飲酒運転の基準(Drink driving and BAC limits)
ひとことで言うと
オーストラリアでは、フル免許の多くの運転者は血中アルコール濃度(BAC)0.05未満で運転しなければなりません。仮免許(L)とP免許の人はBACゼロです。バスやタクシーの運転者などにもゼロや低い基準があり、ACTでは一部の外国の免許の人もゼロです。基準と罰則は州ごとに違います。
ここは大事だよ
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
BACで決まる基準
オーストラリアでは、飲酒運転の基準を血中アルコール濃度(Blood Alcohol Concentration、BAC)で決めています。BAC 0.05は、血液100mlあたり0.05gのアルコールを含む状態です。
基準は、免許の種類と運転する車で変わります。多くの州・準州で、次の3つに分かれます。
- フル免許の多くの運転者:0.05未満
- 仮免許(L)とP免許の運転者:ゼロ(少しでも飲んだら運転できない)
- バス・タクシーなどの旅客車両、大型車、危険物の車両の運転者:ゼロ、または0.02未満などの低い基準
警察は、いつでもどこでも運転者を止めて呼気検査(Random Breath Testing、RBT)ができます。検査を断ることは、基準を超えることより重い罪になる場合があります(VIC)。
基準より低くても、飲んだ影響で安全に運転できない状態なら、別の罪(影響下の運転)になることがあります。また、多くの州で、運転中に車内で酒を飲むことは、BACが基準未満でも違法です。
州・準州ごとの違い
2026年10月時点で、各州・準州の公式ページで確認できた内容です。
| 州・準州 | フル免許 | 仮免許(L)・P免許 | ほかにゼロや低い基準が適用される人 |
|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | 0.05未満(他州・外国のフル免許の人も同じ) | ゼロ(L、P1、P2) | 旅客車両、13.9トンを超える大型車、危険物の車両は0.02未満 |
| ビクトリア州(VIC) | 0.05未満(Lの同乗指導者も) | ゼロ(L、P1、P2) | ZかIの条件付き免許、指導員、バス・タクシーなど、4.5トンを超えるトラックはゼロ |
| クイーンズランド州(QLD) | 0.05未満 | ゼロ(L、P、仮・制限付き免許) | 4.5トンを超えるトラック、バス、タクシー・ライドシェア、指導員など、運転中はゼロ |
| 西オーストラリア州(WA) | 0.05以上で反則の対象 | ゼロ | 各州の公式ページで確認 |
| 南オーストラリア州(SA) | 各州の公式ページで確認 | ゼロ(L、P1、P2) | 各州の公式ページで確認 |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | 多くの運転者は0.05 | ゼロ | 一部の外国の免許の人、無免許の人、旅客車両・大型車の運転者、指導者などはゼロ |
| タスマニア州(TAS) | 各州の公式ページで確認 | 各州の公式ページで確認 | 各州の公式ページで確認 |
| ノーザンテリトリー(NT) | 0.05未満(他州・外国のフル免許の人も同じ) | ゼロ(L、P) | Zの条件付き免許、指導員、バス・タクシー、15トンを超える大型車、危険物の車両はゼロ |
州・準州ごとの補足です。
- NSW:NSWで外国の免許で運転する人が飲酒・薬物運転で有罪になると、NSWで外国の免許を使って運転する権利が取り消されます(NSW州政府のよくある質問(新しいタブで開く))。基準の詳細はNSW州政府のページ(新しいタブで開く)にあります。
- VIC:基準は公道だけでなく私有地にも適用されます。運転中の飲酒は違法で、Lの運転者の隣に座って指導する人も飲めません(Transport Victoriaのページ(新しいタブで開く))。
- QLD:基準は4段階です。ゼロ(ゼロを超えると違反)、一般(0.05以上で違反)、中(0.10以上)、高(0.15以上)です。バイクのRE免許を取った人は、最初の1年はゼロです(クイーンズランド州政府のページ(新しいタブで開く))。
- WA:初めての違反で、BACが0.05以上0.08未満の場合は、反則金を払って起訴を避けられることがあります。反則金はA$1,000で、違反点数は0.05以上0.06未満が3点、0.06以上0.07未満が4点、0.07以上0.08未満が5点です(2026年10月時点、西オーストラリア州道路安全委員会のページ(新しいタブで開く))。
- SA:BACが0.05未満でも、アルコールや薬物の影響で車を適切に運転できない場合は、影響下の運転(DUI)で罪に問われることがあります(SAのドライバーズハンドブック(新しいタブで開く))。
- ACT:BACゼロが適用される「special drivers」には、一部の外国の免許(certain overseas driver licences)の人が含まれます。旅客車両(hire car、バス、ライトレール、タクシー、ライドシェア)の運転者、15トンを超える大型車の運転者、Lの運転者の指導者なども含まれます。自分が当てはまるかどうかは、ACT City Servicesのページ(新しいタブで開く)かAccess Canberraで確かめられます。
- NT:基準は4段階です。ゼロ、低(0.05〜0.079)、中(0.08〜0.149)、高(0.15以上)です(ノーザンテリトリー政府のページ(新しいタブで開く))。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 基準の単位が違う:日本の酒気帯び運転の基準は「呼気中アルコール濃度0.15mg/l以上」です。オーストラリアは主に血中アルコール濃度で示しており、数字をそのまま比べることはできません。
- 日本では基準未満でも禁止:日本では、呼気中アルコール濃度0.15mg/l未満でも、酒気を帯びて運転することは法律で禁止されています。2026年7月21日からは、酒酔い運転に「呼気中アルコール濃度0.5mg/l以上」という数値の基準も設けられました(警察庁のページ(新しいタブで開く))。
- 「0.05未満なら飲んでよい」ではない:オーストラリアの州政府も、飲んだ量から自分のBACを正確に知ることはできず、確実なのは飲まないことだとしています。
- 翌日に残る:VICは、前の晩に多く飲むと、翌日も基準を超えている可能性があるとしています。
- 免許の種類で基準が変わる:P免許はゼロです。日本で長く運転していても、州の免許がP免許になる人はゼロの基準が適用されます。外国の免許の人にゼロを適用するACTの例もあります。
- 薬物運転:多くの州で、違法薬物の検出だけで違反になる路上の唾液検査が行われています。処方薬・市販薬でも、影響がある場合は運転しないでください。
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