ロケット発射場の計画に待った。守られたのは小さな鳥
南オーストラリア州で計画されていたロケット発射場が、思わぬところで待ったをかけられました。宇宙企業のサザン・ローンチが、エア半島の港町ポートリンカーンから30kmの場所に造ろうとしていた「ホエーラーズ・ウェイ軌道打ち上げ施設」です。州と国の計画承認は得ていましたが、州の原生植生委員会が、土地の使い方を変えることを認めませんでした。
予定地は会社が借りている民有地ですが、1987年に結ばれた、自然を残すための取り決め(ヘリテージ協定)がかかっています。会社はこの取り決めの変更を求めていました。委員会は、ここが在来の植物や動物を守る場所として認められていることを理由に、変更を退けました。野鳥保護団体バードライフ・オーストラリアは、この土地が、絶滅のおそれがある2種の鳥、マリー・ウィップバードとミナミエミュームシクイのすみかとして大切だと話しています。どちらも数を回復させる取り組みが進んでいます。地域の開発団体は、地元へのよい影響や、国が自前の宇宙の力を持つ必要性を訴えています。会社は、計画を見直して申請し直すこともできるとされています。
日本でも、ロケットの発射場は鹿児島県の種子島など、豊かな自然のある場所にあります。宇宙への夢と生きものを守ることの両立は、どこの国でも大事な課題です。
宇宙へ向かうロケットの計画が、小さな鳥のすみかを理由に止まるというのは驚きです。宇宙開発も自然を守ることも、どちらも大切ですね。エア半島を旅するときは、やぶの中の鳥の声に耳をすませてみたいです。