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外国人の不動産購入(Foreign investment in residential property、FIRB)

在住駐在
ひとことで言うと

オーストラリアの住宅用の土地を外国人(Foreign person)が買うには、原則として購入前に税務署(ATO)の承認と手数料が必要です。2025年4月1日から2029年6月30日までは、中古住宅の購入が原則禁止されています。永住ビザの人など、承認が不要な人もいます。

目次
  1. 規制のしくみ
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

規制のしくみ

オーストラリアでは、外国人が住宅用の土地を買うことが、連邦法(Foreign Acquisitions and Takeovers Act 1975)で規制されています。制度は財務省の外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board、FIRB)が担当します。住宅用の土地の申請の受け付けと審査、違反の調査は、税務署(Australian Taxation Office、ATO)が行います。

外国人が住宅用の土地の権利を得るときは、金額にかかわらず、原則として購入前の届け出と承認が必要です(FIRBのページ(新しいタブで開く))。承認なしに買うと、違反金や刑事罰を含む重い罰則の対象になりえます。

「外国人」に当たる人

FIRBの用語の説明では、オーストラリアに通常居住(Ordinarily resident)していない人を外国人として扱っています。通常居住とは、直近12か月のうち200日以上オーストラリアにいて、滞在に期限がない状態をいいます。

  • 一時滞在者(就労ビザ、学生ビザ、ワーキングホリデーなどの一時ビザの人)は外国人に当たります。
  • 国外に住むオーストラリア市民も、状況によっては外国人に当たることがあります。

次の人は、住宅の購入に承認の申請がいりません。

  • 国外に住むオーストラリア市民
  • 特別カテゴリービザ(subclass 444)を持つか、その資格のあるニュージーランド市民
  • オーストラリアの永住ビザを持つ人
  • オーストラリア市民、永住者、または上記のニュージーランド市民の配偶者と、共有(Joint tenants)で買う人

買える物件と主な条件

物件の種類扱い(2026年10月時点)
中古住宅(Established dwelling)2025年4月1日から2029年6月30日まで原則禁止。一時滞在者が自分で住むための購入も含む。住宅を大幅に増やす建て替えなど、限られた例外あり
新築住宅(New dwelling)申請すれば原則として承認される。購入後の使い方に原則として条件なし
住宅用の空き地(Vacant residential land)4年以内に住宅を完成させ、完成までは売らないことなどが条件

元は2027年3月31日までだった中古住宅の禁止は、2029年6月30日まで延長されました(ATOのページ(新しいタブで開く))。取り壊して1戸だけ建て直した住宅は、新築ではなく中古住宅として扱われます。

開発業者が新築住宅の免除証明書(New dwelling exemption certificate)を持っている場合、その物件の購入に個別の申請はいりません。証明書の有無は、購入前に開発業者に聞いておきましょう。

購入後の義務

  • 登録:外国人が住宅を取得したら、決済(Settlement)から30日以内に、ATOの外国人所有の登録簿(Register of Foreign Ownership of Australian Assets)に登録します。登録は無料です。
  • 空き家税(Vacancy fee):外国人が所有する住宅が、1年のうち約6か月(183日)住まわれず、賃貸にも出されていない場合にかかります。毎年の申告(Vacancy fee return)は、各年度が終わってから30日以内に出します。30日未満の短期の貸し出しは、賃貸に出したことになりません。

手順

  1. 自分が外国人に当たるかを、FIRBとATOのページで確認する。判断に迷う場合は、弁護士など専門家に相談する。
  2. 買える物件の種類(新築、空き地など)と条件を確認する。
  3. 購入の前に、ATOのオンラインサービス(Online services for foreign investors)から申請し、手数料を払う。
  4. 承認(No objection notification)または免除証明書(Exemption certificate)を受け取ってから購入する。
  5. 決済後30日以内に、外国人所有の登録簿に登録する。
  6. 所有中は、空き家税の申告などの条件を守る。

審査は、手数料の全額を受け取ってから最長30日かかります。1件の物件を買うための免除証明書は、承認から12か月有効で、州、物件の種類、上限額が指定されます。

住宅の申請についてのATOの電話窓口は1800 050 377です。

費用

申請の手数料は、物件の価格で決まります。主な額は次のとおりです(2026年7月1日〜2027年6月30日の申請、2026年10月時点)。

物件の価格新築住宅・空き地中古住宅(例外に当たる場合)
A$75,000未満A$4,600A$13,800
A$100万以下A$15,600A$46,800
A$200万以下A$31,300A$93,900
A$300万以下A$62,600A$187,800

これより高い物件の額は、FIRBの手数料表とATOの手数料のページ(新しいタブで開く)に載っています。手数料は毎年7月1日に改定されます。

  • 承認内容の変更(Variation):簡単な変更A$4,600、それ以外の変更A$31,300
  • 空き家税:2024年4月9日以降に始まる年度は、申請の手数料の2倍
  • 2026年9月19日から、クレジットカードとデビットカードでの支払いは受け付けられません。BPAYや銀行振込などを使います。

州・準州の印紙税(Stamp duty)にも、外国人への上乗せがある州があります。州ごとの扱いは印紙税の記事にまとめています。

ここに注意してね!

  • オーストラリアでは、一時ビザの人も外国人として扱われ、中古住宅は原則として買えません(2029年6月30日まで)。
  • 永住ビザを取ると、承認の申請はいらなくなります。ただし州の印紙税の上乗せは、州ごとに別の基準で判断されます。
  • 承認や登録を怠ると、罰則や売却命令の対象になりえます。個別の判断は、ATOの窓口、弁護士、登録税理士などに相談してください。

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