救急車の費用(Ambulance costs)
ひとことで言うと
救急車の費用はメディケアの対象外で、州・準州ごとに料金や免除の条件が違います。クイーンズランド州とタスマニア州は州民の費用を州が負担しますが、ほかの州・準州では1回でA$1,000を超えることがあります。州の救急サービスの会員制度や、民間医療保険の救急車の補償で備えられます。
ここは大事だよ
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
救急車代への備え方
救急車の費用は、では払われません(Services Australiaのページ(新しいタブで開く))。費用は州・準州ごとに違い、一部の人やすべての人の費用を州が負担する州もあります。
備え方としてprivatehealth.gov.auのページ(新しいタブで開く)が挙げているのは、次の2つです。
- 民間医療保険の救急車の補償(ambulance cover)
- 州・準州の救急サービスの会員制度(ある州のみ)
州の制度は、住んでいる州の中での扱いです。ほかの州に行ったときは扱いが変わることがあります。
州・準州ごとの違い
各州・準州の救急サービスの公式ページで確認できた料金と条件です(2026年10月時点)。救急の搬送1回あたりの料金で、距離や状況で変わります。
| 州・準州 | 州民(住民)の扱い | 州外・海外からの人など | 補償の手段・免除 |
|---|---|---|---|
| NSW | 州が出動料金の49%を補助。緊急の陸路搬送はA$483+1kmあたりA$4.36、上限A$7,927(2026年7月1日から) | 緊急の陸路搬送はA$948+1kmあたりA$8.56 | 民間医療保険。条件に当てはまる州民の一部の利用は無料(NSW Ambulance(新しいタブで開く)、privatehealth.gov.au) |
| VIC | 陸路の搬送は都市部で約A$1,400、地方でA$2,000超 | 各州の公式ページで確認 | Ambulance Victoriaの会員(年額:単身A$56.47、家族A$112.95)。年金受給者・ヘルスケアカード保有者は条件により無料(Ambulance Victoria(新しいタブで開く)) |
| QLD | 州民は無料(州外での搬送を含む) | 緊急搬送A$1,559.57(定額、2026年7月1日から)。搬送なしの処置A$158.39 | 州外の人は加入している救急車の補償で払われる場合あり(QLD政府(新しいタブで開く)) |
| WA | 緊急(Priority 1)A$1,309(都市部。地方は200km未満で同額)(2026年7月1日から) | 緊急は都市部A$1,772、地方A$2,120 | 65歳以上で年金を受給する州民は、医学的に必要な救急車が無料(St John WA(新しいタブで開く)、privatehealth.gov.au) |
| SA | 緊急の出動A$1,247+1kmあたりA$7.15。搬送なしの処置A$279 | 各州の公式ページで確認 | SA Ambulance Coverの会員、救急車の補償を含む保険(SA Ambulance Service(新しいタブで開く)) |
| ACT | 緊急の処置と搬送A$1,180(ACTの外は1kmあたりA$15加算)。搬送なしの処置A$816 | 海外からの人も料金を払う | 多くの年金・ヘルスケアカード保有者はACT内で無料。民間医療保険(ACT ESA(新しいタブで開く)) |
| TAS | 州民はほとんどの場合、州が費用を免除 | 料金は各州の公式ページで確認。海外からの訪問者は費用を払う | 州に住むほかの国の市民は、ビザに無料の救急車が含まれない場合は免除の対象外(タスマニア州保健省(新しいタブで開く)) |
| NT | 最も緊急(Code 1)は最初の10kmでA$1,133、以降1kmあたりA$6.50。搬送なしの処置A$250(2024年11月16日からの料金) | 州外・海外からの人は自分で払う | St John NTの会員(1年:単身A$151、家族A$175)。21日までの旅行者向けもある(単身A$35、家族A$55)(St John NT(新しいタブで開く)) |
表の「州民」に一時ビザの人が含まれるかどうかは、タスマニア州のほかは確認したページに書かれていません。自分がどう扱われるかは、各州の救急サービスに問い合わせると確実です。
手順
- 命にかかわるときは、費用を気にせず000に電話する。
- 後日、請求書(invoice)が届く。
- 民間医療保険や救急サービスの会員に入っている場合は、請求書を保険会社や救急サービスに送る。
- 払うのが難しい場合は、請求書の窓口に相談する。分割払いや困窮時の支援がある州もあります。
費用
上の表の料金は、搬送1回あたりの目安です。NSWとSAは距離に応じて加算されます。搬送しなかった場合(その場での処置だけ)にも料金がかかる州があります。
ここに注意してね!
