日本人のためのオーストラリア情報
カテゴリ

医療・保険

メディケア、民間医療保険、OSHC、GP、救急、薬局、出産。

医療制度11本

医療・保険高齢者介護(Aged care、My Aged Care)オーストラリアの国が資金を出す高齢者介護は、国の窓口「My Aged Care」から始まります。まず介護の必要度の評価(Assessment)を申し込み、評価の結果で、自宅での支援や介護施設(Aged care home)などの利用が決まります。申し込みはオンライン、電話(1800 200 422)、対面でできます。医療・保険理学療法などの医療(Allied health)理学療法士・心理士・栄養士など、医師・歯科医師・看護師以外の医療の専門職を「アライドヘルス」と呼びます。多くは紹介状なしで予約できますが、費用は自己負担が基本です。慢性の病気などで医師の計画がある場合は、メディケアの補助が一部の回数に使えることがあります。医療・保険医療者の登録を確認する(Ahpraの登録簿、Register of practitioners)医師・看護師・歯科医師・薬剤師など16の職種は、保健医療従事者規制機関(Ahpra)の登録簿で、登録されているか、条件がついていないかを無料で確認できます。登録簿に名前がなければ、オーストラリアで診療する登録はありません。医療・保険医療の苦情の相談先(Health complaints)医療に不満があるときは、まず病院や医療者に直接伝えるのが基本です。解決しない場合は、州・準州の医療苦情の窓口や、医療者の安全上の問題を扱う保健医療従事者規制機関(Ahpra)に相談できます。窓口は州ごとに違います。医療・保険障害者支援(NDIS、National Disability Insurance Scheme)NDIS(全国障害保険制度)は、永続的で重い障害のある人に、支援やサービスの費用を個人に直接出す国の制度です。申請できるのは65歳未満で、オーストラリア市民、永住ビザの保有者、一部のNZ市民(Protected SCV)に限られ、オーストラリアに住んでいる必要があります。医療・保険病院の通訳(Interpreters in health care)公立病院などの州・準州の医療機関では、英語に不安のある患者が無料で専門の通訳を頼めます(確認できた州の場合)。GPや薬局は、国の無料通訳サービス(Free Interpreting Service)を使えることがあります。自分から電話で通訳を頼むときは、TIS National(131 450)を使います。医療・保険マイ・ヘルス・レコード(My Health Record)マイ・ヘルス・レコードは、検査結果、処方、予防接種、退院時の要約などを1か所にまとめる国の電子健康記録です。myGovから見られ、誰が見られるかを自分で設定できます。メディケアの対象でない人も、個人医療識別番号(IHI)を取れば作れます。医療・保険医療制度の全体像(メディケア、公立病院、GP、民間保険、PBS)オーストラリアの医療は、公的制度のメディケア(Medicare)と公立病院を土台に、民間医療保険が上乗せされる仕組みです。ふだんの不調はまずGP(かかりつけ医)にかかり、薬はPBSで安くなります。メディケアを使えるのは主に市民・永住者・NZ市民と協定国からの訪問者で、日本人の旅行者・留学生・ワーホリは原則として対象外です。医療・保険公立病院と私立病院(Public and private hospitals)メディケア(Medicare)の対象者は、公立病院に公費の患者(public patient)としてかかれば、医療費・入院費の負担がありません。民間医療保険があれば、私費の患者(private patient)として私立病院や公立病院で治療を受け、医師を選ぶこともできます。メディケアの対象外の人は、どの病院でも私費の患者として費用を払います。医療・保険性の健康の相談先(Sexual health services)性感染症(STI)の検査は、GPや州・準州の公的な性の健康のクリニックなどで受けられます。メディケアがあれば、検査の多くは無料かバルクビリングです。公的なクリニックの中には、メディケアがなくても無料で受けられるところがあります。条件はクリニックごとに確認します。医療・保険専門医と紹介状(Specialists and referrals)専門医(specialist)の診察でメディケアの給付を受けるには、GPなどからの紹介状(referral)が必要です。GPからの紹介状は原則12か月、専門医から別の専門医への紹介状は原則3か月有効です。紹介状がなくても診てくれる専門医はいますが、その場合メディケアからは何も出ません。

