踊るツル「ブロルガ」、湿地が減って遺伝子にも危機
オーストラリアに住むツルの仲間「ブロルガ(brolga)」について、北と南の群れで遺伝子に違いがあることが、シドニーのマッコーリー大学の研究でわかりました。南のビクトリア州の群れは遺伝的な多様性が低く、これから環境が変わったときに弱いおそれがあるといいます。大きな原因は、すみかの湿地が減っていることです。
ブロルガは背の高さが1.5m、翼を広げると2.5mにもなる大きな鳥です。繁殖がうまくいっても、育てるひなは年に1羽です。ビクトリア州には約1,000羽がいて、州では絶滅のおそれがある種に指定されています。ビクトリア州の南西部と南オーストラリア州の南東部では、先住民の団体や環境団体が湿地を元に戻す取り組みを進めています。ビクトリア州のグリーン・スワンプという湿地では、一度に250羽ものブロルガが集まったこともあるそうです。研究者は、遺伝的な多様性が低いと、生き残るのに役立つ違いが少なくなると話しています。
日本でも、北海道のタンチョウは一時ほとんどいなくなりましたが、保護によって数を増やしてきました。オーストラリアのブロルガも、湿地を守ることが未来につながりそうです。
翼を広げると2.5mもある大きな鳥が、年に1羽しかひなを育てないと知って驚きました。先住民の人たちと団体が一緒に湿地をよみがえらせているのは心強いですね。南東部を旅するときは、湿地でその姿を探してみたいです。