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メディケア・セーフティネット(Medicare Safety Nets)

在住駐在
ひとことで言うと

病院の外での診察や検査の自己負担が1年(1月〜12月)で基準額を超えると、メディケアの払い戻しが増える仕組みです。メディケアに登録している人が対象で、1人なら手続きは不要です。家族やカップルは、登録すると支払いを合算できます。

目次
  1. セーフティネットの仕組み
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

セーフティネットの仕組み

・セーフティネット(Medicare Safety Nets)は、医療費の自己負担が多い人のための仕組みです。1年の自己負担が基準額(threshold)に達すると、その年の残りの期間は、メディケアから戻る額(給付)が増えます。

保健・障害・高齢者省のセーフティネットのページ(新しいタブで開く)によると、対象は次のとおりです。

  • 病院の外(out-of-hospital)で受けた、メディケアの給付表(Medicare Benefits Schedule、MBS)にある診療
  • 例:GPや専門医の診察、血液検査やCTなどの一部の検査

給付表にない診療と、入院中に受けた診療は対象外です。医師に払う料金そのものは変わりません。戻る額が増える仕組みです。

2種類のセーフティネット

種類計算に入る額基準額に達した後
オリジナル・メディケア・セーフティネット(Original Medicare Safety Net、OMSN)ギャップ額(gap):政府が決めた料金(schedule fee)とメディケアの給付の差病院の外の診療は、政府が決めた料金の100%が戻る
拡大メディケア・セーフティネット(Extended Medicare Safety Net、EMSN)自己負担額(out-of-pocket):医師に払った料金とメディケアの給付の差自己負担の80%、または項目ごとの上限額が戻る

医師が政府の決めた料金より高く請求している場合、OMSNの基準額に達した後も、差額の自己負担は残ります。EMSNは、診療の項目によって給付に上限があります。そのため、戻る額が80%より少ないこともあります。

対象者

Services Australiaのセーフティネットのページ(新しいタブで開く)によると、メディケアに登録している人は全員が対象です。メディケアの対象者は「メディケアの対象者と登録」の記事で扱っています。

家族の合算

家族やカップルは、家族として登録すると、全員の支払いを合算できます。家族全員が同じメディケアカードに載っていても、登録は別に必要です。登録は1回で済みます。

登録のページによると、セーフティネットでいう「家族」は次のどれかです。

  • 別居していない夫婦(子どもの有無を問わない)
  • 事実婚(de facto)のカップル(子どもの有無を問わない)
  • 扶養する子どもがいる1人親

扶養する子ども(dependant)は、経済的に支えている16歳未満の子どもか、16〜25歳のフルタイムの学生です。

数える支払い

基準額のページによると、基準額の計算に入るのは「確認済みの支払い(verified payments)」だけです。医師の料金を全額払ってからメディケアに請求したものが、これにあたります。料金を払う前に請求したもの(unverified payments)は、払うまで計算に入りません。

手順

  1. 1人で扶養家族がいない場合は、手続きは不要です。メディケアが自動で集計し、基準額に達すると給付が増えます。
  2. 家族やカップルの場合は、家族として登録します。登録用の書式(Medicare Safety Net couples and families registration and amendment form)を出すか、メディケアに電話します。
  3. 基準額に近づくと、家族の連絡担当者にの受信箱か郵便で通知が届きます。家族の構成を確認すると、増えた給付を受けられます。
  4. 集計の状況は、myGovにつないだメディケアのオンラインアカウント、myGovアプリ、メディケアへの電話で確認できます(「myGovアカウント」)。
  5. 結婚・事実婚、出産、養子、別居、子どもが家を離れたなど、家族の構成が変わったら届け出ます。

手続きの詳細は、Services Australiaのセーフティネットの管理のページ(新しいタブで開く)に載っています。

費用

登録に費用はかかりません。2026年の基準額は次のとおりです(2026年10月時点)。基準額は毎年1月1日に見直されます。

種類対象基準額(年間)
OMSNメディケアに登録している全員A$594.40
EMSN(一般)メディケアに登録している全員A$2,699.10
EMSN(コンセッション・家族手当)コンセッションカードを持つ人、家族手当(Family Tax Benefit Part A)の対象の家族A$861.20

ここに注意してね!

  • 集計は暦年(1月1日〜12月31日)ごとです。翌年は0から数え直します。
  • 入院中の診療と、メディケアの給付表にない診療は対象外です。子どもの歯科給付(CDBS)の診療も、計算に入りません(「子どもの歯科給付」)。
  • 処方薬の自己負担には、別の制度のPBSセーフティネットがあります(「薬の補助(PBS)」)。
  • 家族の合算は、登録しないと使えません。自分の家族が対象になるかは、Services Australiaに確認してください。

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