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ABN(事業者番号、Australian Business Number)

ひとことで言うと

ABNは、事業や団体を政府や取引先に示す11桁の番号です。事業(enterprise)を営む人や始める人が、オーストラリア事業者登録簿(ABR)で無料で申請できます。従業員として働く仕事にはABNを取得できず、雇用主が採用の条件としてABNを求めるべきではありません。

目次
  1. ABNとは
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

ABNとは

ABN(事業者番号、Australian Business Number)は、事業や団体を政府や社会に示す11桁の番号です。税務署(ATO)が管理するオーストラリア事業者登録簿(Australian Business Register、ABR)で申請します。ABNは個人の納税者番号()の代わりにはなりません。

ABNでできること

business.gov.auは、ABNの使い道として次のことを挙げています。

  • 注文や請求のときに、取引先へ事業者であることを示す
  • 受け取る支払いから源泉徴収(PAYG)の税金を差し引かれないようにする
  • の登録をして、GSTクレジットを受ける
  • .au のドメイン名を取得する

ABNを取得できる人

ABNは誰でも取得できるものではありません。次の場合に取得できます。

  • オーストラリアで事業(enterprise)を営んでいる、または始めようとしている
  • オーストラリアの間接税の区域(indirect tax zone)に関係する取引をしている
  • 会社法(Corporations Act)に基づく会社である

事業かどうかを決める1つの基準はありません。ABRは、事業の特徴として次の点を挙げています。

  • 商品・サービスを売る、一定の規模の商業的な活動である
  • 趣味と違い、利益を得る意図がある(事業計画などで示せる)
  • 繰り返し行われる
  • 記録を残し、組織的・計画的に行われる
  • 同じ業種の他の事業と同じように行われる
  • 必要な知識や技能がある

まだ事業を始めていない場合は、広告やウェブサイトの準備、名刺の購入、保険の加入、見積もりの提出など、始めるための活動をしている必要があります。ABRから求められたら、その証拠を出します。

従業員はABNを取得できない

従業員として働く仕事には、ABNを取得できません。見習い、作業員、職人の助手なども同じです。本人や雇用主が「請負」と呼んでいても変わりません。ABRは、雇用主が採用の条件としてABNを求めるべきではないとしています。

ATOも、ABNを持っていても、従業員か請負人(contractor)かの判断には関係ないとしています。くわしくは「雇用か請負か」にまとめています。

資格がないのにABNを申請し、GSTを登録して還付を受けると、起訴されることがあります。ABRは、いつでも資格の確認(entitlement review)を行うことがあります。

ABNとGST

GSTの登録は、ABNとは別の手続きです。ABNを取得すると、すぐにGSTなどの登録を申し込めます。GSTの登録にはABNが必要です。売上がGSTの基準(A$75,000)より少なくても、ABNが必要な場合があります(2026年10月時点)。GSTは「GSTの基本」で説明しています。

ABNを持つ人の義務

  • ABNを持つ人の多くは、毎年の確定申告が必要です。事業が利益か損失か、非課税枠を超えるかに関係ありません。
  • 登録の内容が変わったら、知ってから28日以内に更新します。
  • ABNは一生同じ番号です。ただし、ABNを持てるのは事業を営んでいる間だけです。
  • 事業をやめるときは、未提出の申告や報告をすませてから、ABNを取り消します。

手順

  1. 事業の形(個人事業主、会社など)を決める(個人事業主は「個人事業主(Sole trader)」)。
  2. ABNを取得できるか、ABRのABNの資格のページ(新しいタブで開く)で確認する。
  3. 申請に必要な情報を用意する。主なものは次のとおり。
    • TFN(会社などの場合は関係者のTFNも)
    • ABNが必要になる日(事業を始める予定日。申請日から6か月以内)
    • 事業の連絡先(住所、郵便の住所、メール、電話)
    • 事業の内容と、事業を行う場所
  4. ABRのサイトからオンラインで申請する。途中で保存することもできる。
  5. 申請が認められると、11桁のABNがすぐに表示される。確認の画面を保存するか印刷する。

確認が必要な場合は、ABNではなく参照番号(reference number)が表示されます。ABRは20営業日以内の審査を目指しており、認められると14日以内に手紙が届きます。ABNが登録されたかは、ABN Lookupでも確認できます。

ABNが登録されると、事業の情報はABRに公開されます。事情があれば、一部の情報を公開しないよう求めることができます。

費用

ABRでのABNの申請は無料です(2026年10月時点)。

ここに注意してね!

  • 仕事を始めるときに「ABNを取ってきて」と言われても、働き方が雇用ならABNの対象ではありません。雇用か請負かで、税金、スーパー、働く人の権利が変わります。
  • ABNは個人のTFNとは別の番号です。個人事業主は、確定申告にはTFNを使います。
  • 自分が事業を営んでいるか迷う場合は、ATOや登録税理士(registered tax agent)に相談してください。登録税理士はABNの申請を代わりに行うこともできます。

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