外来種と持ち込み(Pests and biosecurity)
オーストラリアは、海外からの害虫や病気だけでなく、国内の州をまたぐ持ち込みも制限しています。南オーストラリア州(SA)、西オーストラリア州(WA)、タスマニア州(TAS)などでは、生の果物や野菜の持ち込みが制限されています。見慣れないアリや害虫を見つけたら、公式の通報窓口に連絡します。
国内のバイオセキュリティ
オーストラリアでは、害虫・病気・雑草が入ったり広がったりしないようにする取り組みを「バイオセキュリティ(biosecurity)」と呼びます。海外から入国するときの決まりは「持ち込み禁止品と検疫」で説明しています。この記事では、国内に入り込んだ外来種と、州をまたぐ持ち込みの決まりを扱います。
国内で対応が続いている外来種
連邦政府のサイト「Outbreak(新しいタブで開く)」には、根絶や封じ込めに取り組んでいる害虫・病気の一覧があります。2026年10月時点では、ミツバチに寄生するダニ(Varroa mite)、ヒアリ(Red imported fire ant)、電気アリ(Electric ant)などが載っています。
ヒアリ(Red imported fire ant)
Outbreakのページは、ヒアリをオーストラリアに入った最悪の外来種の一つとしています。人やペット、家畜を刺し、痛みを与え、命にかかわることもあります。
- 2001年2月にQLDで初めて見つかり、南東QLDで根絶の取り組みが続いています。
- ニューサウスウェールズ州(NSW)でも、2023年11月23日にサウス・マーウィランバ(South Murwillumbah)で見つかり、その後も見つかっています。
- 色は銅色がかった茶色で腹部が濃く、長さは2〜6mmです。巣を乱すととても攻撃的になります。
- 土、干し草、マルチ(根元を覆う資材)、肥料、芝、鉢植えなどと一緒に運ばれて広がります。
- 見つかった場所では移動の制限があり、守る必要があります。
QLDやNSWの対象地域に住んだり働いたりしている人は、ヒアリと思われるアリを見たら通報しなければなりません。
州・準州ごとの違い
州によってちがうから、住んでいる州を確認してね。
州をまたぐときの果物・野菜などの持ち込みの決まりは、州によって違います。下の表は公式ページで確認できた主な点です。
| 州・準州 | 主な決まり |
|---|---|
| NSW | 各州の公式ページで確認 |
| VIC | 各州の公式ページで確認 |
| QLD | 各州の公式ページで確認 |
| WA | 州の検疫機関(Quarantine WA)が厳しい法律を運用している。検疫上のリスクがある物は、到着時に検査官に申告する。持ち込める果物・野菜には条件がある。屋外で使った靴などは土を落としておく(DPIRD(新しいタブで開く)) |
| SA | 州内、リバーランド(Riverland)の害虫のいない地域、カンガルー島に持ち込める果物・野菜・植物に決まりがある。持ち込めない物は、道路の州境・空港・駅にある検疫用のごみ箱に捨てるか、食べてしまう。幹線道路の検疫所や抜き打ちの検問で調べられ、違反すると罰金がある(PIRSA(新しいタブで開く)) |
| ACT | 各州の公式ページで確認 |
| TAS | じゃがいも、生のハーブ、にんにく、しょうが、玉ねぎを含む生の果物・野菜は、申告と検査が必要。持ち込む前に家に置いてくるか、到着時に捨てるか申告する。フェリー(Spirit of Tasmania)で持ち込んだ食べ物は、船内のごみ箱か、降りるときの検査場所で捨てる(NRE Tas(新しいタブで開く)) |
| NT | 各州の公式ページで確認 |
PIRSAは、州と州の間だけでなく、各州・準州の中にも、地域の害虫を広げないための検疫区域があると案内しています。旅行の前には、行き先の決まりも調べておきます。
手順
害虫や病気を見つけたとき
通報は、オーストラリアのどこからでも電話でできます。種類ごとの窓口は次のとおりです。
| 見つけたもの | 連絡先 |
|---|---|
| 動物(水生動物を含む)の病気 | Emergency Animal Disease Hotline(1800 675 888) |
| 植物の害虫・病気、ミツバチの害虫・病気、外来のアリ | Exotic Plant Pest Hotline(1800 084 881)。州・準州の政府につながる |
| 輸入品、コンテナ、小包の中の害虫 | See. Secure. Report. Hotline(1800 798 636) |
| 海の外来種 | 見つけた州・準州の当局 |
ヒアリについては、Outbreakのページで次の窓口が案内されています。
- QLD:132 ANT(13 22 68)に、見つけてから24時間以内に連絡する。
- NSW:NSWバイオセキュリティ・ヘルプライン(1800 680 244)に連絡する。
Outbreakは、確かでなくても、見慣れないアリは通報するよう呼びかけています。
州をまたいで移動するとき
- 行き先の州の決まりを、州の公式ページで確認する(上の表)。
- 持ち込めない果物や野菜は、出発前に食べるか、家に置いていく。
- 州境や空港の検疫用のごみ箱に捨てるか、検査官に申告する。
- 靴やキャンプ道具などの土や植物のかけらを落としておく。
費用
WAでは、引っ越しの荷物の検疫で、検査料などがかかることがあると案内されています。SAでは、持ち込めない物を持っていると罰金の対象です。
ここに注意してね!
- オーストラリアでは、国内の移動でも、州によっては果物や野菜を持ち込めません。飛行機や車で州をまたぐときも注意してください。
- 各州・準州には届け出が必要な動物の病気の一覧があり、その症状に気づいたら報告しなければなりません。
- 海外から入国するときの持ち込みの決まりは「持ち込み禁止品と検疫」、海外からの小包は「海外からの荷物と税関」にまとめています。
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