速度制限とスピードカメラ(Speed limits)
ひとことで言うと
オーストラリアでは、標識のある道路は標識の速度、標識のない道路は州・準州が定める既定の速度が上限です。市街地の既定速度は多くの州で50km/hですが、NTは60km/hです。スクールゾーンの速度や時間、仮免許・P免許の上限速度も州ごとに違います。
ここは大事だよ
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
速度制限の考え方
速度制限の基本的な考え方は、どの州・準州でも変わりません。
- 速度制限の標識(白地に赤い丸と数字)がある道路では、その速度を超えてはいけません。
- 標識がない道路では、州・準州が定める既定の速度(default speed limit)が上限です。
- 標識の速度は、条件がよいときの上限です。雨、混雑、夜間などは、さらに速度を落とします。
- 仮免許(L)やP免許の人には、標識より低い上限がある州があります。
道路工事の区間、スクールゾーン、人通りの多い場所などでは、標識で速度が下げられています。黄色い地の「推奨速度」の標識は、カーブなどで勧められる速度で、規制の標識ではありません(NSW)。
スピードカメラ
ニューサウスウェールズ州(NSW)には、4種類のスピードカメラがあります(NSW州政府のページ(新しいタブで開く))。
- 場所を移して使う移動式のカメラ
- 交差点の赤信号無視と速度違反を同時に取り締まるカメラ
- トンネルや事故の多い場所の固定式のカメラ
- 長い区間の平均速度を測るカメラ(大型車が対象)
NSWとWAでは、レーダー探知機などを車に積むことも違法です。西オーストラリア州(WA)では、スイッチを切っていても罰則の対象になります(西オーストラリア州道路安全委員会のページ(新しいタブで開く))。WAはForrest Highway(マンジュラとバンバリーの間)で平均速度を測るカメラの区間を運用しています。
南オーストラリア州(SA)は、警察がスピードカメラ、レーダー、レーザーで速度を取り締まっているとしています。
州・準州ごとの違い
2026年10月時点で、各州・準州の公式ページで確認できた内容です。「各州の公式ページで確認」の項目は推測で埋めていません。
| 州・準州 | 市街地の既定速度 | 市街地の外の既定速度 | スクールゾーン | 仮免許・P免許の上限 |
|---|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | 50km/h | 100km/h | 学校のある日の、標識に書かれた時間に標識の速度 | L・P1は90km/h、P2は100km/h |
| ビクトリア州(VIC) | 50km/h | 100km/h | 30・40・60km/hのいずれか。時間制は学期中の平日8:00〜9:30と14:30〜16:00 | 各州の公式ページで確認 |
| クイーンズランド州(QLD) | 50km/h | 100km/h(標識があれば110km/hの道路もある) | 多くは40km/h(80km/h以上の道路では60km/h)。多くは7:00〜9:00と14:00〜16:00 | L・P免許だけの上限は定められていない |
| 西オーストラリア州(WA) | 50km/h | 110km/h | 40km/h(80・90km/hの道路では60km/h)。多くの地域は7:30〜9:00と14:30〜16:00 | 各州の公式ページで確認 |
| 南オーストラリア州(SA) | 50km/h | 100km/h(標識で110km/hの道路もある) | 子どもがいるときは25km/h | L・Pは100km/h(110km/hの道路でも) |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | 50km/h(主要道路は標識で60km/h) | 各州の公式ページで確認 | 標識が「開いている」とき40km/h。多くは平日8:00〜16:00 | 各州の公式ページで確認 |
| タスマニア州(TAS) | 50km/h | 舗装道路は100km/h、未舗装道路は80km/h | 40km/h。時間は学校ごとに違う | 各州の公式ページで確認 |
| ノーザンテリトリー(NT) | 60km/h(50km/h以下を定めた町も多い) | 110km/h。一部の幹線道路の区間は130km/h | 学校のある日の標識の時間に40km/h | Lは80km/h(教官同乗時を除く)、Pは100km/h |
州・準州ごとの補足です。
- NSW:市街地(built-up area)は、街灯があり、道路沿いの建物の間隔が100m未満の地域です。地域の生活道路などに40km/h、人通りの多い場所に30・40km/h、歩行者と車が共有する区域(shared zone)に10km/hの制限があります。スクールゾーンには点滅灯があり、路面にギザギザの線が描かれています。L・P1の人は、どんな速度違反でも違反点数の上限を超え、免許が停止されます。
- VIC:30km/hは安全設備の少ない学校の隣の道路など、40km/hは幹線道路や学校の隣の道路など、60km/hは80km/h以上の地方道路のスクールゾーンです。時間制のスクールゾーンは祝日には適用されません。常時のスクールゾーンや電光表示の標識もあります(Transport Victoriaのスクールゾーンのページ(新しいタブで開く))。
- QLD:スクールゾーンに入るときは標識が出ます。12トンを超える大型車などは、標識の速度にかかわらず100km/hが上限です(クイーンズランド州政府のページ(新しいタブで開く))。スクールゾーンの速度は、ふだん50・60・70km/hの道路で40km/h、80km/h以上の道路で60km/hです。時間は標識に書かれていて、多くは7:00〜9:00と14:00〜16:00です。キャンパスが分かれた学校などでは、7:00〜16:00の終日のスクールゾーンもあります。
- WA:スクールゾーンの速度は、ふだん50・60・70km/hの道路で40km/h、80・90km/hの道路で60km/hです。時間は多くの地域で7:30〜9:00と14:30〜16:00です。ガスコイン・ピルバラ(14:00〜15:30)、キンバリー(7:00〜8:30と14:00〜15:30)、カーナーボン(14:00〜16:00)は時間が違います。市街地の既定速度50km/hから110km/hに変わる都市圏の境目には、そのことを示す標識が立つことがあります。
