QLDの賃貸のルール(Residential Tenancies and Rooming Accommodation Act 2008)
クイーンズランド州(QLD)の賃貸は、Residential Tenancies and Rooming Accommodation Act 2008と州の機関RTAの案内に沿って運用されます。家賃の値上げは12か月に1回まで、契約を終わらせるには大家も借主も決められた理由と通知期間が必要です。RTAには日本語の案内もあります。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
法律と窓口(RTA・QCAT)
QLDの賃貸は、州法のResidential Tenancies and Rooming Accommodation Act 2008で決められています。窓口は州の賃貸機関(Residential Tenancies Authority、RTA)です。RTAは、(敷金)の預かり、情報提供、無料の紛争解決を行います。
話し合いで解決しない争いは、州の審判所(Queensland Civil and Administrative Tribunal、QCAT)で判断されます。
RTAは、借主向けの手引き(Pocket guide for tenants、Form 17a)の日本語版(新しいタブで開く)を公開しています。RTAの電話は1300 366 311(国外から+61 7 3224 1600)で、無料の通訳を使えます。
契約書とボンドは、賃貸契約書の読み方とボンドと預かり機関にまとめています。
家賃と値上げ
- 大家は、家賃の支払い方法を少なくとも2つ用意します。
- 前回の値上げから12か月たたないうちに家賃を上げることは違反です。借主や大家が替わっても、12か月のルールは物件ごとに続きます。
- 契約書(Form 18aなど)には、その物件で最後に家賃が上がった日を書きます。
- 期間の定めのない契約では、2か月以上前に書面で通知すれば値上げできます。
- 固定期間の途中の値上げは、契約書に値上げと新しい額(または計算方法)が書かれている場合だけです。この場合も2か月以上前の書面の通知が必要です。
値上げが高すぎると考える借主は、RTAの紛争解決やQCATを利用できます。ボンドの上限は家賃4週間分です。
家賃の滞納
家賃が7日以上遅れると、大家は是正を求める通知(Form 11)を出せます。借主は7日以内に払えば契約が続きます。払わなければ、大家は7日以上の期間を置いた退去通知(Form 12)を出せます。
契約の終わり方
QLDでは、大家も借主も、法律で決められた理由と通知期間で契約を終わらせます。大家は退去通知(Notice to leave、Form 12)、借主は退去の意思の通知(Notice of intention to leave、Form 13)を使います。
| 通知する人と理由 | 最低の通知期間 |
|---|---|
| 大家:固定期間の終了 | 2か月 |
| 大家:売買契約、大家の入居、大規模な修理・改修、取り壊し、用途の変更 | 2か月(固定期間の途中には使えない) |
| 大家:家賃の滞納の未是正 | 7日 |
| 大家:その他の契約違反の未是正 | 14日 |
| 借主:理由なし(期間の定めのない契約) | 14日 |
| 借主:理由なし(固定期間の契約) | 14日か契約の終了日の遅いほう |
| 借主:入居7日以内に物件が最低基準を満たしていないなど | 14日 |
売却や大家の入居、用途の変更を理由に契約を終えた大家は、引き渡しから6か月間、その物件を賃貸に出せません。通知の書式や細かな条件は、RTAの通知期間のページと契約の終了のページ(新しいタブで開く)にまとめられています。
ペット
ペットを飼うには、大家の書面の承認が必要です。補助犬などの使役犬(Working dog)は承認がいりません。入居中に飼いたい場合は、州の申請書(Form 21)を出します。大家は14日以内に書面で答えます。期限内に答えがないか、答えが法律の要件を満たさない場合は、承認されたことになります。
最低住宅基準と緊急の修理
QLDの賃貸物件は、入居時から最低住宅基準(Minimum housing standards)を満たす必要があります。雨風を防ぎ構造が安全、外から手の届く窓とドアの鍵、害虫・湿気・カビがない、飲める水とお湯、プライバシーのある浴室とトイレなどが含まれます。
水道管の破裂、トイレの故障、大きな雨漏り、ガス漏れ、危険な電気の故障などは緊急の修理(Emergency repairs)です。最低基準を満たすための修理も緊急の修理に当たります。
借主は、契約書に書かれた緊急連絡先にすぐ連絡します。連絡がつかない場合は、家賃4週間分までの修理を手配できます。払い戻しの請求には領収書を添え、少なくとも7日の期限を置きます。払い戻されない場合は、QCATに緊急の申し立てができます。
手順
- 入居前に、日本語の手引き(Form 17a)で基本の権利と義務を確認する。
- 契約書(Form 18a)の家賃、最後の値上げ日、緊急の修理の連絡先を確認する。
- 修理や返金の依頼は、日付を入れて書面で残す。
- 退去するときは、Form 13と決められた通知期間を使う。
- 話し合いで解決しないときは、RTAの無料の紛争解決を申し込む。
- それでも解決しないときは、QCATに申し立てる。
紛争の流れはRTAのページで紹介されています。
費用
借主が手配できる緊急の修理は、家賃4週間分までです。ボンドの上限も同じく家賃4週間分(2026年10月時点)。RTAの紛争解決は無料で、QCATに申し立てる場合の費用はQCATが案内しています。
ここに注意してね!
- QLDでは、借主も退去に決められた様式(Form 13)と通知期間を使います。口頭だけで済ませないでください。
- 固定期間を終わらせる大家の通知は2か月前が最低です。通知を受けた借主は、契約の終了日以降であれば、通知の期限より前でも自分の通知(14日前)を出して退去できます。
- 修理の連絡は電話でもよいとされていますが、RTAは書面で確認することを勧めています。
- 個別の判断は、RTA、QCAT、弁護士などに相談してください。
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