日本人のためのオーストラリア情報

へ〜

野生に6本だけ。氷河期のユーカリを接ぎ木で守る

首都キャンベラのオーストラリア国立植物園(ANBG)が、とても珍しいユーカリ「Eucalyptus recurva」を、接ぎ木でクローンとして増やす取り組みを進めています。「モンガロウ・マリー」や「氷河期のガム」とも呼ばれるこの木は、野生ではキャンベラのすぐ南で6本しか見つかっていません。いちばん大きな株は、根元にある木質のこぶの育ち方から、樹齢3,000〜6,000年と推定されています。

野生の種はなく、6本は互いに離れすぎているため、自然には子孫を残せません。そこで、野生の株の枝を雑種の台木に接ぎ木する方法が考えられました。今では6本のうち4本について、複数のコピーが「保険」として植物園で育てられています。ただ、この木は花が咲くまで最長20年かかることもあり、6本がそろって咲くとは限りません。植物園では、花を早く咲かせるための成長調整剤を試しています。ほかのユーカリの花粉が混ざって雑種にならないよう、虫を花に近づけない工夫も必要です。担当者は、オーストラリアで最もユニークなユーカリを見捨てることはできないと語っています。

日本でも、絶滅のおそれがある植物を植物園で育てて守る取り組みが行われています。氷河期から生き残ってきた木を未来へつなぐには、長い時間と根気が必要になりそうです。

クオまるのひとこと

いちばん大きな株が3,000年以上も生きているかもしれないなんて、想像するだけでわくわくします。花が咲くまで20年かかることもあるそうで、気の長い挑戦ですね。氷河期からの命が、これからも続いてほしいです。

このニュースをシェアする

← オーストラリアの興味深いニュースの一覧へ