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住まい / 賃貸

修理の依頼と緊急修理(Urgent repairs)

ひとことで言うと

賃貸住宅の修理は、借主の過失でなければ原則として大家側の負担です。修理は「緊急」と「緊急でないもの」に分かれ、対応の期限や、借主が自分で業者を手配できる条件が州・準州ごとに決まっています。修理を待つ間も家賃は払い続けます。

目次
  1. 修理はだれの負担か
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 手順
  4. 費用
  5. 日本との違い・注意点
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条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

修理はだれの負担か

大家(landlord、rental provider)は、賃貸住宅を適切な状態に保つ義務があります。借主(tenant、renter)が壊したものでなければ、修理は原則として大家側が手配し、費用を負担します。借主が壊したり汚したりした場合は、借主が直すか費用を払うことがあります。

緊急の修理と緊急でない修理

修理は、多くの州・準州で「緊急の修理(urgent repairs、emergency repairs)」と「それ以外の修理」に分かれます。どれが緊急かは法律で決まっています。各州の公式ページに共通して挙がっている主な例は次のとおりです。

  • 水道管の破裂や深刻な水漏れ
  • トイレの詰まりや故障
  • 屋根からのひどい雨漏り
  • ガス漏れ
  • 危険な電気の故障
  • 洪水、嵐、火事による深刻な被害
  • ガス、電気、水道の供給が止まった
  • お湯、調理、暖房のための設備が動かない
  • 住宅が安全でない、または鍵がかからない状態になる故障

州によっては、冷房、煙探知機、洗濯の設備なども緊急の修理に含まれます。たとえばVICでは、大家が用意した冷房の故障や、最低基準(minimum standards)を満たさない状態も緊急の修理です。

緊急でない修理は、すぐに安全を脅かさないものです。食洗機の故障、浴室のタイルのゆるみ、棚の破損などが例に挙がっています。

修理を待つ間の家賃

修理を待っている間も、家賃は払い続けます(NSW、VIC、WAの公式ページに明記)。家賃を止めると契約違反になり、退去を求められることがあります。VICでは、家賃を州の消費者局(CAV)の特別口座に預けるよう、紛争解決機関(RDRV)に申し込む方法があります。

州・準州ごとの違い

各州・準州の公式ページで確認できた内容です(2026年10月時点)。

州・準州緊急の修理借主が自分で手配する場合緊急でない修理
ニューサウスウェールズ州(NSW)大家・不動産会社にまず連絡する連絡がつかない場合などに手配でき、A$1,000まで、14日以内に返金される大家側が手配する。借主が手配するには大家の書面の同意が必要
ビクトリア州(VIC)大家側はすぐに修理する大家側から返事がない場合に手配できる。A$2,500以下に限る。修理から7日以内に書面で請求し、大家側は7日以内に払う書面での依頼から14日以内に修理する
クイーンズランド州(QLD)契約書に書かれた修理業者などに連絡する妥当な時間内に連絡がつかない場合、家賃4週間分まで手配できる。書面で請求し、7日以上の期限を設ける公式ページで確認
西オーストラリア州(WA)電気・ガス・水道などの必須サービスは24時間以内、それ以外の緊急修理は48時間以内に大家が手配する大家が対応しない場合に、適切な業者で手配できる。大家は妥当な費用を返す書面で依頼する。借主が手配するには大家の書面の許可が必要
南オーストラリア州(SA)できるだけ早く大家に伝える。大家は妥当な期間内に修理する大家が直さない場合、有資格の業者に直してもらい、請求書を大家に渡せる。業者は原因と作業の報告書を出す書面で依頼する(州の依頼書式あり)
オーストラリア首都特別地域(ACT)大家はできるだけ早く修理する大家に連絡がつかない、または適切な期間に修理しない場合、年間家賃の5%まで手配できる。契約書で大家が指定した有資格の業者に頼む(指定がない・連絡がつかない場合は自分で選んだ有資格の業者)。手順を守らないと費用は借主の負担4週間以内に修理する
タスマニア州(TAS)水道、下水、電気、暖房、調理用コンロ、給湯などが止まった場合、大家はできるだけ早く修理する24時間以内に大家に連絡がつかない場合、指定の修理業者か適切な業者で手配できる。必要書類を渡してから14日以内に返金される依頼から28日たっても直らない場合、借主は契約を終了する通知を出せる
北部準州(NT)大家は通知から5日以内に修理するか、14日以内に修理する手配をする公式ページで確認大家は適時に修理するか手配する

