日本人のためのオーストラリア情報
ビザ・移住 / ビザの基本

ビザの健康診断(健康要件、Health requirement)

ひとことで言うと

ほとんどのビザには健康要件があり、内務省に求められたら指定の医療機関で健康診断を受けます。必要な検査はビザの種類、滞在期間、年齢、国の結核リスク、オーストラリアで就く仕事などで決まります。費用は申請者の負担です。

目次
  1. 健康要件とは
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

健康要件とは

ほとんどのビザの申請者は、内務省(Department of Home Affairs)の健康要件(health requirement)を満たす必要があります。内務省の健康要件のページ(新しいタブで開く)によると、次のような病気や状態がないことが求められます。

  • オーストラリアの医療や福祉サービスに大きな費用がかかるもの
  • 不足している医療・福祉サービスを市民や永住者が使いにくくなるもの
  • 公衆衛生への脅威となるもの(特に活動性の結核)

検査の結果は、政府の医官(Medical Officer of the Commonwealth、MOC)が評価します。MOCが考えるのは医学的な状況だけです。民間の保険に入っているか、治療費を払えるかは考慮されません。ビザによっては、一緒に移住しない家族も健康要件の対象になります。

一時ビザで必要な検査

必要な検査のページでは、一時ビザの基本の検査は、国の結核(TB)リスクと滞在期間で決まるとしています。

国の結核リスク滞在6か月未満滞在6か月以上
低い特別な事情がなければ不要特別な事情がなければ不要
高い特別な事情がなければ不要診察、胸部X線(11歳以上)、血液検査(血清クレアチニン/eGFR、15歳以上)

2026年10月時点で、日本は結核リスクの低い国の一覧に含まれています。過去28日以内にオーストラリアにいた場合、その日数も滞在期間に含めて計算します。

次のような場合は、国にかかわらず追加の検査が必要です。

状況主な追加の検査
15歳以上で、医師・歯科医・看護師・救急救命士として働く、または学ぶ診察、胸部X線、血液検査、HIV、B型・C型肝炎
保育施設(幼稚園などを含む)で働く、または研修する診察、胸部X線、血液検査(15歳以上)
妊娠中で、オーストラリアで出産する予定B型肝炎
75歳以上で訪問者ビザ(subclass 600)を申請する診察、血液検査

永住ビザ・暫定ビザで必要な検査

永住ビザ(permanent)と暫定ビザ(provisional)では、一般に次の検査が必要です。

年齢検査
2歳未満診察
2歳以上11歳未満診察(結核リスクの高い国の人などは結核の検査も)
11歳以上15歳未満診察、胸部X線
15歳以上診察、胸部X線、HIV、血液検査(血清クレアチニン/eGFR)、B型肝炎(リスクの高い国で生まれた人)

結果と有効期間

健康診断のあとのページの説明では、診察した医師は結果を内務省に送りますが、要件を満たすかどうかは本人に伝えません。結果はImmiAccountの「View health assessment」で状況を確認できます。

  • 結果は、検査を受けた時から12か月有効です。
  • MOCが、健康に関する誓約(health undertaking)への署名を求めることがあります。誓約は6か月有効です。
  • 要件を満たさない場合、原則としてビザは許可されません。一部のビザでは、内務省が健康要件の免除(health waiver)を検討します。免除は自分で申請するものではなく、対象の場合は担当官から連絡があります。

手順

  1. 内務省から健康診断を求められたら、必要な検査の一覧と「HAP ID」という番号を受け取る。オンライン申請では、ImmiAccountの紹介状(Referral Letter)にHAP IDがある。
  2. 予約する。
    • 国内:内務省の委託先「Bupa Medical Visa Services」でオンライン予約する。予約の変更・取り消しの電話は 1300 794 919。
    • 国外:内務省が指定した医師(panel physician)の医療機関で受ける。内務省のページで近くの医療機関を探す。
  3. 当日は、原本のパスポート(コピー不可)とHAP IDのある書類を持参する。眼鏡やコンタクトレンズ、持病の診断書、過去の胸部X線写真があれば持参する。
  4. 検査の結果は、医療機関から電子システム(eMedical)で内務省に送られる。
  5. 追加の情報や検査を求められたら対応する。

一部のビザは、申請の前に「My Health Declarations(MHD)」で健康診断を済ませられます。ただし結果は12か月有効なので、審査が長引くと受け直しになることがあります。

費用

健康診断の費用は申請者の負担です。医師や放射線科の費用、特別な検査、専門医、宅配の費用などが含まれます。国外の費用は国によって違うため、予約前に医療機関に確認するよう内務省は案内しています。国内の費用はBupa Medical Visa Servicesのページで確認できます。

ここに注意してね!

  • 健康診断は、内務省が指定した医療機関でしか受けられません。かかりつけの病院の診断書では代わりになりません。
  • 予約に行けなくなったら、早めに変更か取り消しをします。指定の期限までに受けられない場合は、ImmiAccountで内務省に知らせます。
  • 健康要件とは別に、ビザによっては滞在中の医療保険の加入が条件になります(「留学生保険(OSHC)」)。
  • 自分がどの検査の対象になるか分からない場合は、内務省の案内を確認するか、登録移民エージェントに相談してください。

この記事をシェアする

次に読むならこれ

関連する記事

ビザ・移住無犯罪証明とキャラクター要件(Character requirement)ビザを受けて滞在し続けるには、素行の要件(キャラクター要件)を満たす必要があります。申請では各国での有罪判決や起訴をすべて申告し、求められたら警察証明(無犯罪証明)を出します。日本の警察証明は、オーストラリア国内では日本の大使館・総領事館を通じて申請します。ビザ・移住ImmiAccountでの申請の流れImmiAccountは内務省のオンライン申請の窓口です。ワーキングホリデーや学生ビザなど多くのビザは、ここでアカウントを作り、書類を添付し、申請料を払って申請します。ETA(subclass 601)はImmiAccountではなく専用アプリで申請します。ビザ・移住ビザの種類とサブクラス制度(Visa classes and subclasses)オーストラリアのビザは、3桁の「サブクラス」番号で区別されます。番号ごとに申請の条件と、取得後に守る「ビザ条件」が法令で決まっています。ビザを探すときや自分の条件を確かめるときは、サブクラス番号を手がかりにします。ビザ・移住観光ビザ(Visitor visa、subclass 600)観光や家族・友人の訪問のための訪問者ビザです。日本のパスポートを持つ人の短期観光はETAが基本ですが、前科がある人や長めの滞在を希望する人などはsubclass 600を申請します。申請料は2026年10月時点で国外からの観光ストリームがA$250から、国内からはA$630からです。ビザ・移住学生ビザ(Student visa、subclass 500)オーストラリアの教育機関でフルタイムのコースに通うためのビザです。入学許可(CoE)と留学生保険(OSHC)が必要で、申請料は2026年10月時点でA$2,500からです。2026年10月2日から、ほとんどの人は国外から申請し、家族も原則として申請に含められなくなりました。医療・保険留学生保険(OSHC、Overseas Student Health Cover)学生ビザ(subclass 500)では、本人と同行する家族がOSHCに入り、滞在中ずっと維持することがビザの条件です。保険はオーストラリア到着日から始まっている必要があります。OSHCはGP・入院・救急車などを補償しますが、歯科・眼科などは基本の保険に含まれません。