メディケア5本

医療・保険診察料とバルクビリング(Bulk billing)バルクビリング(bulk billing)は、医師がメディケアの給付を料金の全額として受け取り、患者がその場で払わない仕組みです。使えるのはメディケアの登録者で、医師がバルクビリングを選んだ場合だけです。バルクビリングでない場合は窓口で払い、給付の分をメディケアに請求します。医療・保険メディケアカードと使い方(Medicare card)メディケアに登録すると、メディケアカードが3〜4週間で郵送されます。myGovアプリでデジタルカードも使えます。GP・病院・薬局ではカードかメディケア番号を見せます。カードは緑・青・黄の3種類で、有効期限があります。医療・保険メディケアの対象者と登録(Medicare enrolment)メディケア(Medicare)に登録できるのは、オーストラリアに住む市民・NZ市民・永住者・永住ビザの申請者(条件あり)・大臣令(Ministerial Order)の対象となる一部の一時ビザの人などです。登録はmyGovのオンラインか申込書で行います。日本のパスポートの旅行者・留学生・ワーホリは、原則として対象外です。医療・保険相互医療協定(Reciprocal Health Care Agreement、RHCA)と日本オーストラリアが相互医療協定を結んでいるのは11か国で、日本は含まれていません(2026年10月時点)。そのため日本から来る旅行者・留学生・ワーホリは協定によるメディケアを使えず、医療費は自己負担になります。留学生はOSHCがビザの条件で、旅行者とワーホリは民間の保険が強くすすめられています。医療・保険メディケア・セーフティネット(Medicare Safety Nets)病院の外での診察や検査の自己負担が1年(1月〜12月)で基準額を超えると、メディケアの払い戻しが増える仕組みです。メディケアに登録している人が対象で、1人なら手続きは不要です。家族やカップルは、登録すると支払いを合算できます。

GP(かかりつけ医)7本

医療・保険夜間・休日の受診(After-hours care)かかりつけのGPが閉まっている時間は、時間外のGPサービス、メディケア緊急ケアクリニック(Medicare Urgent Care Clinic)、電話の健康相談(1800 022 222)を使えます。命にかかわるときは000に電話するか、救急外来に行きます。医療・保険GP(かかりつけ医、General Practitioner)の探し方と受診の流れ体調が悪いときは、まず近くのGP(一般医)にかかります。GPは政府のhealthdirectのサービス検索(Service Finder)で地域と条件から探せます。予約時にバルクビリングかどうか、料金がいくらかを確認すると安心です。メディケアの対象外の人は、診察料を全額払います。医療・保険健診とがん検診(Cancer screening)オーストラリアには、国のがん検診のプログラムが4つあります(大腸がん・乳がん・子宮頸がん・肺がん)。対象の年齢になると、案内や検査キットが届きます。大腸がんと乳がんの検診は無料で、ほかの検査や健康の相談はGPで受けます。医療・保険男性の健康の相談先(Men's health)男性の体と心の健康の相談は、まずGPにします。前立腺の検査(PSA検査)を受けるかどうかは、医師と相談して決めます。心の不調や人間関係の悩みには、男性向けの電話相談MensLine Australiaなどがあります。医療・保険オンライン診療(Telehealth)オンライン診療(telehealth)は、電話かビデオ通話で医師などの診察を受ける方法です。メディケアの給付でGPのオンライン診療を受けるには、原則として過去12か月に同じGPか同じ診療所で対面の診察を受けている必要があります(例外あり)。体の診察が必要なときは対面で受診します。医療・保険予防接種(Immunisation)国の予防接種プログラム(NIP)の対象のワクチンは、メディケアカードを持つか持てる人なら無料です。ただし、接種する医療機関が診察料を取ることがあります。旅行や仕事のためのワクチンは有料です。接種の記録は国の予防接種登録(AIR)に残り、日本で受けた接種もGPなどに頼めば登録できます。医療・保険女性の健康の相談先(Women's health)月経・避妊・妊娠・更年期などの女性の健康の相談は、まずGPにします。避妊や性の健康は、各州・準州の家族計画の団体のクリニックでも相談できます。子宮内膜症・骨盤痛のクリニックが全国にあり、電話で看護師に相談できる窓口もあります。

