旅行者の運転と国外運転免許証(International Driving Permit)
旅行者・ワーホリ・留学生など一時滞在の人は、有効な外国の免許でオーストラリアを運転できます。ただし運転できる期間や、英語でない免許に必要な英訳・国際運転免許証の扱いは州・準州ごとに違います。永住ビザを得ると、多くの州で一定期間内に州の免許へ切り替える必要があります。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
外国の免許で運転するときの共通ルール
オーストラリアの運転免許は州・準州ごとの制度で、外国の免許で運転できるかどうかも、運転する場所の州・準州のルールで決まります。
とはいえ、どの州・準州でも次の点は共通です。
- 免許が有効であること(期限切れ・停止・取り消しでないこと)
- 免許で認められた種類の車だけを運転すること
- 運転するときは免許を持っていること
- その州・準州の交通ルールに従うこと
違いが大きいのは次の3点です。
- 運転できる期間:「訪問者なら期間の定めなし」の州から「3か月まで」の準州まであります。
- 英語でない免許の扱い:英訳と国際運転免許証(International Driving Permit、IDP)のどちらでもよい州が多いですが、認める英訳の種類は州で違います。
- 永住ビザを得た後:多くの州で、一定期間内に州の免許へ切り替える必要があります。
州をまたいで移動するなら、行き先の州・準州のルールも事前に見ておきましょう。
州・準州ごとの違い
2026年10月時点で、各州・準州の交通当局のページで確認できた内容です。「確認できず」の項目は、各州の公式ページで確認してください。
| 州・準州 | 一時滞在の人が外国の免許で運転できる期間 | 免許が英語でないときに携帯するもの | 永住ビザを持つ人 |
|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | 最長6か月 | 英訳、または国際運転免許証 | オーストラリア到着から3か月 |
| ビクトリア州(VIC) | VICに住み始めてから6か月未満。出国して戻っても、最初に住み始めた日から数える | 英訳か国際運転免許証が必要。具体的な条件はVicRoadsのページで確認 | 永住者だけの別のルールは確認できず。各州の公式ページで確認 |
| クイーンズランド州(QLD) | 訪問者は有効な外国の免許で運転可。上限の期間は確認できず。各州の公式ページで確認 | 公認の英訳(NAATI認定の翻訳者の一覧あり) | QLDに住んで3か月。QLDに来てから永住ビザを得た場合は、取得から3か月 |
| 西オーストラリア州(WA) | 旅行者、一時的に就学・就労する人などの訪問者は、WAの免許への切り替え不要 | 確認できず。各州の公式ページで確認 | 3か月まで。その間にWAの免許への切り替えを申請 |
| 南オーストラリア州(SA) | 短期の訪問者は運転可。上限の期間は確認できず。各州の公式ページで確認 | 必要に応じた英訳、または国際運転免許証 | SAの永住者になってから90日以内にSAの免許を取得 |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | ACTに住むつもりのない訪問者(ワーホリ、帰国予定の留学生などを含む)はACTの免許不要 | 国際運転免許証、または公式の英訳(大使館・領事館、内務省、NAATI認定の翻訳者によるもの) | 3か月まで。その後はACTの免許が必要 |
| タスマニア州(TAS) | 訪問者・一時ビザの人(留学生、ワーホリなど)は、外国の免許が有効な間は運転可 | 国際運転免許証、または認定翻訳者による英訳 | 永住ビザの発給から6か月まで。期間の延長を申請できる |
| ノーザンテリトリー(NT) | 新しく住む人と訪問者は最長3か月。NTに続けて3か月を超えて滞在するときは、NTの免許への切り替えが必要 | 国際運転免許証(渡航前に取得)。ない場合はNTの認定翻訳者による英訳 | 永住者だけの別のルールは確認できず。各州の公式ページで確認 |
州・準州ごとの補足です。
- NSW:2023年7月1日以降にNSWに来た一時ビザの人で、NSWに6か月以上住むつもりの人は、6か月以内にNSWの免許へ切り替えないと運転を続けられません。期間は、NSWの住所を主な住まいにした日から数えます(NSW州政府のページ(新しいタブで開く)、よくある質問)。
