雷雨・ひょう(Thunderstorms and hail)
オーストラリアの激しい雷雨は、9月から3月に多く起こります。大きなひょう、強い突風、竜巻、鉄砲水をもたらすことがあります。警報が出たら屋内に入り、窓から離れます。屋外に安全な場所はありません。家の被害で助けが必要なときは、州緊急サービス(SES)に連絡します。
激しい雷雨とは
雷雨は、雷鳴と稲妻を伴う雲です(気象局(Bureau of Meteorology、BOM)のページ(新しいタブで開く))。ふつうの雷雨は30分から1時間ほど続きます。激しい雷雨は何時間も続き、長い距離を移動することがあります。
BOMは、すべての雷雨は稲妻を伴うので危険だとしています。そのうえで、次のどれかを伴う雷雨を「激しい(severe)」雷雨とし、警報(Severe Thunderstorm Warning)を出します。
- 直径2cm以上のひょう
- 時速90km以上の突風
- 竜巻
- 鉄砲水につながるおそれのある大雨
警報の種類と見方は「気象警報の見方」で説明しています。
起こりやすい時期
激しい雷雨は1年中起こりえますが、多くは9月から3月です。北部では乾季に少なく、南部では冬に少なくなります。
ひょう
BOMの説明では、ひょうの直径は5mmから100mm超までありますが、多くは25mmより小さいものです。2021年10月19日には、クイーンズランド州(QLD)のヤルボロー(Yalboroo)で、最大直径160mmのひょうが記録されました。ひょうの大きさと被害の目安は次のとおりです。
| ひょうの直径 | 主な被害 |
|---|---|
| 20mm未満 | 農作物 |
| 20mm超 | 車 |
| 50mm超 | 広い範囲の被害 |
竜巻
オーストラリアでは、毎年平均30〜80個の竜巻が観測されています。強い竜巻の多くは、スーパーセル(supercell)と呼ばれる強い雷雨に伴って起こります。竜巻の警報は、激しい雷雨の警報の中で出されます。
雷雨ぜんそく
BOMのページでは、南東部では、牧草の花粉が多い10月から12月に、突風を伴う雷雨で「雷雨ぜんそく(epidemic thunderstorm asthma)」が起こることがあるとしています。ぜんそくがある人(過去にあった人、診断されていない人を含む)や、花粉症の人はリスクが高いとされています。BOMは雷雨ぜんそくの警報は出していません。地域でどう知らされるかは、州・準州の保健当局に確認するよう案内しています。
手順
雷雨の季節の前に
NSW州緊急サービス(NSW SES)と、ビクトリア州緊急サービス(VICSES)の案内をもとにまとめます。
- 屋根の破損を直す。
- 雨どい、縦どい、排水口を掃除する。
- 家の近くの木や枝を切る。
- 電気・ガス・水道の止め方を確認する。
- 緊急時の持ち出し品(emergency kit)を用意する。
- 家の保険が切れていないか確認する。
- 家族で緊急時の計画を見直す。
警報が出たら
BOMの案内は次のとおりです。
- BOMのサイトやBOM Weatherアプリ、地元のラジオで最新の情報を確認する。
- ペットや家畜を避難させる。
- 庭やベランダの家具、トランポリンなど、風で飛ばされる物を片づけるか固定する。
- 車を頑丈な屋根の下に入れるか、防水シートや毛布をしっかり結んでかぶせる。
- 外側のドアと窓を閉め、カーテンを引く。
- 携帯電話などを充電し、嵐が来る前にコンセントから抜く。
- 貴重品、薬、予備の暖かい服をビニール袋に入れ、持ち出し品と一緒に手元に置く。
雷雨のとき
- 屋内にいて、窓・ドア・天窓から離れる。
- 固定電話を使わない。電話線を通って雷の電気が伝わることがある。
- れんがやコンクリートに触らない。コンクリートやタイルの床にはだしで立たない。
- 冠水した道路を車・徒歩・自転車で通らない。泳いで渡らない。
- 凧、ドローン、ワイヤーで操縦する模型飛行機を飛ばさない。
- 釣りざお、傘、ゴルフクラブなどを持たない。
- 金属の柱、柵、物干しなどに近づかない。
- 馬や自転車に乗らない。屋根のない乗り物で移動しない。
屋外や水の上にいるとき
- すぐに避難する。雷雨のときに屋外に安全な場所はありません。
- 屋根の固い車か、頑丈な建物に入る。小さな東屋や布のテントは避ける。
- 木の下で雨宿りをしない。
- 泳いだりサーフィンをしたりしているときは、すぐに水から上がる。
- 船に乗っているときは、できるだけ早く岸に上がる。
被害を受けたとき
- 命にかかわるときは000に電話します。
- NSWとVICでは、嵐の被害で緊急の助けが必要なときは、州緊急サービス(SES)の132 500に電話します(NSW SES(新しいタブで開く)、VICSES(新しいタブで開く))。ほかの州・準州の窓口は「災害情報の入手先」にまとめています。
日本との違い・注意点
- 南半球のオーストラリアでは、激しい雷雨は9月〜3月(春から夏)に多く起こります。
- BOMは、すべての雷雨に警報を出すわけではありません。警報が出ていなくても、雷が鳴ったら屋内に入ってください。
- 激しい雷雨は局地的に急に起こるため、すぐ近くでも予測が難しいとBOMは説明しています。BOM Weatherアプリでは、最大3か所の警報の通知を受け取れます。
- BOMの警報は、電話(1300 659 210)でも聞けます。
- 大雨で川があふれたときの備えは「洪水への備え」の記事で扱っています。
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