源泉徴収(PAYG withholding)とTFN申告書
オーストラリアでは、雇用主が給料から税金を差し引いてATOに納めます(PAYG withholding)。差し引く額は、働き始めるときに出すTFN申告書(TFN declaration)の内容で決まります。非課税枠(tax-free threshold)を使うかどうかもここで申告します。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
源泉徴収のしくみ
PAYG withholding(Pay As You Go withholding)は、給料などを支払う側が税金を差し引いてATOに納める仕組みです。差し引く額は、ATOが公表する源泉徴収税額表(PAYG withholding tax tables)で決まります。
差し引かれた税金は、年度末の確定申告で1年分の税額と精算します。差し引かれた額が多すぎれば還付され、少なすぎれば追加で納めます。
TFN申告書(Tax file number declaration)
新しい支払者から給料などを受け取る前に、申告書を出します。支払者はこの申告をもとに、差し引く税額を決めます。主な質問は次のとおりです。
| 質問 | 内容 |
|---|---|
| 質問1 | TFN(申請中・問い合わせ中・免除の選択もある) |
| 質問7 | 給与の支払いの形態(わからなければ支払者に確認) |
| 質問8 | 税務上の居住者か、ワーキングホリデーメーカーか、非居住者か |
| 質問9 | この支払者から非課税枠を使うか |
| 質問10 | HELPなど学費ローンの返済義務があるか |
質問8では、subclass 417・462のビザの人はワーキングホリデーメーカーの欄を選びます。それ以外で居住者でない人は、非居住者の欄を選びます。
非課税枠(Tax-free threshold)の申告
税務上の居住者は、1年の所得のうち最初のA$18,200まで税金がかかりません(2026年10月時点)。TFN申告書の質問9で「Yes」を選ぶと、その支払者からの給料で非課税枠が考慮され、差し引かれる税額が少なくなります。
| 立場 | 質問9 |
|---|---|
| 居住者で、ほかの支払者から非課税枠を使っていない | Yes |
| 居住者で、ほかでも使っているが、全収入が非課税枠以下になる | Yes |
| ワーキングホリデーメーカー | No |
| 非居住者(政府の年金・手当を受けていない) | No |
仕事を掛け持ちする場合、非課税枠は通常1つの支払者(一般に給料が最も高いところ)だけで使います。全収入がA$18,200を超える見込みなら、2つ目以降は「no tax-free threshold」の率で差し引いてもらいます。そうしないと、年度末に追加の納税が生じることがあります。
転職した場合は、新しい雇用主にもTFN申告書を出し、非課税枠を使うかを選び直せます。
TFNを伝えない場合
TFNを伝えず、申請中や免除の申告もしない場合、雇用主は最高税率(税を加えた率)で差し引きます。申請中と申告した場合は、28日以内にTFNを伝えます。その間は通常の率で、28日を過ぎると最高税率になります。
差し引かれる額を変えたいとき
差し引かれる額が実際の税額より多すぎる・少なすぎる場合、「PAYG withholding variation」をATOに申請できます。状況が変わった場合(居住者かどうか、非課税枠、学費ローンなど)は、雇用主に「Withholding declaration」を出します。
手順
- 雇用主に、独自の電子フォームがあるか確認する。あればそれを使う。
- ない場合は、にログインし、ATOのオンラインサービスで「Employment」→「New employment」から申告する。myGovとATOの連携が必要です。
- オンラインで申告したら、表示される「employee tax details summary」を印刷して雇用主に渡す。メールで送らないよう、ATOは案内しています。
- TFNをまだ持っていない人などはオンラインの申告を使えません。紙の申告書(NAT 3092)を使います。紙の申告書は、ATOの注文サービスか電話 1300 720 092 で取り寄せます。
TFN申告書の案内は、ATOのTFN申告書のページ(新しいタブで開く)にまとまっています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本では、勤務先が年末に年末調整を行い、1年分の源泉徴収税額を精算します(国税庁のページ(新しいタブで開く))。オーストラリアでは、ATOは多くの会社員が年度末に確定申告をする必要があるとしています。
- 雇用主が報告した収入・税額・スーパーの情報は、myGovとATOを連携すると所得の明細(income statement)で確認できます。
- 差し引く額の目安は、ATOの「Tax withheld calculator」で計算できます。
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