GSTの基本(Goods and Services Tax)
GST(物品サービス税)は、オーストラリアで売られる多くの商品・サービスにかかる10%の税金です。事業の売上(GST turnover)がA$75,000以上になる場合などはGSTの登録が必要で、登録した事業者は価格にGSTを含め、税務署(ATO)に納めます。基本的な食品など、GSTがかからないもの(GST-free)もあります。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
GSTとは
GST(物品サービス税、Goods and Services Tax)は、オーストラリアで売られたり消費されたりする多くの商品・サービスにかかる税金です。税率は10%です(2026年10月時点)。
GSTを価格に含めて受け取り、税務署(Australian Taxation Office、ATO)に納めるのは、GSTに登録した事業者です。
登録した事業者がすること
- 売るもの・サービスの価格にGSTを含める
- 事業のために買ったものに含まれるGSTを、GSTクレジット(GST credits)としてATOから取り戻す
- 課税の売上には税額請求書(tax invoice)を発行する
- 活動報告書(activity statement)などで売上と仕入れを報告し、GSTを納める(または還付を受ける)
報告に使う事業活動報告書(BAS)は「BAS(事業活動報告書)」で説明しています。
登録が必要な場合
次の場合は、GSTの登録が必要です(2026年10月時点)。
| 場合 | 内容 |
|---|---|
| 売上が基準以上 | 事業のGST売上(GST turnover)がA$75,000以上(非営利団体はA$150,000以上) |
| 新しく事業を始める | 1年目の売上が基準に届く見込みのとき |
| タクシー・ハイヤー | 乗客を運ぶ場合(配車アプリのライドシェアを含む)。売上に関係なく必要 |
| デジタルプラットフォーム | 料理の配達など、シェアリングエコノミーやプラットフォームで所得を得る場合 |
| 燃料税の還付 | 燃料税クレジット(fuel tax credits)を受けたい場合 |
これらに当てはまらない場合、登録は任意です。任意で登録すると、原則として12か月以上は登録を続けます。
GST売上(GST turnover)の数え方
GST売上は、利益ではなく事業の収入の合計です。GSTの分や、国外と関係する売上などは除きます。次のどちらかが基準以上になると、基準に届いたことになります。
- 今月と過去11か月の合計
- 今月と今後11か月の見込みの合計
登録していない事業者は、毎月この額を確認します。基準を超えたら、21日以内に登録します。
登録しなかった場合
登録が必要なのに登録しないと、登録すべきだった日以降の売上についてGSTを払うことがあります。価格にGSTを含めていなくても同じです。罰金や利息がかかることもあります。
GSTがかからないもの(GST-free)
GST-freeのものは、価格にGSTを含めません。主な例は次のとおりです。
- ほとんどの基本的な食品
- 一部の教育課程と教材
- 一部の医療・保健・介護のサービス、一部の医薬品や医療用具
- 一部の保育サービス
- 水道・下水
- 国際輸送や国際郵便
- 輸出
どの食品がGST-freeかは、ATOの「GST food list」で確認できます。
非課税の売上(Input-taxed sales)
GST-freeとは別に、「input-taxed」という区分があります。価格にGSTを含めませんが、仕入れのGSTクレジットも受けられません。主な例は、金融サービスと、住宅用の建物の売却・賃貸です。
手順
- 事業者番号()を取得する。GSTの登録にはABNが必要です(「ABN(事業者番号)」)。
- 毎月、GST売上が基準に届いたか、届く見込みかを確認する。
- 登録が必要になったら、21日以内に登録する。方法は、ATOの事業者向けオンラインサービス、ATOの事業者向け窓口への電話、登録税理士かBAS代行者(BAS agent)への依頼のいずれか。
- ATOから、登録の有効日などが書面で届く。
- 登録後は、活動報告書でGSTを報告し、納める。
登録の方法はATOのGST登録のページ(新しいタブで開く)にまとまっています。
費用
GSTの税率は10%です(2026年10月時点)。登録の手数料についての記載は、ATOのページにはありません。登録税理士などに依頼する場合は、その報酬がかかります。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本の消費税は、標準税率10%(消費税7.8%と地方消費税2.2%)と、飲食料品などの軽減税率8%があります(国税庁のページ(新しいタブで開く))。オーストラリアのGSTは10%で、基本的な食品などはGST-freeです。
- 日本では、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合、原則として消費税の納税義務が免除されます。オーストラリアでは、GST売上がA$75,000以上になる場合などに登録が必要です。
- タクシーやライドシェアの運転、プラットフォームでの仕事は、売上が少なくても登録が必要な場合があります。
- 自分の事業に登録が必要か迷う場合は、ATOか登録税理士(registered tax agent)に確認してください。
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