印紙税(Stamp duty、Transfer duty)
不動産を買うと、州・準州の印紙税(Stamp duty、Transfer dutyなど)がかかります。税率、払う期限、初めての購入者の減免は州・準州ごとに違います。外国人が住宅を買う場合は、多くの州で7〜9%の上乗せがあります。購入前に各州の計算ツールで確認しましょう。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
印紙税とは
印紙税は、不動産の所有権を取得するときに州・準州が課す税です。呼び方は州によってさまざまで、Transfer duty、Land transfer duty、Conveyance dutyなどがあります。払うのは原則として買主です。
多くの州では、税額は「課税価格(Dutiable value)」に段階的な税率をかけて計算します。課税価格は、原則として購入価格と市場価格のうち高いほうです(NSW、VIC、ACTの公式ページに明記)。
計算の例
Revenue NSWのページ(新しいタブで開く)の2026/27年度の税率では、A$45万の物件の印紙税はA$14,437です。QROのページ(新しいタブで開く)の例では、QLDで住宅の減免を受けないA$85万の投資用物件の印紙税はA$31,275です。
税率は州ごとに違い、NSWのように毎年見直される州もあります。実際の額を出すには、各州の計算ツールが便利です。
初めての購入者などの減免
多くの州に、初めて家を買う人(First home buyer)や、自分で住む家への減免があります。例として、NSWでは条件を満たす初めての購入者は、A$80万以下の住宅の印紙税がかかりません(2026年10月時点)。VICにも、A$75万以下の住宅への初めての購入者の免除・減額があります。条件は初めての住宅購入の支援の記事と、各州のページにあります。
外国人の上乗せ
外国人が住宅用の物件を買う場合、通常の印紙税に加えて上乗せの税(Surcharge)がかかる州があります。誰が外国人に当たるかは州ごとに決められていて、連邦の外国投資の承認(FIRB)の基準とは同じではありません。
- NSW:オーストラリア市民、永住者で直近12か月に200日以上オーストラリアにいた人などは、外国人に当たりません。一時ビザやブリッジングビザの人は、原則として外国人に当たります。
- VIC:オーストラリア市民でも永住ビザの保持者でもない人は、原則として外国人です(ニュージーランド市民には別の基準あり)。ビザを申請中で、まだ受け取っていない人も外国人です。
- TAS:オーストラリア市民、永住ビザの保持者、特別カテゴリービザのニュージーランド市民以外の人が外国人です。
州・準州ごとの違い
各州・準州の歳入当局のページで確認できた内容です(2026年10月時点)。
| 州・準州 | 担当機関 | 払う期限 | 外国人の上乗せ(住宅) |
|---|---|---|---|
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | Revenue NSW | 決済日か、契約の署名から3か月以内の早いほう | 9%(Surcharge purchaser duty) |
| ビクトリア州(VIC) | State Revenue Office(SRO) | 移転の登記の前で、通常は決済時。決済から30日以内に払わないと罰則と利息 | 8%(Foreign purchaser additional duty) |
| クイーンズランド州(QLD) | Queensland Revenue Office(QRO) | 代理人(Self assessor)は契約日などから30日以内に申告し、その14日後までに納付 | 8%(Additional foreign acquirer duty、AFAD) |
| 西オーストラリア州(WA) | RevenueWA(州財務省) | 原則として査定通知から1か月以内、または土地の取引の日から12か月以内 | 7%(Foreign buyers duty) |
| 南オーストラリア州(SA) | RevenueSA | 各州の公式ページで確認 | 7%(Foreign ownership surcharge)。印紙税と同時に払う |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | ACT Revenue Office | 登記後に届く査定通知から14日以内 | 毎年の土地税(Land tax)の上乗せ:外国人が住宅用の土地を持つと、土地の平均評価額(Average Unimproved Value)の年0.75%(2026年10月時点)。購入時の印紙税の上乗せは公式ページで確認 |
| タスマニア州(TAS) | State Revenue Office(SRO) | 取引の日(通常は決済日)から3か月以内 | 8%(Foreign investor duty surcharge、2020年4月1日以降の契約) |
| 北部準州(NT) | Territory Revenue Office | 各州の公式ページで確認 | 各州の公式ページで確認 |
上乗せは、外国人が取得する持ち分に応じてかかります(NSW、VIC、SAの公式ページに明記)。NSWでは、A$100万の住宅を外国人が買うと、上乗せがA$90,000、通常の印紙税がA$39,187になる例が示されています(2026/27年度の税率)。
各州の計算ツールと詳しい条件は、次のページから探せます。
- NSW:Revenue NSW、外国人の上乗せ
- VIC:SRO(新しいタブで開く)、外国人の上乗せ
- QLD:QRO、AFAD
- WA:RevenueWA(新しいタブで開く)、外国人の上乗せ
- SA:RevenueSA(新しいタブで開く)、外国人の上乗せ
- ACT:ACT Revenue Office(新しいタブで開く)
- TAS:SRO Tasmania(新しいタブで開く)、外国人の上乗せ
- NT:NT政府(新しいタブで開く)
手順
- 物件の州・準州の計算ツールで、印紙税の目安を出す。
- 初めての購入者などの減免に当たるかを確認する。
- 外国人に当たる可能性がある場合は、州の基準で判定する(NSWなどには判定ツールがある)。
- 契約後、弁護士や、免許を持つ不動産取引の専門家(Conveyancer)が申告を代行することが多い。外国人に当たるかどうかの申告も必要です(NSW、VIC)。
- 期限までに納付する。多くの場合、決済のときに代理人を通して払います。
費用
印紙税の額は、州、物件の価格、用途、買主の立場で大きく変わります。外国人の上乗せは、NSW 9%、VIC・QLD・TAS 8%、WA・SA 7%です(2026年10月時点、住宅)。期限を過ぎると、利息や罰則がかかる州があります。
ここに注意してね!
- 印紙税は州・準州の税で、税率も期限も州ごとに違います。見るべきは、購入する物件がある州のページです。
- 上乗せの「外国人」の基準は州ごとに違い、FIRBの基準とも違います。永住ビザの人でも、州の条件によっては上乗せがかかることがあります。
- NSWでは、印紙税が免除されても上乗せがかかることがあります。VICでは、印紙税が免除される取引は上乗せも免除されます。個別の判断は、各州の歳入当局、弁護士、Conveyancerに確認してください。
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