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日本の年金とオーストラリアの税金(Japanese pensions and Australian tax)

在住駐在
ひとことで言うと

オーストラリアの税務上の居住者が受け取る日本の年金は、オーストラリアで申告する外国の年金として扱われます。日本の老齢年金は、日本年金機構に「租税条約に関する届出書」を出すと、日本の所得税の源泉徴収が免除されます。届出書を出さずに日本で源泉徴収された分は、後から還付を請求できます。

目次
  1. つの国の税金
  2. 手順
  3. 日本との違い・注意点
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ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

2つの国の税金

日本の年金をオーストラリアで受け取るときは、オーストラリアの税金と日本の税金の両方を確認します。

オーストラリアの税金

税務署(Australian Taxation Office、ATO)のページ(新しいタブで開く)では、外国の年金の多くは、支払った国で税金が差し引かれていても、オーストラリアで課税されるとしています。オーストラリアの税務上の居住者は、確定申告の「外国の年金・年金保険(Foreign pensions and annuities)」の欄に記入します。

  • 年金の額は、オーストラリアドルに換算して記入する
  • 外国で税金が差し引かれた場合は、差し引かれる前の額(税金を足した額)を記入する
  • 過去の年度分をまとめて受け取った一時金も、この欄に含める
  • オーストラリアで課税されない外国の年金は、確定申告のどこにも書かない

一時ビザで滞在する一時居住者は、国外の所得の多くがオーストラリアで課税されません。居住者か一時居住者かの判定は「税務上の居住者・非居住者」の記事で扱っています。

ATOは、租税条約に基づいて外国の税務当局から、オーストラリアの居住者に支払われた外国の所得と差し引かれた税金の情報を受け取り、確定申告の確認に使っています。

自分が払った掛金の部分(UPP)

外国の年金の一部には、本人が払った掛金にあたる部分(Undeducted purchase price、UPP)があり、その分を課税される額から差し引ける場合があります。ATOのページでは、英国やドイツなど5か国の年金について個別の案内があります。それ以外の国の年金で差し引けると考える場合は、ATOに判断を求める申請(Request for a determination of the deductible amount of UPP)をするよう案内しています。

日本の税金(源泉徴収)

国税庁のページ(新しいタブで開く)では、日本の非居住者に支払われる公的年金等を源泉徴収の対象としています(2026年10月時点)。

項目内容
税率20.42%
計算のしかた年金の額から、5万円(65歳以上は9.5万円)に年金の月数を掛けた額を差し引き、残りに税率を掛ける
租税条約がある場合支払日の前日までに「租税条約に関する届出書」を支払者経由で出すと、税率が免除・軽減されることがある

日本年金機構への届出

日本年金機構のページ(新しいタブで開く)によると、年金を受けている人が海外に住んで年金を受け取るときは、「外国居住年金受給権者 住所・受取金融機関 登録(変更)届」を出します。

受けている年金が老齢年金で、住む国が日本と年金の受け取りに関する租税条約を結んでいる場合は、手続きをすると、日本の非居住者として納める所得税の免除を受けられます。日本年金機構の「租税条約等締結国一覧」(令和7年1月現在)には、オーストラリアが入っています。

  • 必要な書類:租税条約に関する届出書(様式9)を2部
  • 提出期限:年金支払日の前々月末日
  • 海外の住所を届け出る

届出書を出さずに日本で源泉徴収された場合は、後から届出書と「租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書(様式11)」を出して、差額の還付を請求できます。

外国税額控除(FITO)との関係

ATOのページでは、外国の年金に外国の税金がかかった場合に外国税額控除(Foreign income tax offset、FITO)を受けられるのは、次の場合としています。

  • 年金を支払った国が税金を差し引いた
  • その国に税金の還付を求める権利がなかった
  • その年金がオーストラリアでも課税される

日本で差し引かれた税金が、届出書の提出で還付を受けられるものであれば、まず日本で還付を求めることになります。個別の扱いは、ATOか登録税理士(registered tax agent)に確認してください。

手順

  1. オーストラリアの税務上の居住者か、一時居住者かを確認する。
  2. 日本年金機構に、海外の住所と受取金融機関を届け出る。
  3. 老齢年金の場合は、「租税条約に関する届出書(様式9)」を2部、年金支払日の前々月末日までに日本年金機構へ出す。
  4. 毎年1月末に日本年金機構から届く「非居住者等に支払われた給与、報酬、年金及び賞金の支払調書」で、前年の年金額と源泉徴収税額を確認する。
  5. 年金額をオーストラリアドルに換算し、オーストラリアの年度(7月1日〜6月30日)に合わせて確定申告に記入する。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 日本年金機構の支払調書には、前年中に支払われた年金額が書かれています。日本の所得税の確定申告も、1月1日から12月31日までの所得が対象です。オーストラリアの年度に分けて計算してください。
  • 日本年金機構は、租税条約による免除の対象を老齢年金としています。ほかの種類の年金の扱いは、日本年金機構に確認してください。
  • 海外の金融機関で受け取る場合、送金の通貨は国ごとに決まっています。オーストラリアの口座へ送金するには、SWIFTコードのほかBSB番号(6桁)が必要です。
  • 租税条約の内容は「日豪租税条約と二重課税」、国外の所得全般は「海外の所得と税金」で説明しています。

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