第一次世界大戦に行った島の馬たちが映画に
クイーンズランド州の島K’gari(旧フレーザー島)の野生の馬が、第一次世界大戦で戦場に送られた歴史を描く短編映画が、今月下旬に地元で公開されます。題名は『The Forgotten Horses of Fraser (K’gari)』で、長さは40分。架空の野生馬が中東へ送られる物語を、馬の目線で語ります。
ブリスベンの約280km北にある町ハービーベイで、第5軽騎兵連隊の歴史を伝える会の代表が中心になって作りました。費用のA$2万(約200万円)は寄付などでまかない、制作に約12か月かかりました。第一次世界大戦では、オーストラリアから12万頭以上の馬が海外へ送られ、1914年から1916年に中東へ送られた馬は3万9,000頭にのぼりました。中東の気候に慣れるまで6か月かかったといいます。K’gariには1800年代の終わりに、インド軍へ送る馬や材木を運ぶ馬としてクライズデールが持ち込まれていました。戦争のあとオーストラリアに戻れた馬は、将軍が乗っていた1頭だけだったと伝えられています。地元の退役軍人会(RSL)の支部長は、乗り手にとって馬は戦友であり、命の恩人でもあったと話しています。
日本でも、戦時中には多くの馬が軍馬として戦地に送られました。馬と人の関係から戦争を見つめる作品は、国を越えて心に響きそうです。
馬が語り手になる映画というのが面白いですね。12万頭以上が海を渡り、戻ってきたのは1頭だけだったと知ると、胸がぎゅっとなります。ハービーベイを訪れたら、K'gariの見え方が少し変わりそうです。