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処方箋と電子処方箋(Prescriptions・eScript)

ひとことで言うと

処方薬は、医師などが出した処方箋がないと薬局で受け取れません。処方箋は紙か電子処方箋(eScript)で、eScriptはSMSかメールで届くQRコード(トークン)を薬局で見せて使います。薬が複数ある人は、アクティブ・スクリプト・リスト(ASL)に登録すると、トークンを毎回見せなくて済みます。

目次
  1. 処方箋とは
  2. 処方できる人・薬を出せる人
  3. 処方箋に書かれること
  4. 成分名での処方
  5. PBSの薬と自費の処方(private prescription)
  6. 電子処方箋(eScript)
  7. リピートの電子処方箋
  8. アクティブ・スクリプト・リスト(ASL)
  9. 手順
  10. 費用
  11. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

処方箋とは

保健・障害・高齢者省の処方箋のページ(新しいタブで開く)によると、処方箋(prescription)は、医療者が薬剤師に特定の薬を出すよう書く法的な書類です。処方箋のみの薬(prescription-only medicine)は、処方箋がなければ法的に手に入れられません。

処方箋が必要なのは、副作用が重いことがある、使い方が複雑(注射など)、依存や乱用のおそれがある、などの危険が大きい薬です。例として、抗生物質、血圧や血糖などを定期的に確認しながら使う薬、インスリンなどの注射薬、オピオイドなどの規制薬が挙げられています。

処方できる人・薬を出せる人

役割主な職種
処方できる医師、歯科医師、検眼医、ナースプラクティショナー、助産師(ミッドワイフ・プラクティショナー)
処方薬を出せる薬剤師、医師、歯科医師、検眼医、ナースプラクティショナー、ミッドワイフ・プラクティショナー

処方するには、国の登録などの条件を満たす必要があります。薬剤師は、有効な処方箋がなければ処方箋のみの薬を出せません。ただし、すぐに薬が必要で処方箋を手に入れる方法がない人などについて、州・準州のルールによる例外があります。

処方箋に書かれること

処方箋は、手書き、印刷、電子処方箋のいずれかです。どの形でも、次の情報が必要です。

  • 処方した人の名前・電話番号・住所(必要なら処方者番号)
  • 患者の名前と住所
  • コンセッション(割引)の患者か一般の患者か
  • 医薬品給付制度(PBS)の処方かどうか
  • 薬、量、剤形、強さ、数量、使い方
  • 処方した人の署名と日付
  • リピート(repeats)の最大回数

リピートは、同じ処方箋で、医師に再びかからずに薬を受け取れる回数です。

成分名での処方

PBSの処方の多くは、商品名ではなく有効成分の名前で書かれます。安いジェネリック医薬品やバイオシミラーを選びやすく、海外で薬を探すときにも役立ちます。医師が「brand substitution not permitted(銘柄の変更不可)」に印を付けた場合は、その銘柄の薬が出ます。

PBSの薬と自費の処方(private prescription)

PBSの対象の薬は、処方薬の約80%です。PBSの対象でない薬の処方を「private prescription」と呼びます。この場合は薬の全額を払い、値段は薬局によって違います。民間医療保険で一部が戻ることがあります。PBSの仕組みは「薬の補助(PBS)」で説明しています。

電子処方箋(eScript)

保健・障害・高齢者省の電子処方箋のページ(新しいタブで開く)によると、電子処方箋は全国で使えます。紙の処方箋も引き続き使え、どの薬局で薬を受け取るかも自分で選べます。

healthdirectのページ(新しいタブで開く)とオーストラリア・デジタルヘルス庁の電子処方箋のページ(新しいタブで開く)によると、仕組みは次のとおりです。

  • 診察のときに電子処方箋を希望すると、医師がSMSかメールでリンクを送る。
  • リンクを開くとQRコードの「トークン(token)」が出る。これが処方箋になる。
  • 薬1つにつき、トークンが1つ届く。
  • 薬局でトークンを見せると、薬剤師が読み取って薬を出す。
  • トークンを薬局に転送しておけば、受け取りの準備をしてもらえる。宅配がある薬局もある。
  • 家族や介護者など信頼できる人に転送して、代わりに受け取ってもらえる。
  • ほとんどの薬は電子処方箋で処方でき、ほとんどの薬局が対応している。

リピートの電子処方箋

リピートがある場合、薬局から次回用の新しいトークンがSMSかメールで届きます。次に薬が必要なときは、その新しいトークンを薬局で見せます。紙の処方箋に印刷してもらうこともできます。

トークンのSMSやメールを消してしまった場合は、最初の処方箋は処方した医師に、リピートはそれを出した薬局に、再送を頼みます。

アクティブ・スクリプト・リスト(ASL)

