火の使用禁止(Total Fire Ban)
ひとことで言うと
火事が広がりやすい危険な日には、州・準州の消防などが火の使用禁止(Total Fire Ban)を出します。禁止の日は、たき火や炭・薪を使うバーベキューなど、屋外で火を使うことが法律で禁じられます。ガスや電気のバーベキューの扱いなど、細かい決まりは州ごとに違います。
火の使用禁止とは
火の使用禁止(Total Fire Ban、TFB)は、暑く乾いて風が強いなど、火事が起きたら手がつけられなくなるおそれのある日に出されます。多くは火災危険度が「極めて高い(Extreme)」か「壊滅的(Catastrophic)」の日です(ニューサウスウェールズ州(NSW)地方消防局(NSW Rural Fire Service、NSW RFS)のページ(新しいタブで開く))。火災危険度の意味は「山火事の警報と火災危険度」で説明しています。
禁止の日の主な決まり
州・準州の公式ページを比べると、主な決まりは次のとおりです。
- 屋外で火をたくこと:どの州・準州でも原則として禁止です。ただし北部準州(NT)では、条件を満たせば調理のための小さな火は認められています。
- 薪・炭・ヒートビーズなど固形燃料を使うバーベキューやピザ窯:NSW、ビクトリア州(VIC)、クイーンズランド州(QLD)、西オーストラリア州(WA)、タスマニア州(TAS)では、屋外で使えません。
- 火を使う許可(fire permit):NSW、VIC、QLD、WA、オーストラリア首都特別地域(ACT)、NTでは、禁止の日は停止または無効になります。
- 溶接や研磨など火花の出る作業:NSW、VIC、ACTでは屋外でできません。TASでは、タスマニア消防局(Tasmania Fire Service、TFS)の指針に従う場合に限られます。
違反すると、罰金や禁錮などの重い罰則があります。罰則の内容は州ごとに違い、各州の公式ページに載っています。
ガスや電気のバーベキュー
ガスや電気のバーベキューは、条件付きで使える州が多いものの、条件は州ごとに違います。主な条件は下の表のとおりで、細かい決まりは各州の公式ページにあります。
州・準州ごとの違い
| 州・準州 | 禁止を出す機関・呼び方 | 確認先 | ガス・電気のバーベキュー(主な条件) |
|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | NSW RFS(Total Fire Ban) | NSW RFSのページ。火災危険度と禁止は毎日午後に翌日分が決まる | 大人が常にそばにいる、周り2m以内に燃える物がない。ガスは、すぐ使える水があり、住宅から20m以内か、カウンシルなどが認めたピクニック場に限る |
| ビクトリア州(VIC) | 地方消防局(Country Fire Authority、CFA)(Total Fire Ban) | CFAのページ(新しいタブで開く)。州内9地区ごとに表示 | ガス・電気だけを使う調理専用の器具に限る。周り3m以内に燃える物がない、水10Lかつないだホースがある、大人が常にそばにいる |
| クイーンズランド州(QLD) | クイーンズランド州消防局(Queensland Fire Department、QFD)(Local fire ban。Total Fire Banという呼び方は使わない) | QFDのページ(新しいタブで開く)の地図、または電話1800 020 440 | ガス(ブタン・プロパン)と電気は可。火の粉を出さない、目を離さない、きちんと囲われていること |
| 西オーストラリア州(WA) | 消防緊急サービス局(Department of Fire and Emergency Services、DFES)(Total Fire Ban) | Emergency WA(新しいタブで開く) | ガスは炎が囲われているものに限り、自宅か認められた場所(公園など)で、周り5mの燃える物を取り除く。炎がむき出しのものは不可。電気は炎がなければ可 |
| 南オーストラリア州(SA) | 地方消防局(Country Fire Service、CFS)(Total Fire Ban) | CFSのページ(新しいタブで開く)。州内15地区ごとに表示 | 各州の公式ページで確認。国立公園などでは、禁止の日はガスこんろも使えない |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | ACT緊急サービス局(Emergency Services Agency、ESA)(Total Fire Ban) | ESAのサイト(新しいタブで開く)、Access Canberra 13 22 81 | 大人が常にそばにいる、周りに燃える物がない、消火器か水がある。公園の電気バーベキューは使えるが、ガスのものは止められる |
| タスマニア州(TAS) | TFS(Total Fire Ban) | TFSのサイト(新しいタブで開く) | 電気かLPG(ブタン・プロパン)のものに限る。周りと上に1m以上の空間、常に誰かが見ている |
| 北部準州(NT) | Bushfires NTなど(Fire ban) | SecureNTのサイト(新しいタブで開く)、地元のABCラジオ・テレビ、道路沿いの看板 | ガスや炭のバーベキューは使える。条件を満たせば、調理のための小さな火も可 |
- NSW:禁止の日でも、例外として認められる活動があります。例外は禁止が出るたびにNSW州の官報(Government Gazette)に載ります。州の森林や国立公園では、禁止の日以外にも、固形燃料や公園内での火の使用が禁じられることがあります。
