車検にあたる検査(Roadworthy inspections)
オーストラリアには、日本の車検のように全国一律で定期的に受ける検査はなく、検査が必要な場面は州・準州ごとに違います。名義変更のとき、他の州から登録を移すとき、登録が切れた車を登録し直すときなどに、認可を受けた検査場で検査を受けて証明書をもらいます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
検査が必要になる場面
オーストラリアで車の安全を確かめる検査は、州・準州が決めています。呼び方もさまざまで、roadworthy certificate(VIC)、safety certificate(QLD)、safety check(NSW、通称pink slip)などがあります。
検査が必要になる主な場面は次のとおり。どの場面で必要かは州で違います。
- 登録を更新するとき(NSWの5年を超える車など)
- 名義変更(売買)のとき
- 他の州の車をその州で登録するとき
- 登録が切れた車を登録し直すとき
- 警察などから欠陥の通知(defect notice)を受けたとき
検査は、州が認可した検査場(Authorised Inspection Station、AISなど)や検査業者が行います。検査の対象は、タイヤ、ブレーキ、ハンドル、サスペンション、ライト、窓ガラス、シートベルトなど、安全に関わる部分です。
検査の証明書は、車の機械としての信頼性や全体の状態を保証するものではありません。ビクトリア州(VIC)、クイーンズランド州(QLD)、オーストラリア首都特別地域(ACT)の当局も、そのように説明しています。中古車の状態を詳しく知りたい場合は、別に点検を頼みます。
州・準州ごとの違い
2026年10月時点で、各州・準州の公式ページで確認できた内容です(4.5トン以下の乗用車などの軽車両)。
| 州・準州 | 主な名称 | 検査が必要な主な場面 | 証明書の有効期間 |
|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | 安全検査(safety check、pink slip) | 5年を超える軽車両の毎年の登録の更新。登録が3か月を超えて切れた車や他州の車などは別の検査(AUVIS、blue slip) | NSWの安全検査は6か月。AUVISは42日 |
| ビクトリア州(VIC) | 車検証明書(roadworthy certificate) | 売却、登録のし直し、一部の欠陥通知の解除 | 30日 |
| クイーンズランド州(QLD) | 安全証明書(safety certificate) | 名義変更、他州からの登録の移転、未登録の車の登録 | 販売業者の売却は3か月か1,000km、それ以外は2か月か2,000km(早いほう) |
| 西オーストラリア州(WA) | 車両検査(vehicle inspection) | WAでの登録(他州の車を含む)、欠陥通知、改造。一部の車は毎年 | 3か月 |
| 南オーストラリア州(SA) | 車両識別検査(identity inspection)、車検(roadworthy inspection) | 他州で最後に登録された車などは識別検査。改造車や欠陥通知を受けた車などは車検 | 識別検査の報告書は各州の公式ページで確認 |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | 車検(roadworthy inspection) | 6年を超える車の名義変更、他州からの登録の移転、欠陥通知、登録が切れた車の登録など | 1か月 |
| タスマニア州(TAS) | 検査場(AIS)での検査 | 登録が3か月以上切れた車の登録のし直しなど | 各州の公式ページで確認 |
| ノーザンテリトリー(NT) | 車検(roadworthy inspection) | 7年以上の軽車両の名義変更、12か月を超えて未登録だった車の登録、NTでの初めての登録 | 6週間 |
州・準州ごとの補足です。
- NSW:5年は、車のコンプライアンス・プレート(compliance plate)の年月から数えます。検査が必要かは、登録の更新の通知に書かれます。不合格の場合、14日以内に修理して同じ検査場で再検査を受ければ、追加の検査料はかかりません(NSW州政府のページ(新しいタブで開く))。
- VIC:検査は認可を受けた検査業者が行います。不合格の場合、14日以内に直して再検査を受けます。14日を過ぎると新しい検査の料金がかかります(ビクトリア州交通局のページ(新しいタブで開く))。
- QLD:安全証明書を出せるのは、州が認めた検査場だけです。名義変更のたびに新しい証明書が必要で、1枚の証明書は1回の名義変更にしか使えません(クイーンズランド州政府のページ(新しいタブで開く))。
- WA:毎年の検査が必要なのは、13人乗り以上の車、タクシーやライドシェアの車、教習車、レッカー車などです。登録していない車を検査場まで動かすには、一時移動の許可(temporary movement permit)が必要です(西オーストラリア州交通局のページ(新しいタブで開く))。
- SA:他州で最後に登録された車は、同じ名義で、登録が有効か切れて3か月未満の場合を除き、識別検査が必要です(南オーストラリア州政府のページ(新しいタブで開く))。車検の予約はService SA(13 10 84)です。
- ACT:個人で使う車は、Access Canberraの検査場か、認可を受けた検査場で検査できます。輸入車や改造車などは、ヒューム(Hume)のAccess Canberraの検査場で受けます(Access Canberraのページ(新しいタブで開く))。
- TAS:登録が切れて3か月未満なら、通常の更新ができます(タスマニア州交通局のページ(新しいタブで開く))。検査の予約は、検査場に直接連絡します。
- NT:2026年2月9日に軽車両の検査の条件が変わりました。名義変更のときの検査は、売り手と買い手のどちらが受けてもかまいません。検査は、地域の整備工場などの認可を受けた検査員が行います(NT政府のページ(新しいタブで開く))。
手順
多くの州・準州に共通する流れです。
- 登録の更新の通知や州の公式ページで、検査が必要かを確認する。
- 州が認可した検査場・検査業者を探し、予約する。
- 検査を受け、合格すれば証明書(または証明書の番号)を受け取る。
- 不合格の場合は、決められた期間内に修理して再検査を受ける。
- 証明書の有効期間内に、登録の更新や名義変更の手続きをする。
費用
2026年10月時点で、公式ページで確認できた例です。
| 州・準州 | 検査 | 料金 |
|---|---|---|
| NSW | 安全検査(軽車両)の上限 | A$52(2026年7月1日から、込み) |
| NSW | AUVIS(blue slip、軽車両)の上限 | A$82(2026年7月1日から、GST込み) |
| QLD | 安全証明書(4.5トン以下の車) | A$102.70(2026年7月1日時点、GST込み) |
| WA | パース都市圏の軽車両の初回検査 | A$225.40(2026/2027年度) |
VICの車検証明書の料金は、車の年式、種類、状態で変わります。検査業者に見積もりを求めるよう案内されています。ほかの州・準州の料金は、各州の公式ページに載っています。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 定期的な検査は州と車による:日本では、自動車検査証(車検証)の有効期間が切れたあとも使う場合、継続検査(車検)を受ける必要があります。乗用車などの有効期間は2年です(国土交通省四国運輸局のページ(新しいタブで開く))。オーストラリアでは、NSWの5年を超える車の毎年の検査など、検査の条件は州ごとに違います。
- 州をまたいで引っ越すときに検査が必要なことが多い:WA、QLD、ACTなどでは、他の州の車を登録するときに検査が必要です(車の登録(Rego))。
- 売るときに証明書が必要な州がある:QLDやVICでは、売り手が証明書を用意します。売り方は車の売り方と名義変更で説明しています。
- 証明書は状態の保証ではない:検査は安全に関わる部分だけを見ます。中古車を買う前の点検は、別に頼むことを考えてください。
- 個別の判断:自分の車に検査が必要かは、住んでいる州・準州の交通当局に確認してください。
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