生活費の考え方(Cost of living)
地域ごとの生活費の目安には、オーストラリア統計局(ABS)の国勢調査の家賃や収入の中央値が使えます。消費者物価指数(CPI)は物価の上がり方を示すもので、都市の間の物価の高さは比べられません。数字の意味を知ったうえで、住む地域を調べましょう。
統計で見る生活費
生活費は、住む地域、住まいの種類、家族の人数、暮らし方で大きく変わります。ここで紹介するのは、オーストラリア統計局(Australian Bureau of Statistics、ABS)の統計で確認できることに限ります。
国勢調査の中央値
ABSの国勢調査(Census)の概要(QuickStats)では、地域ごとに、週の世帯収入、月の住宅ローン返済額、週の家賃の中央値を調べられます。中央値は、全体を順に並べたときの真ん中の値です。
2021年の国勢調査の州・準州ごとの中央値は次のとおりです。
| 州・準州 | 週の世帯収入 | 月の住宅ローン返済額 | 週の家賃 |
|---|---|---|---|
| 全国 | A$1,746 | A$1,863 | A$375 |
| ニューサウスウェールズ州(NSW) | A$1,829 | A$2,167 | A$420 |
| ビクトリア州(VIC) | A$1,759 | A$1,859 | A$370 |
| クイーンズランド州(QLD) | A$1,675 | A$1,733 | A$365 |
| 西オーストラリア州(WA) | A$1,815 | A$1,842 | A$340 |
| 南オーストラリア州(SA) | A$1,455 | A$1,500 | A$300 |
| オーストラリア首都特別地域(ACT) | A$2,373 | A$2,080 | A$450 |
| タスマニア州(TAS) | A$1,358 | A$1,313 | A$290 |
| 北部準州(NT) | A$2,061 | A$2,000 | A$325 |
2021年の家賃の中央値は、家賃なしで住んでいる住宅を除いて計算されています。2021年の国勢調査の時点の数字なので、その後の値上がりは含まれません。QuickStats(新しいタブで開く)では、ほかの地域を検索して同じ項目を調べられます。
消費者物価指数(CPI)
ABSの消費者物価指数(Consumer Price Index、CPI)は、家計が買うものの値段の変化を示します。2026年8月までの12か月の上昇率は次のとおりです(2026年9月30日公表)。
- 全体(8つの州都の加重平均):4.0%
- 住居(Housing):5.7%。うち家賃は3.6%、電気代は13.2%
- 州都ごと:シドニー3.9%、メルボルン3.5%、ブリスベン4.1%、アデレード4.7%、パース4.3%、ホバート4.8%、ダーウィン4.5%、キャンベラ4.1%
ABSは、電気代の上昇の主な理由を、連邦政府の電気代の補助の終了と説明しています。
CPIで分からないこと
CPIが測るのは物価の変化で、場所による物価の違いや生活費の全体は示しません。ある都市のCPIが高くても、その都市の物価が高いという意味ではありません。
ABSは、世帯の種類ごとの生活費の変化を見る指標として、選定生活費指数(Selected Living Cost Indexes)も公表しています。
手順
- 住みたい州・都市・地区を候補として挙げる。
- ABSのQuickStatsで、候補の地域の家賃や収入の中央値を確認する。
- CPIで、家賃や電気代などの最近の上がり方を確認する。
- 実際の家賃は、賃貸の広告や州の家賃の情報で今の水準を確認する。
- 電気・ガス、交通、保険などの費用も加えて、月の予算を立てる。
費用
この記事の数字は、2021年の国勢調査と、2026年8月までのCPIです。ABSのCPIは毎月公表され、次回は2026年10月28日の予定です。最新の数字はABSのページに載ります。
ここに注意してね!
- 国勢調査の中央値は、調査の時点の数字です。今の家賃はこれより高い可能性があるので、最新の広告や州の情報で確かめてください。
- CPIの州都の数字は「上がり方」の比較で、どの都市が高いかの比較には使えません。
- 電気代など、補助制度の変更で大きく動く費用があります。電気・ガスの料金の比べ方は電気料金の比較サイトで紹介しています。
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