日本人のためのオーストラリア情報
仕事・税金

税金

仕事・税金譲渡所得税(CGT、Capital gains tax)の基本不動産・株・暗号資産などを売って得た利益には、譲渡所得税(CGT)がかかります。別の税ではなく所得税の一部で、確定申告で申告します。12か月以上持った資産の50%割引や、自宅の非課税などがありますが、外国居住者・一時居住者には制限があります。仕事・税金経費の控除(Deductions)確定申告では、所得を得るためにかかった費用などを控除(deduction)として差し引けます。仕事の経費を控除するには、自分で払って精算されていないこと、仕事に直接関係すること、記録があることの3つが必要です。2026–27年度からは、条件を満たす居住者に最大A$1,000の標準控除が自動で適用されます。仕事・税金海外の所得と税金(Foreign and worldwide income)オーストラリアの税務上の居住者は、世界中で得た所得を確定申告に含めます。外国で払った税金は、外国税額控除(FITO)で差し引ける場合があります。一時居住者は国外の所得の多くが課税されず、外国の居住者は原則としてオーストラリアで生じた所得だけを申告します。仕事・税金GSTの基本(Goods and Services Tax)GST(物品サービス税)は、オーストラリアで売られる多くの商品・サービスにかかる10%の税金です。事業の売上(GST turnover)がA$75,000以上になる場合などはGSTの登録が必要で、登録した事業者は価格にGSTを含め、税務署(ATO)に納めます。基本的な食品など、GSTがかからないもの(GST-free)もあります。仕事・税金学生ローン(HELP)の返済(Study and training support loans)大学などの学費を借りるHELPなどの学生ローンは、収入が一定額を超えると、確定申告を通して返済します。2025-26年度から、最低額を超えた部分だけに率をかける計算に変わりました。海外に住む場合も、収入の報告と返済の義務が続きます。仕事・税金所得税の仕組み(Income tax)オーストラリアの所得税は、7月1日〜翌年6月30日の1年間の課税所得に累進税率をかけて計算します。税率は、税務上の居住者・非居住者・ワーキングホリデーメーカーで異なります。居住者には非課税枠(A$18,200)とメディケア税(2%)があり、非居住者にはどちらもありません。仕事・税金日豪租税条約と二重課税(Japan–Australia tax treaty)日本とオーストラリアの間には、同じ所得に両国で税金がかかる二重課税を避けるための租税条約があります。2008年に署名・発効し、BEPS防止措置実施条約(MLI)で一部が修正されています。どちらの国の居住者かの判定、給与・年金・配当などの課税の分け方、外国で払った税の控除を定めています。仕事・税金日本の年金とオーストラリアの税金(Japanese pensions and Australian tax)オーストラリアの税務上の居住者が受け取る日本の年金は、オーストラリアで申告する外国の年金として扱われます。日本の老齢年金は、日本年金機構に「租税条約に関する届出書」を出すと、日本の所得税の源泉徴収が免除されます。届出書を出さずに日本で源泉徴収された分は、後から還付を請求できます。仕事・税金帰国時の税金の手続きオーストラリアを離れるときも、その年度の確定申告が必要です。通常は7月1日〜10月31日に申告し、myGovとATOをつないでおけば国外からmyTaxで申告できます。6月30日より前に完全に出国し、その後オーストラリアの所得がない人などは、紙の申告書で早めに申告できる場合があります。仕事・税金メディケア税(Medicare levy)メディケア税は、所得税とは別に、課税所得の2%を払う仕組みです。公的医療制度メディケアの費用の一部にあてられます。所得が低い人は減額・免除になり、税務上の非居住者や、メディケアの対象外の一時滞在者などは免除を申請できます。仕事・税金メディケア税の追加課税(MLS、Medicare levy surcharge)一定以上の所得があり、本人と家族が適切な民間の入院保険に入っていない人は、メディケア税に加えて追加課税(MLS)を払います。税率は所得に応じて1%、1.25%、1.5%です。2026–27年度は、単身者の場合、MLS用の所得がA$105,000以下なら払いません。仕事・税金myTaxでの申告(myTax)myTaxは、税務署(ATO)のオンラインの確定申告の仕組みです。myGovのアカウントをATOとつなげば、パソコンやスマートフォンから無料で申告できます。雇用主や銀行などの情報は7月下旬までにおおむね自動入力され、還付は一般に2週間以内です。仕事・税金源泉徴収(PAYG withholding)とTFN申告書オーストラリアでは、雇用主が給料から税金を差し引いてATOに納めます(PAYG withholding)。差し引く額は、働き始めるときに出すTFN申告書(TFN declaration)の内容で決まります。非課税枠(tax-free threshold)を使うかどうかもここで申告します。仕事・税金登録税理士(Tax agent)と相談先報酬を受け取って確定申告の作成・提出や税の助言ができるのは、税理士委員会(Tax Practitioners Board、TPB)に登録した税理士(tax agent)とBAS代行者(BAS agent)です。依頼する前に、TPBの登録簿で登録されているかを確認できます。仕事・税金税務上の居住者・非居住者(Residency for tax purposes)オーストラリアの税金では、税務上の居住者か非居住者かで税率・非課税枠・申告する所得の範囲が変わります。判定はビザの種類ではなく、ATOが示す居住者テスト(resides test など)で行います。ワーキングホリデーの人の多くは非居住者とされます。仕事・税金確定申告(Tax return)オーストラリアの確定申告は、7月1日〜翌年6月30日の1年分を申告します。自分で申告する場合の期限は10月31日です。登録税理士(registered tax agent)に頼む場合は、10月31日までに依頼すれば、それより後に申告できることがあります。オンラインならmyGov経由のmyTaxで申告できます。仕事・税金税務署を装う詐欺(ATO impersonation scams)税務署(ATO)や myGov を装ったメール、SMS、電話、SNS の詐欺があります。ATO は、リンク付きの SMS を突然送ったり、逮捕すると脅したり、ギフトカードや暗号資産で支払いを求めたりしません。本物か分からないときは応じず、ATO の確認窓口(1800 008 540)に電話してください。仕事・税金TFN(納税者番号、Tax File Number)の取得オーストラリアで働くなら、税務署(ATO)が発行するTFNを取得します。申請は無料で、就労できるビザを持ちオーストラリア国内にいる人はオンラインで申請でき、通常28日以内に郵送で届きます。TFNを雇用主に伝えないと、給料から最高税率で税金が差し引かれます。仕事・税金ワーキングホリデーメーカーの税率(Working holiday maker tax rates)ワーキングホリデービザ(subclass 417・462)で働く人の給料には、専用の税率がかかります。2025–26年度は、年間A$45,000までが15%です。雇用主がATOに登録していない場合は、非居住者の税率(30%から)で差し引かれます。