- VIC:英訳と国際運転免許証の条件は、VicRoadsのページによって書き方が違います。VicRoadsのページ(新しいタブで開く)と切り替えのページの両方に目を通してください。
- QLD:警察に止められたら、名前と住所を伝えて免許を見せます。英語でない免許なら英訳も一緒に(クイーンズランド州政府のページ(新しいタブで開く))。
- WA:訪問者が守ることは西オーストラリア州交通局のページ(新しいタブで開く)に、永住者の切り替えは移住者向けのページに書かれています。
- SA:警察に求められたら、免許の書類とパスポートを見せます。国際運転免許証は、免許を発行した国が発行したものに限られ、英訳は原本のみ。NAATI認定の翻訳者、在豪領事館などによるものが認められます(南オーストラリア州政府のページ(新しいタブで開く))。
- ACT:ACTに住む一時ビザの人は、ACTの免許を取ることも選べます(Access Canberraのページ(新しいタブで開く))。
- TAS:6か月の期間の延長は、期間が終わる前に申請します。くわしくはタスマニア州交通局のページ(新しいタブで開く)にあります。
- NT:3か月を過ぎても切り替えないと、外国の免許は無効になり、運転できなくなります(ノーザンテリトリー政府のページ(新しいタブで開く))。
日本の免許からオーストラリアの免許への切り替えは、日本の免許からの切り替えで説明しています。
手順
日本で国外運転免許証を取ってからオーストラリアで運転する流れです。
- 渡航前に、住所地の都道府県公安委員会(運転免許センターなど)で国外運転免許証を申請する。
- 申請には、国外運転免許証交付申請書、パスポートなど渡航を証明する書類、日本の運転免許証、写真1枚(縦4.5cm×横3.5cm、申請前6か月以内に撮影)を用意する。
- オーストラリアで運転するときは、日本の運転免許証と国外運転免許証(またはその州が認める英訳)を一緒に持つ。
- 滞在中に永住ビザを得たり、長く住むことになったりしたら、住んでいる州・準州のルールを確認し、期限内に州の免許へ切り替える。
申請場所、受付時間、必要書類の詳細は、各都道府県警察の運転免許センターなどに問い合わせてください。必要書類は警察庁のページ(新しいタブで開く)で確認できます。
すでに海外に住んでいる人が一時帰国して申請する場合は、実家などを住所地として申請できます。本人が海外にいる場合は、親族などによる代理申請もできます。
費用
国外運転免許証の手数料は、東京都(警視庁)では2,250円です(2026年10月時点)。ほかの道府県の手数料は、各都道府県警察が案内しています。東京都での手続きは警視庁のページ(新しいタブで開く)で確認できます。
オーストラリアで英訳を頼む場合は、翻訳料がかかることがあるとVicRoadsのページに書かれています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 国外運転免許証の有効期間は1年:有効期間は発行日から1年で、更新の制度はありません。日本の免許が失効すると、国外運転免許証も効力を失います。1年を超えて滞在する場合は、州のルールで英訳など別の方法が認められているかを確認してください。
- 国外運転免許証はジュネーブ条約の様式:日本が発行する国際運転免許証は、道路交通法では「国外運転免許証」と呼ばれ、ジュネーブ条約の様式です。警視庁がまとめたジュネーブ条約締約国の一覧には、オーストラリアが入っています。
- 国外運転免許証だけでは運転できない:VIC・SA・ACTなどのページは、国際運転免許証を外国の免許と一緒に持つよう求めています。日本の運転免許証も必ず持ってください。
- マイナ免許証だけの人:渡航先によっては従来の運転免許証が必要になる場合がある、と警視庁は案内しています。
- 「期間」の数え方は州で違う:オーストラリアに入国した日から数える州(NSWの永住者など)と、その州に住み始めた日から数える州(VIC、QLDなど)があります。
- レンタカー:SAのページには、レンタカーを借りるときに国際運転免許証が必要になる場合があると書かれています。条件は、借りる前にレンタカー会社に確かめておきましょう(レンタカーの記事でも扱っています)。
- 交通ルール:外国の免許で運転する人も、その州・準州の交通ルールに従う必要があります。主な違いは日本と違う交通ルールにまとめています。
- 個別の判断:自分のビザや滞在の状況でどのルールが当てはまるかは、運転する州・準州の交通当局に確認してください。
この記事をシェアする