予防接種(Immunisation)
国の予防接種プログラム(NIP)の対象のワクチンは、メディケアカードを持つか持てる人なら無料です。ただし、接種する医療機関が診察料を取ることがあります。旅行や仕事のためのワクチンは有料です。接種の記録は国の予防接種登録(AIR)に残り、日本で受けた接種もGPなどに頼めば登録できます。
目次
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
国の予防接種プログラム(NIP)
国の予防接種プログラム(National Immunisation Program、NIP)は、決められたワクチンを対象者に無料で接種する制度です。無料で受けるには、カードを持っているか、持てる資格があることが条件です(保健・障害・高齢者省のNIPのページ(新しいタブで開く))。
対象は、乳幼児・子ども、10代、妊娠中の人、成人と高齢者、先住民、特定の病気で重症化しやすい人です。国はワクチンの購入を、州・準州は接種の実施と配布を担当しています。
NIPの対象のワクチンと接種の時期は、NIPのスケジュールのページ(新しいタブで開く)で確認できます。州・準州が独自に無料にしているワクチンもあるため、住んでいる州・準州のスケジュールも確認してください。子どもの予防接種は「子どもの健診と予防接種」にまとめています。
10代(学校での接種)
主に学校で無料で接種されるのは、次のワクチンです。学校での接種には、保護者の同意書が必要です。
| 年齢 | ワクチン |
|---|---|
| 12〜13歳(通常は7年生) | ジフテリア・破傷風・百日せき(dTpa)、ヒトパピローマウイルス(HPV) |
| 14〜16歳(10年生) | 髄膜炎菌ACWY |
成人が無料で受けられる主なワクチン
成人の予防接種のページ(新しいタブで開く)に載っている、2026年10月時点で無料のワクチンは次のとおりです(メディケアの資格がある人)。
| 対象 | ワクチン |
|---|---|
| 妊娠中の人 | インフルエンザ、百日せき、RSウイルス(RSV) |
| 65歳以上 | COVID-19、インフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹 |
| 75歳以上 | COVID-19、RSウイルス |
| 先住民の成人 | インフルエンザ(全員)、肺炎球菌(25歳以上)、COVID-19と帯状疱疹(50歳以上)、RSウイルス(60歳以上) |
| 特定の病気の人 | インフルエンザ、帯状疱疹(18歳以上で特定の病気や治療がある人)など |
妊娠中の百日せきのワクチンは、妊娠20〜32週の接種が勧められています。RSウイルスのワクチンは、妊娠28〜36週が対象です。
インフルエンザ
インフルエンザのワクチンのページは、生後6か月以上のすべての人に毎年の接種を勧めています。NIPで無料になるのは、生後6か月〜5歳未満の子ども、妊娠中の人、65歳以上、先住民、特定の病気の人などです。対象外の人は、GPや薬局で自費で受けられます。
新しいシーズンのワクチンは4月から出回る見込みで、流行のピークは通常6月〜9月です。州・準州によっては、ほかの人にも無料で接種している場合があります。
受けそびれた分の接種(catch-up)
子どもの頃に受けそびれたNIPのワクチンは、20歳になるまで無料で受けられます。20歳の誕生日の前に始めれば、その後に終わってもかまいません。メディケアの資格が必要です。難民・人道的入国者は、年齢を問わず無料です。
20歳以上の人の追加の接種や、成人の追加接種(booster)はNIPの対象外です。GPや薬局で自費で受けられます。
接種の記録(AIR)
オーストラリア予防接種登録(Australian Immunisation Register、AIR)は、国内で受けたすべての人の接種を記録する国の登録です。NIPのワクチン、学校での接種、インフルエンザや旅行用など自費のワクチンも記録されます(Services AustraliaのAIRのページ(新しいタブで開く))。
- メディケアに登録していれば、すでにAIRに登録されています。そうでない人も、接種を受けると登録されます。
- 記録を直せるのは接種した医療機関だけです。記録が抜けていたら、接種した医療機関に連絡を頼みます。
- 接種の証明として、予防接種歴の証明書(immunisation history statement)を出せます。
日本で受けた接種の登録
海外で受けた接種もAIRに登録できる、とServices Australiaの海外での接種のページ(新しいタブで開く)は案内しています。英語の書類を持って、GPなどの認定された接種機関に行き、次のことを頼みます。
- NIPのスケジュールと合っているかの確認
- 足りない接種の追加(catch-up)の相談
- 海外の接種のAIRへの登録
書類が英語でない場合は、翻訳が必要です。内務省の無料翻訳サービス(Free Translating Service)は、定住する人や永住者が使えます。
子どもの手当と保育料補助
家族手当と保育の予防接種のページでは、家族手当(Family Tax Benefit Part A)と保育料補助(Child Care Subsidy)を受けるには、19歳までの子どもが年齢に合った接種を済ませているか、承認された追加接種の予定に沿っているか、認められた免除がある必要があります。予防接種に反対という理由は免除になりません。州・準州によっては、保育施設への入園にも接種の条件があります。
手順
- 自分や子どもの接種歴を確認する。日本で受けた接種は、英語の記録を用意する。
- GP、薬局、カウンシルの予防接種クリニック(一部の州)、地域の保健センターなどに、受けたいワクチンを扱っているか確認して予約する。すべての機関がすべてのNIPのワクチンを扱うわけではない。
- 接種の当日、体調、アレルギー、妊娠の有無などを伝える。38.5℃以上の熱がある場合は、元気になるまで待つ。
- 接種後は、少なくとも15分間、その場にとどまる。
- 接種の記録がAIRに登録されたか、予防接種歴の証明書で確認する。
予防接種歴の証明書の取り方
取り方は次のとおりです。
- にメディケアのオンラインアカウントをつないで、オンラインで取る(myGovアプリも可)
- 接種した医療機関に印刷してもらう
- AIRに電話して郵送してもらう(届くまで最長14日)
- メディケアの対象でない人は、myGovに個人医療識別番号(IHI)のサービスをつないで取る
14歳以上の人は、自分で証明書を取ります。
費用
NIPのワクチン自体は無料ですが、医療機関が診察料やサービス料を取ることがあるので、予約のときに聞いておくと安心です。旅行や仕事のためのワクチン、NIPの対象外の人の接種は自費です(2026年10月時点)。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 無料のNIPを使うには、メディケアの資格が必要です。メディケアの対象外のワーキングホリデーや留学生などは、ワクチンの費用を自分で払うことがあります。保険で補償されるかは、保険会社に問い合わせるのが確実です。
- 薬局でも、一部のワクチンを接種しています。対象は州・準州で違います(「薬局と市販薬」)。
- 子どもの手当や保育料補助には、接種の条件があります。日本で受けた接種は、GPなどに頼んでAIRに登録できます。
- どのワクチンが必要かは、健康状態や年齢などで違います。GPなどの医療者に相談してください。
この記事をシェアする