薬を郵送で取り寄せる(個人輸入制度、Personal Importation Scheme)
海外から自分や家族が使う薬を郵便や宅配で取り寄せるには、医薬品行政局(TGA)の個人輸入制度の条件を満たす必要があります。オーストラリアで処方薬にあたる薬は、オーストラリアの医師の処方箋が必要で、1回に3か月分までです。条件に合わないものは国境で没収されます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
個人輸入制度とは
医薬品行政局(Therapeutic Goods Administration、TGA)の個人輸入制度(Personal Importation Scheme)では、オーストラリアの医薬品登録(ARTG)にない薬などを、条件を満たせば個人で輸入できます。主に海外から郵便や宅配で届くものが対象です(TGAの個人輸入制度のページ(新しいタブで開く))。
入国時に自分で持ち込む薬の扱いは「薬の持ち込み」で説明しています。
主な条件
すべての条件を満たす必要があります(2026年10月時点)。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 使う人 | 本人か近い家族だけ。売る・渡す・あげることはできない |
| 処方箋 | オーストラリアで処方薬(prescription-only)にあたる薬は、輸入の時点で有効なオーストラリアの処方箋か書面の指示(written authority)が必要 |
| 量 | 1回に最大量で3か月分まで。12か月の合計は15か月分まで |
| 包装 | 元の包装か、中身を正確に確認できる包装。ラベルが破れていると受け取れない |
| 対象外 | 電子たばこ(vape)製品、規制物質、税関や検疫の規則で禁止されているもの |
近い家族には、子ども、親、祖父母、孫、きょうだい、配偶者・事実婚のパートナー、パートナーの子ども・親・祖父母・孫・きょうだいが含まれます。
3か月分を超えて1回で輸入したい場合は、オーストラリアで登録された医師が、本人に代わってTGAの特別アクセス制度(Special Access Scheme)の承認を申請します。
処方箋(書面の指示)に必要なこと
TGAのページによると、書面の指示はオーストラリアで登録された医師が出したもので、次の内容が必要です。
- 処方した医師の名前、住所、電話番号、処方者番号、署名
- 日付、患者の名前と住所
- 薬の名前、剤形、強さ、量、使い方、調剤できる回数
- 輸入する量と一致していること
電子処方箋(eScript)は、輸入のための書面の指示としては認められません。
TGAは、医師が処方した分だけを注文し、処方箋の写しを販売者に渡して荷物に入れてもらうよう勧めています。荷物が止められてから処方箋を用意しても、制度の条件を満たしたことになりません。
偽物の薬
偽物(counterfeit)の薬や医療機器は、処方箋があっても、知らずに買った場合でも、輸入できません。国境で没収され、代金も戻りません。
気をつけること
個人輸入の薬は、TGAが安全性・品質・効果を評価していません。サプリメントや生薬を含め、成分を把握し、法律上の条件を確かめ、医療者が勧めたり処方したりしたものだけを注文するよう、TGAは案内しています。
米国などでサプリメントに入っている成分の一部(DHEA、エフェドラ(麻黄)、エフェドリンなど)は、オーストラリアの税関の法律では禁止された輸入品です。輸入許可が必要で、後から許可を受けることはできません。
動物・植物など生物由来の成分を含むものは、検疫の許可が必要な場合があります。
手順
- 取り寄せたい薬が、オーストラリアで処方薬にあたるか、規制物質を含まないかを確認する。
- 処方薬の場合は、オーストラリアの医師(GPなど)に相談し、紙の処方箋か書面の指示を出してもらう。
- 処方された量(3か月分以内)だけを注文し、処方箋の写しを荷物に入れてもらう。
- 荷物が税関で止められた場合は、TGAとオーストラリア国境警備隊(ABF)の確認を受ける。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 処方薬の輸入には、オーストラリアの医師の処方箋が必要です。日本の医師の処方箋は、TGAの示す書面の指示の条件(オーストラリアで登録された医師が出したもの)に当てはまりません。
- 条件に合わない荷物は没収・廃棄され、罰金や民事・刑事の手続きの対象になることがあります。
- 日本で使っていた薬をオーストラリアで続ける方法は、GPか薬剤師に相談してください。処方箋のしくみは「処方箋と薬の受け取り」で説明しています。
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