- SA:25km/hのスクールゾーンの速度は、道路、歩道などに子どもがいるときに、授業時間外も含めて適用されます。止まっているスクールバスの横を通るとき、止まっている緊急車両の横を通るときも25km/hです。住宅地などに40km/hの区域もあります(SAのドライバーズハンドブック(新しいタブで開く))。
- ACT:18の町の中心部は、24時間40km/hです。60km/hの道路から標識のない道路に曲がると、すぐに50km/hになります(ACT City Servicesのページ(新しいタブで開く))。
- TAS:既定速度は法律(Road Rules 2019)で決まっています。スクールゾーンの電光標識の時間は学校ごとに決まるため、場所によって違います。止まってライトを点滅させているスクールバスの横を通るときも40km/hです。
- NT:市街地の既定速度は、町が低い速度を定めていない限り60km/hです。130km/hの区間があるのは、Barkly、Stuart、Victoria、Arnhemの各ハイウェイの一部です(ノーザンテリトリー政府のページ(新しいタブで開く))。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本の法定速度との違い:日本では、一般道路の自動車の法定速度は60km/hです。2026年9月1日からは、中央線や車両通行帯がない生活道路の法定速度が30km/hに下がりました(警察庁のページ(新しいタブで開く))。オーストラリアでは、標識がない市街地は多くの州で50km/h、NTでは60km/hです。
- 郊外の速度が高い:市街地の外の既定速度は100km/h以上です。カーブや見通しの悪い場所では、標識の速度より落とす必要があります。
- スクールゾーンの時間は州で違う:同じスクールゾーンでも、適用される時間や速度は州によって違います。標識をよく見てください。
- 外国の免許の人も対象:反則金や違反点数は、外国の免許で運転している人にも科されます。NSWなどでは、違反点数がたまると、外国の免許で運転する権利がなくなります。
- 罰則:速度違反の反則金や違反点数は州ごとに違います。点数のしくみは反則金と違反点数にまとめています。
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車・運転自転車のルール(Bicycle road rules)オーストラリアでは、自転車は「車両」として交通ルールに従います。ほとんどの州・準州で、自転車に乗るときは承認されたヘルメットの着用が義務です。ノーザンテリトリー(NT)では、17歳を超える人は道路以外の公共の場所と歩道でヘルメットが不要です。歩道を走れる年齢は州ごとに大きく違います。車・運転電動キックボードのルール(E-scooters)電動キックボード(e-scooter)を公道で使えるかどうかは、州・準州で大きく違います。自分の電動キックボードで公道を走れる州もあれば、レンタルの電動キックボードだけが決まった地域で認められている州もあります。年齢、ヘルメット、走れる場所、速度の上限も州ごとに決まっています。車・運転運転中のスマホ(Mobile phones and driving)オーストラリアでは、運転中にスマホを手に持つことや体にのせることは、どの州・準州でも違反です。フル免許の人は、車に固定したホルダーで通話やナビを使える州が多い一方、仮免許(L)とP免許の人にはさらに厳しい制限があります。カメラによる取り締まりもあり、反則金と違反点数は州ごとに違います。
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車・運転スクールゾーン(School zones)オーストラリアの学校の周りには、速度が下げられる「スクールゾーン」があります。多くの州・準州で、学校のある日の朝と午後に40km/hになりますが、時間帯や速度は州ごとに違います。南オーストラリア州は、子どもがいるときに25km/hです。標識に書かれた速度と時間に従ってください。車・運転反則金と違反点数(Fines and demerit points)オーストラリアでは、交通違反をすると反則金に加えて違反点数(demerit points)が記録されます。一定期間に点数が上限に達すると、免許の停止などの処分を受けます。フル免許の上限は多くの州・準州で3年間に12点、NSWは13点です。仮免許・P免許の上限はさらに低く、点数の照会先も州ごとに違います。車・運転日本と違う交通ルール(Road rules for visitors)オーストラリアも日本と同じ左側通行ですが、ラウンドアバウト、信号のない交差点での優先、メルボルンのフックターンなど、日本と違うルールがあります。交通ルールは州・準州ごとに定められているため、運転する州の公式ページで確認してください。車・運転飲酒運転の基準(Drink driving and BAC limits)オーストラリアでは、フル免許の多くの運転者は血中アルコール濃度(BAC)0.05未満で運転しなければなりません。仮免許(L)とP免許の人はBACゼロです。バスやタクシーの運転者などにもゼロや低い基準があり、ACTでは一部の外国の免許の人もゼロです。基準と罰則は州ごとに違います。車・運転仮免許と段階制の免許(Graduated licensing)オーストラリアで初めて運転免許を取る人は、学習免許(L)、仮免許(P)を経てフル免許に進みます。この段階制の免許の仕組み(Graduated Licensing Scheme)は州・準州ごとに違い、学習免許を取れる年齢、練習時間の記録、仮免許の期間がそれぞれ決まっています。車・運転長距離・アウトバックの運転(Outback driving)内陸部や北部の長距離ドライブでは、町と町、給油所の間が数百km離れることがあり、携帯電話も多くの場所でつながりません。出発前に道路状況を州の公式サイトで確認し、水・燃料・予備タイヤを多めに積み、行き先と帰る予定を誰かに伝えます。未舗装路では速度を落とします。