メディケア税の追加課税(MLS、Medicare levy surcharge)
一定以上の所得があり、本人と家族が適切な民間の入院保険に入っていない人は、メディケア税に加えて追加課税(MLS)を払います。税率は所得に応じて1%、1.25%、1.5%です。2026–27年度は、単身者の場合、MLS用の所得がA$105,000以下なら払いません。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
MLSがかかる人
税の追加課税(Medicare levy surcharge、MLS)は、メディケア税(Medicare levy)に上乗せして払う税金です。次の両方に当てはまると、払う可能性があります。
- 本人、配偶者、扶養する子どもが、適切な民間の入院保険(Private patient hospital cover)に入っていない
- MLS 用の所得が基準額を超えている
本人と配偶者、扶養家族の全員が適切な入院保険に入っていれば、MLS は払いません。
適切な入院保険とは
登録された保険会社が提供する、オーストラリア国内の病院での入院治療の保険です。保険会社と直接契約し、保険料を払います。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 免責額(Excess) | 1人だけの保険はA$750以下、それ以外の保険はA$1,500以下 |
| 対象にならないもの | 歯科・眼科・理学療法などの「エクストラ(General cover)」、旅行保険、海外の保険会社の保険 |
自分の保険が当てはまるか分からないときは、保険会社に確認してください。海外に行く間に入院保険を解約すると、MLS がかかる場合があります。
MLS 用の所得
MLS がかかるかどうかと税率は、課税所得とは別の「MLS 用の所得(Income for MLS purposes)」で判断します。主に次の合計です。配偶者がいる場合は、2人の合計を使います。
- 課税所得
- 申告対象の福利厚生(Reportable fringe benefits)
- 投資の純損失(金融投資と賃貸不動産の損失)
- 申告対象のの拠出
所得の基準と税率
2026–27年度(2026年7月1日〜2027年6月30日)の基準です(2026年10月時点)。
| 区分 | 単身者 | 家族 | 税率 |
|---|---|---|---|
| 基準以下 | A$105,000以下 | A$210,000以下 | 0% |
| 第1段階 | A$105,001〜A$123,000 | A$210,001〜A$246,000 | 1% |
| 第2段階 | A$123,001〜A$164,000 | A$246,001〜A$328,000 | 1.25% |
| 第3段階 | A$164,001以上 | A$328,001以上 | 1.5% |
2025–26年度(2026年に提出する確定申告の分)は次のとおりです。
| 区分 | 単身者 | 家族 | 税率 |
|---|---|---|---|
| 基準以下 | A$101,000以下 | A$202,000以下 | 0% |
| 第1段階 | A$101,001〜A$118,000 | A$202,001〜A$236,000 | 1% |
| 第2段階 | A$118,001〜A$158,000 | A$236,001〜A$316,000 | 1.25% |
| 第3段階 | A$158,001以上 | A$316,001以上 | 1.5% |
家族の基準額は、2人目以降の扶養する子ども1人につきA$1,500増えます。
税率は、課税所得と申告対象の福利厚生などの合計にかけます。投資の純損失は、税率の段階を決めるときには含めますが、税率をかける額には含めません。
ATO の例では、2026–27年度に単身で、課税所得A$90,000、福利厚生A$27,000の人は、MLS 用の所得がA$117,000で第1段階になり、MLS はA$1,170です。
年の途中で状況が変わったとき
MLS は日割りで計算されます。年の途中で入院保険に入った人は、保険に入っていなかった日数分だけ払います。結婚や別居で単身と家族の期間がある場合は、それぞれの期間に基準額を当てはめます。
払わなくてよい主な場合
2025–26年度の申告の手引きでは、次のような場合に、その年の MLS は払わないとしています。
- 本人と扶養家族の全員が、1年を通じて適切な入院保険に入っていたか、メディケア税の免除の区分に当たっていた
- 1年を通じて単身で扶養する子どもがおらず、MLS 用の所得がA$101,000以下だった
メディケア税の免除の区分(税務上の非居住者など)は「メディケア税」で説明しています。
手順
- 自分と家族が入っている保険が、適切な入院保険かどうかを確認する。
- 保険会社から届く民間医療保険の明細(Private health insurance statement)で、適切な入院保険があった日数を確認する。
- 確定申告の MLS の質問(M2)に答え、MLS を払わなくてよい日数を入力する。この質問は必須です。
- ATO が MLS を計算し、税額の通知(Notice of assessment)に「Medicare levy and surcharge」としてメディケア税と合わせて表示する。
入力のしかたはATO の M2 の手引き(新しいタブで開く)にまとまっています。
費用
MLS の税率は、MLS 用の所得に応じて0%、1%、1.25%、1.5%です(2026年10月時点)。ATO の所得税の見積もりツール(Income tax estimator)で、おおよその額を計算できます。
ここに注意してね!
- MLS は、給料からの源泉徴収には含まれません。確定申告で税額に加わるため、還付が減ったり、納税額が増えたりすることがあります。
- ATO は、海外に行く間に入院保険を解約・停止する場合、節約できる保険料と MLS の額を比べるよう案内しています。保険の仕組みは「民間医療保険の仕組み」、加入年齢による加算は「生涯健康保険加算(LHC)」にまとめています。
- 旅行保険や、海外の保険会社の保険は、適切な入院保険に当たりません。
- 扶養家族は、オーストラリアの居住者である必要があります。個別の判断は、ATO か登録税理士(registered tax agent)に確認してください。
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