- VIC:たき火のほか、暖をとるための火も禁止です。メチルアルコールなど液体燃料での屋外調理も禁止されています。禁止の日が始まる前に、それまでに付けた火も完全に消します。
- QLD:禁止は深夜0時に始まり、数日から1週間以上続くことがあります。カウンシルの区域を単位に出されます。キャンプファイヤーは禁止で、国立公園の備え付けのファイヤーリングや薪のバーベキューも使えません。
- WA:禁止は前日の午後か当日に発表され、ふつう深夜0時から24時間続きます。固形燃料や液体燃料を使う器具は、完全に囲われていない場所(屋根だけのパティオなどを含む)では使えません。草地や庭の芝生でエンジン式の芝刈り機などを使うことも、原則として禁じられます(DFESのページ(新しいタブで開く))。
- SA:禁止は火災危険度が「極めて高い」か「壊滅的」の日に、地区ごと、または州全体に出されます。1年中いつでも出される可能性があります。ふつう深夜0時から24時間です。国立公園などでは、禁止の日はたき火、液体燃料やガスのこんろがすべて禁止です。州営林(ForestrySA)の森林は、禁止の日は立ち入りできません。禁止についての質問は、CFSの情報ホットライン1800 362 361で受け付けています。
- ACT:禁止はふつう前日に決まり、深夜0時から24時間です。ESAのサイトでは、禁止の日は全ページの上部に表示されます。メールでの通知も登録できます。
- TAS:禁止は地方自治体の区域、地域、または州全体に、ふつう24時間出されます。屋外ではどんな火もたけません。
- NT:禁止はふつう深夜0時から最長24時間です。調理のための小さな火は、調理中だけ火を付け、周り4mに何もなく、常に人がいて、終わったらすぐ完全に消す場合に限られます(NT政府のページ(新しいタブで開く))。
手順
- 屋外で火を使う前に、その日に禁止が出ていないか、州の公式サイトやアプリで確認する。
- 旅行中は、今いる地区と行き先の地区の両方を確認する。
- 禁止の日は、たき火や炭・薪のバーベキューをしない。
- ガスや電気のバーベキューを使うときは、その州の条件を確かめる。
- 炎や煙を見つけたら、000に電話する。
日本との違い・注意点
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自然・安全外来種と持ち込み(Pests and biosecurity)オーストラリアは、海外からの害虫や病気だけでなく、国内の州をまたぐ持ち込みも制限しています。南オーストラリア州(SA)、西オーストラリア州(WA)、タスマニア州(TAS)などでは、生の果物や野菜の持ち込みが制限されています。見慣れないアリや害虫を見つけたら、公式の通報窓口に連絡します。自然・安全熱波への備え(Heatwave)熱波は、最高気温と最低気温がその土地としては異常に高い日が3日続く状態です。オーストラリアでは、ほかのどの自然災害よりも多くの命を奪ってきました。気象局(BOM)の熱波予報と警報を確認し、水分補給と涼しい場所で過ごすことが基本です。自然・安全日差しと紫外線対策(Sun protection)オーストラリアは紫外線が強く、皮膚がんがとても多い国です。UV指数が3以上のときは、服・帽子・サングラス・日焼け止め・日陰の5つで肌を守るよう公的機関が勧めています。曇りの日や涼しい日でも紫外線は強いので、気温ではなく毎日のUV予報を確認します。
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自然・安全山火事の警報と火災危険度(Bushfire warnings and Fire Danger Ratings)山火事の警報は全国共通の3段階で、軽い順にAdvice(黄)、Watch and Act(オレンジ)、Emergency Warning(赤)です。これとは別に、火事が起きたらどれだけ危険かを示す火災危険度が4段階あります。どちらも全国で同じ仕組みが使われています。自然・安全山火事への備え(Bushfire preparedness)山火事(ブッシュファイア)は警報が出る前に急に広がることがあります。住んでいる地域や旅行先の火災危険度を毎日確かめ、州の消防の公式アプリやサイトで情報を受け取れるようにしておきます。危険が高い日は、早めに危険な地域を離れるのが最も安全です。自然・安全災害情報の入手先(Emergency information apps and websites)山火事・洪水・嵐などの警報は、州・準州ごとの公式アプリやサイトで確認します。天気の警報は気象局(BOM)、地域の行動の呼びかけは州の機関が出します。携帯電話への緊急通知やABCラジオの緊急放送もあります。1つの情報源だけに頼らないことが大切です。観光キャンプ場の予約(Camping in national parks)国立公園のキャンプ場は、州・準州ごとの予約システムで事前に予約・支払いをするのが基本です。QLDとNTは事前の予約と支払いが必要で、現地では払えません。予約の受付は、QLDとSAでは最大12か月前、WAでは180日前からです。人気の場所は早めに予約します。観光キャンプの基本(Camping tips)国立公園でキャンプをするときは、決められた場所にテントを張り、水を十分に持って行き、ごみは全て持ち帰るのが基本です。たき火ができるかは公園や火の使用禁止の状況で変わります。野生動物にえさをやってはいけません。医療・保険緊急通報・救急(トリプルゼロ、Triple Zero 000)オーストラリアの緊急通報は「000」で、警察・消防・救急車の共通番号です。携帯電話からは112でもつながります。聴覚・発話に障害がある人はTTYで106を使えます。SMSでは通報できません。命にかかわるときは000に電話し、救急車を頼みます。