日本人のためのオーストラリア情報
医療・保険 / 薬局・薬

薬局と市販薬(Pharmacies and over-the-counter medicines)

ひとことで言うと

オーストラリアの薬局(pharmacy、chemist)では、処方薬のほか、処方箋なしで買える市販薬(OTC)を扱います。市販薬は、スーパーでも買えるもの、薬局だけで買えるもの、薬剤師と話してから買うものの3種類です。薬剤師は軽い症状の相談や一部の予防接種などにも対応します。

目次
  1. 薬局と薬剤師
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点

薬局と薬剤師

薬局は「pharmacy」または「chemist」と呼ばれます。薬剤師(pharmacist)は薬の専門家で、処方薬を出すほか、健康の相談にも乗ります。

市販薬の3つの区分

healthdirectのページ(新しいタブで開く)によると、処方箋なしで買える市販薬(over-the-counter、OTC)は3つの方法で売られています。

区分買える場所例
一般販売(general sale)スーパー、健康食品店など少量のパラセタモール・イブプロフェン、ビタミン、のどあめ、傷・虫刺されのクリーム
薬局薬(pharmacy medicines)薬局の棚せき・かぜ薬、抗ヒスタミン薬、胸やけ・逆流の薬、下痢止め
薬剤師のみ(pharmacist only)薬局のカウンターの奥。薬剤師と話してから買うぜんそくの吸入薬、弱いステロイドのクリーム、緊急避妊薬

薬剤師のみの薬(Schedule 3)は、薬剤師と話すことが法律で決められています。カウンターで薬剤師に頼んでください。

市販薬にも副作用や飲み合わせの問題があります。胃・腎臓・肝臓・心臓の病気がある人や妊娠中の人は、買う前に薬剤師に相談します。

薬剤師ができること

healthdirectのページでは、薬局のサービスとして次のようなものを挙げています。薬局によって行っているサービスは違います。

  • 処方薬の調剤、薬の飲み方の説明、ジェネリック(安い同成分の薬)の提案
  • 軽い症状の相談、GPにかかるべきかの助言
  • 一部の予防接種(インフルエンザ、COVID-19など。対象は州・準州で違う)
  • 傷の手当ての助言、健康チェック
  • 仕事を休むための証明書(absence from work certificate。一部の症状・一部の薬局)
  • 一部の書類の署名の立ち会い

18〜65歳で妊娠していない人の単純な尿路感染症は、国内の多くの地域で薬剤師が処方箋なしで抗生物質を出せます。まだ試行段階の州もあります。

英語に不安がある場合

薬剤師は国の無料通訳サービス(Free Interpreting Service)を使い、数分で電話通訳につなげられます。

手順

  1. 近くの薬局は、healthdirectのService Finderで探せます。夜遅くまで開いている薬局も探せます。
  2. 症状を薬剤師に伝え、合う薬を相談する。飲んでいる薬やアレルギーも伝えます。
  3. 処方箋がある場合は、処方箋とカードを出す。

費用

薬剤師に相談するだけなら、多くの場合は無料です。薬をまとめる包装や予防接種などは、料金がかかることがあります。

処方薬のうちPBSの対象の薬は、メディケアの対象者なら自己負担額の上限があります(「薬の補助(PBS)」)。PBSを扱わない薬局では、薬の価格を全額払います。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • 日本でふだん使っている市販薬と同じ成分・同じ量の薬があるとは限りません。成分名(英語)を薬剤師に見せて相談すると確実です。
  • 日本から薬を持ち込む場合のルールは「日本から薬を持ち込む」にまとめています。
  • 夜間に薬が必要な場合は、遅くまで開いている薬局を使えます。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

医療・保険薬の補助(PBS、Pharmaceutical Benefits Scheme)医薬品給付制度(PBS)の対象の処方薬は、2026年10月時点で1回の処方につき最大A$25.00(コンセッションカードがあればA$7.70)で買えます。使えるのはメディケアカードを持つオーストラリアの居住者と、相互医療協定(RHCA)の国からの訪問者などです。1年の支払いが基準額に達すると、さらに安くなります(PBSセーフティネット)。医療・保険処方箋と電子処方箋(Prescriptions・eScript)処方薬は、医師などが出した処方箋がないと薬局で受け取れません。処方箋は紙か電子処方箋(eScript)で、eScriptはSMSかメールで届くQRコード(トークン)を薬局で見せて使います。薬が複数ある人は、アクティブ・スクリプト・リスト(ASL)に登録すると、トークンを毎回見せなくて済みます。医療・保険日本から薬を持ち込む(旅行者の特例、Traveller's exemption)自分(または同行する家族)が使う薬は、旅行者の特例により多くの場合許可なしで持ち込めます。条件は、3か月分以内であること、処方薬は医師の処方箋の写しか英文の手紙を持つこと、元の包装のままにすることなどです。入国時にはオーストラリア国境警備隊(ABF)に申告します。医療・保険夜間・休日の受診(After-hours care)かかりつけのGPが閉まっている時間は、時間外のGPサービス、メディケア緊急ケアクリニック(Medicare Urgent Care Clinic)、電話の健康相談(1800 022 222)を使えます。命にかかわるときは000に電話するか、救急外来に行きます。医療・保険病院の通訳(Interpreters in health care)公立病院などの州・準州の医療機関では、英語に不安のある患者が無料で専門の通訳を頼めます(確認できた州の場合)。GPや薬局は、国の無料通訳サービス(Free Interpreting Service)を使えることがあります。自分から電話で通訳を頼むときは、TIS National(131 450)を使います。医療・保険予防接種(Immunisation)国の予防接種プログラム(NIP)の対象のワクチンは、メディケアカードを持つか持てる人なら無料です。ただし、接種する医療機関が診察料を取ることがあります。旅行や仕事のためのワクチンは有料です。接種の記録は国の予防接種登録(AIR)に残り、日本で受けた接種もGPなどに頼めば登録できます。