救急7本

医療・保険緊急通報・救急(トリプルゼロ、Triple Zero 000)オーストラリアの緊急通報は「000」で、警察・消防・救急車の共通番号です。携帯電話からは112でもつながります。聴覚・発話に障害がある人はTTYで106を使えます。SMSでは通報できません。命にかかわるときは000に電話し、救急車を頼みます。医療・保険救急車の費用(Ambulance costs)救急車の費用はメディケアの対象外で、州・準州ごとに料金や免除の条件が違います。クイーンズランド州とタスマニア州は州民の費用を州が負担しますが、ほかの州・準州では1回でA$1,000を超えることがあります。州の救急サービスの会員制度や、民間医療保険の救急車の補償で備えられます。医療・保険救急外来の流れ(Emergency Department)救急外来(Emergency Department、ED)は24時間開いていて、着くとトリアージの看護師が緊急度を5段階で判定し、重い人から先に診ます。メディケアの対象者が公立病院の救急外来にかかる費用はかかりません。メディケアの対象外の人は、私費の患者として費用を払います。医療・保険応急手当の講習(First aid training)応急手当(ファーストエイド)や心肺蘇生(CPR)の講習は、多くの団体が対面やオンラインで開いています。国の職業訓練の単位(HLTAID011など)に沿った講習は、国の職業訓練登録のサイトで、実施できる登録訓練機関を調べられます。緊急のときは、まず000に電話します。医療・保険電話の健康相談(healthdirect、1800 022 222)healthdirectの電話相談(1800 022 222)では、看護師(registered nurse)に24時間365日、健康の相談ができます。クイーンズランド州には州の13 HEALTH(13 43 25 84)、ビクトリア州にはNURSE-ON-CALLがあります。命にかかわるときは000に電話します。医療・保険中毒の相談(Poisons Information Centre、13 11 26)薬の飲みすぎ、洗剤の誤飲、かまれた・刺されたなどで中毒が心配なときは、毒物情報センター(13 11 26)に電話します。全国どこからでも24時間つながり、症状が出る前に電話してかまいません。意識がない、息をしていない、けいれんなどの場合は000に電話します。医療・保険緊急度の低いけがと病気の受診先(Urgent care)命にかかわらないけれど今日中に診てほしいけがや病気は、救急外来ではなく、GPの当日予約やメディケア緊急医療クリニック(Medicare UCC)で受診できます。予約なしで行けて、メディケアの対象者は無料(バルクビリング)です。州独自の窓口もあり、対象者や費用は州ごとに違います。

薬局・薬5本

医療・保険日本から薬を持ち込む(旅行者の特例、Traveller's exemption)自分(または同行する家族)が使う薬は、旅行者の特例により多くの場合許可なしで持ち込めます。条件は、3か月分以内であること、処方薬は医師の処方箋の写しか英文の手紙を持つこと、元の包装のままにすることなどです。入国時にはオーストラリア国境警備隊(ABF)に申告します。医療・保険薬を郵送で取り寄せる(個人輸入制度、Personal Importation Scheme)海外から自分や家族が使う薬を郵便や宅配で取り寄せるには、医薬品行政局(TGA)の個人輸入制度の条件を満たす必要があります。オーストラリアで処方薬にあたる薬は、オーストラリアの医師の処方箋が必要で、1回に3か月分までです。条件に合わないものは国境で没収されます。医療・保険薬の補助(PBS、Pharmaceutical Benefits Scheme)医薬品給付制度(PBS)の対象の処方薬は、2026年10月時点で1回の処方につき最大A$25.00(コンセッションカードがあればA$7.70)で買えます。使えるのはメディケアカードを持つオーストラリアの居住者と、相互医療協定(RHCA)の国からの訪問者などです。1年の支払いが基準額に達すると、さらに安くなります(PBSセーフティネット)。医療・保険薬局と市販薬(Pharmacies and over-the-counter medicines)オーストラリアの薬局(pharmacy、chemist)では、処方薬のほか、処方箋なしで買える市販薬(OTC)を扱います。市販薬は、スーパーでも買えるもの、薬局だけで買えるもの、薬剤師と話してから買うものの3種類です。薬剤師は軽い症状の相談や一部の予防接種などにも対応します。医療・保険処方箋と電子処方箋(Prescriptions・eScript)処方薬は、医師などが出した処方箋がないと薬局で受け取れません。処方箋は紙か電子処方箋(eScript)で、eScriptはSMSかメールで届くQRコード(トークン)を薬局で見せて使います。薬が複数ある人は、アクティブ・スクリプト・リスト(ASL)に登録すると、トークンを毎回見せなくて済みます。

