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海外の所得と税金(Foreign and worldwide income)

ひとことで言うと

オーストラリアの税務上の居住者は、世界中で得た所得を確定申告に含めます。外国で払った税金は、外国税額控除(FITO)で差し引ける場合があります。一時居住者は国外の所得の多くが課税されず、外国の居住者は原則としてオーストラリアで生じた所得だけを申告します。

目次
  1. 立場による扱いの違い
  2. 手順
  3. 日本との違い・注意点
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ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

立場による扱いの違い

国外で得た所得をオーストラリアで申告するかどうかは、税務上の居住者かどうかと、一時居住者(temporary resident)かどうかで決まります。税務上の居住者かどうかは「税務上の居住者・非居住者」で説明しています。

立場国外の所得の扱い
税務上の居住者(一時居住者でない)世界中の所得(worldwide income)を申告する
税務上の居住者で、一時居住者国外の所得の多くは課税されない。ただし、一時居住者の間に国外で行った仕事の所得は課税されることがある
外国の居住者(foreign resident)原則としてオーストラリアで生じた所得だけを申告する

一時居住者とは、主に一時ビザで滞在している人です。条件は税務署(Australian Taxation Office、ATO)のページで確認してください。

居住者が申告する国外の所得

ATOのページ(新しいタブで開く)では、次のようなものを挙げています。

  • 国外で働いた給与、役員報酬、コンサルタント料。国外のプラットフォームからの支払い(コンテンツ制作者など)を含む
  • 国外の銀行口座の利子、株式の配当、知的財産の使用料、不動産の賃料
  • 年金、年金保険(annuity)、運用ファンドからの一時金、退職年金からの定期的な支払い、一部の政府の年金
  • 国外の資産を売った利益(キャピタルゲイン)
  • 外国の法人や信託から帰属する所得(attributed foreign income)

国外の資産のキャピタルゲイン

居住者になる前に取得した国外の資産は、居住者になった時点で取得したものとして扱います。居住者でなくなるときに国外の資産を持っている場合は、その時点で手放したものとして扱います。それぞれの時点の資産の価値を記録しておく必要があります。

外国の居住者の場合

ATOのページの説明では、外国の居住者は、オーストラリアで生じた給与、賃料、年金、オーストラリアの資産のキャピタルゲインなどを申告します。国外で受け取った所得は、一般的に申告不要です。ただし、高等教育の学費ローン(HELP)などの債務がある人は、世界中の所得の申告が必要な場合があります。

外国税額控除(FITO)

国外の所得に外国で税金を払った場合、外国税額控除(Foreign income tax offset、FITO)を受けられる場合があります。条件は次のとおりです。

  • その所得に外国で税金を払ったこと
  • 払ったことを証明する記録があること
  • その国にその所得への課税権があること(ない場合は、その国に還付を求める)

FITOは、払った外国の税金と同じ額になるとは限りません。

外国で払った税の合計扱い
A$1,000以下実際に払った額をそのまま控除額として記入できる
A$1,000を超える控除の上限(offset limit)を計算する。または控除額をA$1,000として申告することもできる(その場合、残りはほかの年に使えない)

FITOは還付されない控除です。税額をゼロまで減らしたあとに残った分は、払い戻されず、翌年以降にも繰り越せません(ATOのFITOの手引き、2026年10月時点)。上限を超えた外国の税金も同じです。

外国の税金を、所得を申告した年より後に払った場合は、払ってから4年以内に、その年の申告を修正してFITOを請求できます。

円などの外貨の換算

国外の所得、経費、外国で払った税金は、すべてオーストラリアドルに換算して申告します。ATOは、決まった時点の為替レートか、平均の為替レートを使う方法を案内しています。

多くの国は、オーストラリアと違って6月30日で課税年度が終わりません。国外の所得と外国の税金を、オーストラリアの複数の年度に分けて申告する必要があることがあります。

手順

  1. 自分がオーストラリアの税務上の居住者か、一時居住者かを確認する。
  2. 申告が必要な国外の所得を、所得の種類ごとに整理する。
  3. 外国で税金を払った証明(源泉徴収の書類など)を保管する。
  4. 所得と税金をオーストラリアドルに換算し、オーストラリアの年度(7月1日〜6月30日)に合わせて分ける。
  5. myTaxなどの確定申告で、国外の所得を記入し、外国で払った税金をFITOとして申告する。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 日本の所得税の確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間の所得が対象です(国税庁のページ(新しいタブで開く))。日本の所得は、オーストラリアの年度に分けて申告する必要があります。
  • ATOは銀行などから情報を集めて照合し、外国の税務当局とも金融口座の情報を交換しています。国外の所得を申告しないと、罰金や利息の対象になることがあります。
  • 日本とオーストラリアの間には租税条約があります。条約がある国の所得は、居住者証明書などを出して、その国の源泉徴収の軽減や免除を求められる場合があります。条約の内容は「日豪租税条約と二重課税」にまとめています。
  • 日本の年金の扱いは「日本の年金とオーストラリアの税金」で説明しています。
  • ATOのこの説明は、日本語を含む他の言語でも用意されています。個別の判断は、ATOか登録税理士(registered tax agent)に相談してください。

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