- メディケアの対象外の人の保険について、内務省のページ(新しいタブで開く)では、救急車(病院間の搬送と現場での救急処置を含む)を補償するよう推奨しています。
- 留学生保険()や就労ビザなどの保険()の救急車の補償の範囲は、保険によって違います。加入している保険で確認してください。
- 民間医療保険の救急車の補償は、陸路だけ、住んでいる州だけ、搬送しない場合の料金は対象外、などの制限があることがあります。
- 救急車を呼んだのが他人でも、料金は救急車を使った本人に請求されます。
この記事をシェアする
次に読むならこれ
医療・保険応急手当の講習(First aid training)応急手当(ファーストエイド)や心肺蘇生(CPR)の講習は、多くの団体が対面やオンラインで開いています。国の職業訓練の単位(HLTAID011など)に沿った講習は、国の職業訓練登録のサイトで、実施できる登録訓練機関を調べられます。緊急のときは、まず000に電話します。医療・保険電話の健康相談(healthdirect、1800 022 222)healthdirectの電話相談(1800 022 222)では、看護師(registered nurse)に24時間365日、健康の相談ができます。クイーンズランド州には州の13 HEALTH(13 43 25 84)、ビクトリア州にはNURSE-ON-CALLがあります。命にかかわるときは000に電話します。医療・保険中毒の相談(Poisons Information Centre、13 11 26)薬の飲みすぎ、洗剤の誤飲、かまれた・刺されたなどで中毒が心配なときは、毒物情報センター(13 11 26)に電話します。全国どこからでも24時間つながり、症状が出る前に電話してかまいません。意識がない、息をしていない、けいれんなどの場合は000に電話します。
関連する記事
医療・保険緊急通報・救急(トリプルゼロ、Triple Zero 000)オーストラリアの緊急通報は「000」で、警察・消防・救急車の共通番号です。携帯電話からは112でもつながります。聴覚・発話に障害がある人はTTYで106を使えます。SMSでは通報できません。命にかかわるときは000に電話し、救急車を頼みます。医療・保険救急外来の流れ(Emergency Department)救急外来(Emergency Department、ED)は24時間開いていて、着くとトリアージの看護師が緊急度を5段階で判定し、重い人から先に診ます。メディケアの対象者が公立病院の救急外来にかかる費用はかかりません。メディケアの対象外の人は、私費の患者として費用を払います。医療・保険民間医療保険の仕組み(Private health insurance)オーストラリアの民間医療保険は、入院の保険(hospital cover)、入院以外の治療の保険(general treatment、extras)、救急車の保険の3種類です。加入は義務ではありませんが、私費の患者として医師を選ぶ、歯科や理学療法の費用を補う、といった使い方ができます。入院の保険はGold・Silver・Bronze・Basicの4段階に分かれています。医療・保険就労ビザなどの保険(OVHC、Overseas Visitors Health Cover)OVHCは、メディケアの対象外の一時ビザの人のための民間医療保険です。Skills in Demandビザ(subclass 482)や卒業生ビザ(subclass 485)など、ビザ条件8501が付くビザでは、条件を満たす保険に入り、滞在中ずっと維持します。補償の範囲は保険ごとに違うため、内務省が示す最低限の補償と比べて選びます。医療・保険旅行保険とワーホリの保険(Travel insurance)日本から来る旅行者とワーキングホリデーの人は、原則としてメディケア(Medicare)の対象外で、医療費は全額自己負担です。内務省は、メディケアの対象外の訪問者に民間の医療保険を強くすすめています。保険は補償内容・除外事項・救急車の扱いを確かめて選びます。医療・保険留学生保険(OSHC、Overseas Student Health Cover)学生ビザ(subclass 500)では、本人と同行する家族がOSHCに入り、滞在中ずっと維持することがビザの条件です。保険はオーストラリア到着日から始まっている必要があります。OSHCはGP・入院・救急車などを補償しますが、歯科・眼科などは基本の保険に含まれません。