そのほかに確認できた決まりは次のとおりです。

  • NSW:返金を受けるには、借主に原因がないこと、大家に連絡を試みたこと、修理の機会を与えたこと、有資格の業者が修理したことを示し、領収書を残します。州の公正取引局(NSW Fair Trading)は、大家に修理を命じる是正命令(rectification order)を出すことがあります。
  • VIC:A$2,500を超える緊急の修理は、借主が手配できません。RDRVに申し込みます。緊急でない修理は、CAVに無料の修理検査を頼めます。
  • QLD:大家側が返金しない場合、借主は審判所(QCAT)に急ぎの申し立てができます。
  • WA:電気、ガス、水道の工事は、登録された業者や有資格者に頼みます。大家の書面の許可なく、大きい給湯器に替えるなどの改良はできません。
  • ACT:決められた手順で手配した修理の費用は大家が負担し、業者は大家に直接請求できます。
  • TAS:大家は、借主が24時間待たずに緊急修理を手配した場合などに限り、請求に異議を出せます。
  • NT:準州の賃貸法(Residential Tenancies Act 1999)では、修理が必要と気づいたら、できるだけ早く口頭か書面で大家に知らせます。大家に書面で出すよう求められたときは、書面で知らせる必要があります。修理されない場合はNTCATに申し立てられます。

州ごとの細かな条件は、NSW Fair Trading(新しいタブで開く)、Consumer Affairs Victoria(新しいタブで開く)、RTA(QLD)(新しいタブで開く)、WA州消費者保護局(新しいタブで開く)、SA州政府(新しいタブで開く)、ACT政府(新しいタブで開く)、タスマニア州の消費者局(新しいタブで開く)、NT政府(新しいタブで開く)の各ページで読めます。

手順

緊急の修理の場合:

  1. 契約書に書かれた緊急連絡先(大家、不動産会社、指定の修理業者)にすぐ電話する。
  2. 電話した日時と内容を記録し、メールやメッセージでも依頼する。
  3. 返事がない場合は、もう一度連絡し、記録を残す。
  4. それでも対応されない場合は、州の決まりの範囲で、有資格の業者に修理を頼む。費用の上限や条件を先に確認する。
  5. 業者の請求書と領収書を保管し、書面で大家側に返金を求める。
  6. 返金されない場合は、州の窓口や審判所に相談する。

緊急でない修理の場合:

  1. 修理が必要な箇所を写真に撮る。
  2. 日付を入れた書面(メールなど)で修理を依頼する。州の書式がある場合は使う。
  3. 期限までに修理されない場合は、州の窓口に相談する。

費用

借主の過失でない修理は、原則として大家側の負担です。借主が立て替えた緊急の修理の返金の上限は、NSWはA$1,000、VICはA$2,500、QLDは家賃4週間分です(2026年10月時点)。

借主が壊したものの修理は、借主の負担になります。SAでは、借主が同意して大家が直す場合、大家は審判所(SACAT)が定める時給A$33.85(2026年10月時点)と材料費などを請求できます。

ここに注意してね!

  • 緊急の修理の連絡先は、契約書に書かれていることが多いもの。入居したらすぐに見て、電話番号を控えておくと安心です。
  • 修理の依頼は、口頭だけでなく書面でも残しておきましょう。審判所などで争うとき、依頼した証拠になります。
  • 自分で業者を手配する前に、その州で手配できる条件と費用の上限を確かめてください。条件を満たさないと、返金されないことがあります。
  • 修理のために大家や業者が家に入るときは、州ごとに予告の決まりがあります。VICは24時間以上前の予告で8時から18時まで、SAは48時間以上前の予告(緊急の修理は予告不要)、ACTは緊急でない修理で1週間前の書面の予告です。
  • 入居時の状態報告書(Condition report)に不具合を書いておくと、退去時に自分の責任でないことを示しやすくなります。書き方は「入居時の状態報告書」にまとめています。

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