アクティブ・スクリプト・リスト(Active Script List、ASL)は、自分の電子処方箋と、バーコード付きの紙の処方箋をまとめたデジタルのリストです。登録すると、届いた電子処方箋が自動でリストに入ります。参加している薬局で同意すれば、トークンを毎回見せなくても薬を受け取れます。

  • 登録は薬局で行う。携帯電話と、100ポイントの本人確認書類が必要(「身分証明の書類(100ポイントチェック)」)。
  • リストに入れたくない薬は、医師に伝えれば外せる。
  • 家族や介護者に、リストを使う権限を渡せる。15歳以上は自分のリストを自分で管理する。
  • バーコード付きの紙の処方箋を受け取った場合は、法律上、紙の処方箋を薬局に持って行く必要がある。

電子処方箋は、my health appや1800MEDICAREアプリ、薬局のアプリでも管理できます。

手順

  1. GPなどを受診し、必要なら処方箋を出してもらう。電子処方箋がよい場合はそう伝え、携帯電話の番号かメールアドレスが正しいか確認する。診察が終わる前に、トークンが届いたか確かめる。
  2. 薬局に処方箋(紙かトークン)を出す。
  3. 薬剤師から、飲み方や注意点の説明を受けて薬を受け取る。
  4. リピートがある場合は、新しいトークンか紙の処方箋を保管し、次に薬が必要なときに使う。

費用

PBSの対象の薬は、の対象者なら自己負担に上限があります(「薬の補助(PBS)」)。PBSの対象でない薬や、PBSを使えない人は、薬の全額を払います(2026年10月時点)。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 処方できるのは、国の登録を受けた医師などに限られます。日本で飲んでいた薬が必要な場合は、GPを受診して相談してください。
  • 薬は有効成分の名前で処方されることが多いため、日本の薬の有効成分名(英語)を控えておくと、医師や薬剤師に伝えやすくなります。
  • 国の承認を受けていない薬を個人で輸入する方法には、3か月分までなどの条件があり、許可が必要な場合もあります。日本から持ち込む場合は「日本から薬を持ち込む」を見てください。
  • 2025年に、一部の人がSMSで電子処方箋を開けない問題がありました。開けないときの情報は、オーストラリア・デジタルヘルス庁のサイトにあります。

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医療・保険薬の補助(PBS、Pharmaceutical Benefits Scheme)医薬品給付制度(PBS)の対象の処方薬は、2026年10月時点で1回の処方につき最大A$25.00(コンセッションカードがあればA$7.70)で買えます。使えるのはメディケアカードを持つオーストラリアの居住者と、相互医療協定(RHCA)の国からの訪問者などです。1年の支払いが基準額に達すると、さらに安くなります(PBSセーフティネット)。医療・保険薬局と市販薬(Pharmacies and over-the-counter medicines)オーストラリアの薬局(pharmacy、chemist)では、処方薬のほか、処方箋なしで買える市販薬(OTC)を扱います。市販薬は、スーパーでも買えるもの、薬局だけで買えるもの、薬剤師と話してから買うものの3種類です。薬剤師は軽い症状の相談や一部の予防接種などにも対応します。医療・保険日本から薬を持ち込む(旅行者の特例、Traveller's exemption)自分(または同行する家族)が使う薬は、旅行者の特例により多くの場合許可なしで持ち込めます。条件は、3か月分以内であること、処方薬は医師の処方箋の写しか英文の手紙を持つこと、元の包装のままにすることなどです。入国時にはオーストラリア国境警備隊(ABF)に申告します。医療・保険GP(かかりつけ医、General Practitioner)の探し方と受診の流れ体調が悪いときは、まず近くのGP(一般医)にかかります。GPは政府のhealthdirectのサービス検索(Service Finder)で地域と条件から探せます。予約時にバルクビリングかどうか、料金がいくらかを確認すると安心です。メディケアの対象外の人は、診察料を全額払います。医療・保険オンライン診療(Telehealth)オンライン診療(telehealth)は、電話かビデオ通話で医師などの診察を受ける方法です。メディケアの給付でGPのオンライン診療を受けるには、原則として過去12か月に同じGPか同じ診療所で対面の診察を受けている必要があります(例外あり)。体の診察が必要なときは対面で受診します。医療・保険マイ・ヘルス・レコード(My Health Record)マイ・ヘルス・レコードは、検査結果、処方、予防接種、退院時の要約などを1か所にまとめる国の電子健康記録です。myGovから見られ、誰が見られるかを自分で設定できます。メディケアの対象でない人も、個人医療識別番号(IHI)を取れば作れます。