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会社(Company)の設立とASICへの登録

在住駐在
ひとことで言うと

オーストラリアで会社を作るには、証券投資委員会(ASIC)の会社登録簿に登録します。多くの中小企業は非公開会社(Pty Ltd)で、取締役1人以上が国内に住んでいる必要があります。登録費用、毎年の年次審査料、取締役の義務を事前に確認しましょう。

目次
  1. 会社とは
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

会社とは

会社(company)は、所有者とは別の法人格を持つ事業の形です。会社自身が借金をしたり、訴えたり訴えられたりできます。会社は、証券投資委員会(Australian Securities and Investments Commission、ASIC)が管理する会社登録簿に登録します。

登録すると、会社番号(Australian Company Number、ACN)が付きます。会社名を決めない場合は、ACNがそのまま会社名になります。

会社の主な特徴

項目内容
法人格株主(shareholder、member)とは別の法人。会社の収入と財産は会社のもの
株主の責任原則として、未払いの株式の代金を払う範囲に限られる(有限責任)
取締役の責任法律上の義務に違反すると、取締役個人が責任を負うことがある
税金会社自身がを取得し、毎年、会社の確定申告をする
費用設立と運営の費用は、個人事業主などより高い
監督ASICが監督する。登録内容の変更は原則28日以内に届け出る

税務署(Australian Taxation Office、ATO)は、取締役が「取締役の罰則(director penalties)」の制度で、会社の一部の税金やスーパーの未払いに個人で責任を負う場合があると説明しています。

非公開会社と公開会社

多くの中小企業は、非公開会社(proprietary company、Pty Ltd)として登録します。役員の決まりは次のとおりです。

項目非公開会社(Pty Ltd)公開会社(Ltd)
取締役の人数1人以上3人以上(代理取締役を除く)
取締役の居住1人以上がオーストラリアに住んでいる2人以上が通常オーストラリアに住んでいる
秘書役(secretary)置かなくてもよい。置く場合は1人以上が通常オーストラリアに住んでいる1人以上必要。通常オーストラリアに住んでいる人

役員(取締役・秘書役)は18歳以上です。破産中の人や、一定の犯罪で5年以内に有罪になった人などは、役員になれません。

会社名のルール

  • 非公開会社は、名前に「Proprietary」か「Pty」を入れます。有限責任の会社は、最後に「Limited」か「Ltd」を付けます。
  • すでに登録されている会社名や事業名と同じ名前は使えません。「The」の有無、大文字と小文字、スペースや記号の違いは区別されません。
  • 「Bank」「University」「Trust」など、使うのに事前の承認が必要な言葉があります。承認には2か月以上かかることがあります。
  • 会社名は、登録前に最長2か月予約できます。

取締役ID(Director ID)

取締役になる人は、就任する前に取締役ID(director identification number)を取得する必要があります。申請は本人が行い、取得したIDは一生使います。オンラインの申請は無料で、1回だけ申請します。申請の窓口はオーストラリア事業登録サービス(ABRS)のページ(新しいタブで開く)です。

登録後の主な義務

  • 会社名とACNを、事業所や決められた書類に表示する
  • 会社登録簿の情報を最新に保つ
  • 会社の記録と株主名簿(share register)を保管する
  • 毎年、年次審査料(annual review fee)を払う
  • 毎年、取締役が支払能力についての決議(solvency resolution)をする
  • 年間の売上がA$75,000以上の場合などは、GSTに登録する
  • 会社の確定申告をし、対象となる働く人(取締役を含む)にスーパーを払う

会社名と違う名前で事業をするときは、別に事業名の登録が必要です(「事業名の登録」)。

手順

  1. 会社が自分の事業に合う形か検討する。個人事業主など、ほかの形と比べる。
  2. 会社名を決め、使えるかを確認する。必要なら名前を予約する。
  3. 登録事務所(registered office)と主たる事業所(principal place of business)の住所を決める。全国で営業する場合も、州・準州を1つ選びます。
  4. 会社の内部ルールを決める。会社法(Corporations Act 2001)の補充規定(replaceable rules)、独自の定款(constitution)、またはその組み合わせです。
  5. 株式の構成と株主を決め、株主全員から書面の同意を得る。
  6. 取締役(と秘書役)を決め、全員が取締役IDを取得し、書面で就任に同意する。
  7. 事業登録サービス(Business Registration Service、BRS)で会社を登録する。ASICが手続きをします。
  8. 登録が終わると、ACNと登録証明書がメールで届きます。会社の手続きに使うコーポレートキーは、登録事務所に郵送されます。
  9. 会社のTFNとを取得し、必要に応じてGSTに登録する。

役員の住所を非公開にしたい場合など、BRSで登録できないケースがあります。くわしくはASICの会社登録のページ(新しいタブで開く)にあります。

費用

ASICの主な手数料は次のとおりです(2026年10月時点。2026年7月1日からの額)。

手続き手数料
株式のある会社の登録A$636
株式のない会社の登録A$524
会社名の予約・予約の延長A$65
年次審査料:非公開会社(特別目的会社を除く)A$342
年次審査料:特別目的会社(非公開)A$70

ASICの手数料にGSTはかかりません。年次審査料は、通常、年次審査日の2か月後までに払います。遅れると延滞料がかかります。最新の額はASICの手数料のページ(新しいタブで開く)で確認してください。

ABRSの取締役IDの申請は無料です。

ここに注意してね!

  • 非公開会社には、オーストラリアに住む取締役が1人以上必要です。海外に住む人だけでは、取締役の条件を満たせません。
  • 取締役は就任前に取締役IDが必要です。IDのない人を取締役として登録することはできません。
  • ASICは毎年、会社に年次報告書(annual statement)を送ります。内容を確認し、変更があれば28日以内に更新します。
  • 取締役は法律上の義務を負い、個人で責任を問われることがあります。会社の形を選ぶ前に、登録税理士(registered tax agent)や弁護士に相談することを検討してください。
  • ビザで滞在している人は、会社の設立や経営がビザの条件で認められているかを、内務省(Department of Home Affairs)か登録移民エージェントに確認してください。

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