民間医療保険の仕組み(Private health insurance)
オーストラリアの民間医療保険は、入院の保険(hospital cover)、入院以外の治療の保険(general treatment、extras)、救急車の保険の3種類です。加入は義務ではありませんが、私費の患者として医師を選ぶ、歯科や理学療法の費用を補う、といった使い方ができます。入院の保険はGold・Silver・Bronze・Basicの4段階に分かれています。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
保険の種類と段階
この記事は、に登録している人向けの民間医療保険(residents’ private health insurance)の仕組みです。メディケアの対象外の一時ビザの人の保険は「就労ビザなどの保険(OVHC)」を読んでください。
3つの種類
privatehealth.gov.auのページ(新しいタブで開く)では、民間医療保険を次の3種類に分けています。
| 種類 | 補償の内容 |
|---|---|
| 入院の保険(hospital cover) | 公立・私立病院での入院の治療。入院費や手術室の費用など |
| 入院以外の治療の保険(general treatment、ancillary、extras) | 歯科、理学療法、眼鏡など、病院の外の治療 |
| 救急車の保険(ambulance) | 救急車の搬送。入院・入院以外の保険に含まれることも、単独のこともある |
入院と入院以外を組み合わせた商品も、別々に入ることもできます。
民間医療保険が補償しないもの
Services Australiaのページ(新しいタブで開く)によると、民間医療保険は次のものを補償しません。
- GPの診察
- 一部の専門医の診察
- 入院していないときのX線などの画像検査、血液検査などの病理検査
これらは通常、メディケアの対象です。民間医療保険に入っていても、公立病院に公費の患者としてかかれます。
入院の保険の4段階
privatehealth.gov.auのページによると、2020年4月1日から、すべての入院の保険はGold・Silver・Bronze・Basicのどれかに分類されています。段階ごとに、必ず補償しなければならない治療の分野(clinical categories)が決まっています。
| 段階 | 主な特徴(最低限の内容) |
|---|---|
| Basic | リハビリ・精神科入院・緩和ケアは限定的な補償(公立病院の私費の患者のみなど) |
| Bronze | Basicの内容に加え、骨・関節・筋肉、消化器、がんの化学療法などの分野 |
| Silver | Bronzeの内容に加え、心臓・血管、肺・胸、背骨、歯科手術などの分野 |
| Gold | 全分野。白内障、関節置換、透析、妊娠・出産、体外受精などを含む |
最低限の内容に分野を追加した商品は「Plus」(例:Bronze Plus)と呼ばれます。
手順
- 自分に必要な補償(入院・入院以外・救急車)を考える。
- privatehealth.gov.auで商品を比べる。すべての商品の概要が「民間医療保険情報書(Private Health Information Statement、PHIS)」として載っています。
- 待機期間と、補償されないもの(除外・制限)を確認する。
- 加入後も、ときどき補償の内容を見直す。
費用
保険料は保険会社と商品で違います。政府による支援や追加の負担があります(privatehealth.gov.auのページ、2026年10月時点)。
- 民間医療保険リベート(Private Health Insurance Rebate):多くの人が保険料の補助を受けられます。所得の条件があります。
- 年齢による割引(Age-based Discount):18〜29歳で入る人の保険料を下げる制度です。
- 生涯健康保険加算(Lifetime Health Cover、LHC):一定の年齢を過ぎてから入院の保険に入ると、保険料に加算がつきます(「生涯健康保険加算(LHC)」)。
- メディケア税の追加課税(Medicare Levy Surcharge、MLS):入院の保険に入っていない、一定以上の所得の人は、確定申告で追加の税を払うことがあります(「メディケア税の追加課税(MLS)」)。
待機期間
入院の保険の待機期間には、政府が決めた上限があります。
| 治療 | 待機期間の上限 |
|---|---|
| 既往症(pre-existing condition) | 12か月 |
| 妊娠・出産 | 12か月 |
| 精神科・リハビリ・緩和ケア(既往症でも) | 2か月 |
| そのほか | 2か月 |
加入後に起きた事故による治療は、通常は待機期間がありません。入院以外の治療の待機期間は保険会社が決め、一般的な歯科・眼鏡・理学療法で2〜6か月、矯正歯科や補聴器で12か月以上が多いとされています。
既往症とは、加入(または上位の保険への変更)前の6か月間に、症状や兆候があった病気のことです。診断を受けていなくても当てはまることがあります。判断は保険会社が指名した医師が行います。
ここに注意してね!
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