保険8本

医療・保険救急車の保険(Ambulance cover)救急車の費用はメディケアの対象外です。クイーンズランド州とタスマニア州は州民の費用を州が負担しますが、ほかの州・準州では、民間医療保険の救急車の補償か、州の救急サービスの会員制度で備える仕組みです。州の制度は住んでいる州の中での扱いで、州外では変わることがあります。医療・保険生涯健康保険加算(Lifetime Health Cover、LHC)生涯健康保険加算(LHC)は、決められた基準日までに民間の入院の保険(hospital cover)に入らなかった人の保険料に、加算をつける制度です。加算は加入が遅れた年数に応じて1年につき2%、上限は70%です。オーストラリアに移住してきた人は、メディケアに正式に登録した日も基準日の計算に関わります。医療・保険保険の苦情の相談先(Private health insurance complaints)民間医療保険の保険会社とのトラブルが解決しないときは、連邦オンブズマン(Commonwealth Ombudsman)の民間医療保険の苦情窓口に無料で相談できます。まず保険会社に苦情を伝え、それでも解決しない場合に申し立てます。OSHCやOVHCも、オーストラリアに登録された保険会社なら対象です。医療・保険留学生保険(OSHC、Overseas Student Health Cover)学生ビザ(subclass 500)では、本人と同行する家族がOSHCに入り、滞在中ずっと維持することがビザの条件です。保険はオーストラリア到着日から始まっている必要があります。OSHCはGP・入院・救急車などを補償しますが、歯科・眼科などは基本の保険に含まれません。医療・保険就労ビザなどの保険(OVHC、Overseas Visitors Health Cover)OVHCは、メディケアの対象外の一時ビザの人のための民間医療保険です。Skills in Demandビザ(subclass 482)や卒業生ビザ(subclass 485)など、ビザ条件8501が付くビザでは、条件を満たす保険に入り、滞在中ずっと維持します。補償の範囲は保険ごとに違うため、内務省が示す最低限の補償と比べて選びます。医療・保険民間医療保険の仕組み(Private health insurance)オーストラリアの民間医療保険は、入院の保険(hospital cover)、入院以外の治療の保険(general treatment、extras)、救急車の保険の3種類です。加入は義務ではありませんが、私費の患者として医師を選ぶ、歯科や理学療法の費用を補う、といった使い方ができます。入院の保険はGold・Silver・Bronze・Basicの4段階に分かれています。医療・保険旅行保険とワーホリの保険(Travel insurance)日本から来る旅行者とワーキングホリデーの人は、原則としてメディケア(Medicare)の対象外で、医療費は全額自己負担です。内務省は、メディケアの対象外の訪問者に民間の医療保険を強くすすめています。保険は補償内容・除外事項・救急車の扱いを確かめて選びます。医療・保険ビザ条件8501(保険の維持、Maintain adequate health insurance)ビザ条件8501は「オーストラリアに滞在する間ずっと、適切な医療保険を持ち続けること」という条件です。付いているかどうかは、ビザの許可通知かVEVOで確認できます。保険が切れると条件違反になるため、保険料の払い忘れや、保険の一括打ち切りの条項に注意が必要です。

出産・子ども4本

医療・保険出生登録(Birth registration)オーストラリアで生まれた子どもは、生まれた州・準州の出生・死亡・婚姻登録所(BDM)に出生を登録します。多くの州・準州で期限は出生から60日以内で、登録は親が行います。出生証明書(birth certificate)は別に申し込み、手数料がかかります。日本国籍の親は、別に日本の出生届が必要です。医療・保険子どもの健診と予防接種(Child health checks)生まれてから小学校に入るまで、子どもは州・準州の子どもの保健サービスで、決まった時期に無料の健診を受けられます。出産後には、成長や予防接種を記録する子どもの健康記録の手帳が渡され、名前と色は州・準州で違います。予防接種は国のプログラム(NIP)で無料です(メディケアの資格が必要)。医療・保険出産の費用と保険(Cost of having a baby)メディケアの対象者が公立病院やバースセンターで公費の患者として出産すると、費用の大部分はメディケアが負担します。私立病院や私費の産科医を選ぶと、民間医療保険を使っても自己負担が出ることがあります。メディケアの対象でない人は全額を払う必要があり、保険の妊娠・出産の待機期間は最長12か月です。医療・保険妊娠・出産の流れ(Maternity care)オーストラリアでは、妊娠がわかったらまずGP(かかりつけ医)か助産師(midwife)に相談し、どこで産むかと妊婦健診の受け方を決めます。出産の場所は公立病院、私立病院、バースセンター、自宅から選べ、選んだ場所によって担当する専門家と費用が変わります。

歯科・眼科3本

こころの健康3本