敬意のある言葉づかい(Respectful language)
先住民の人々について話すときは、「Aboriginal and Torres Strait Islander peoples」のように両方の名前を使い、大文字で書くのが基本です。「Aborigine」は使わないよう求められています。呼ばれ方の好みは人によって違うため、本人に聞くのが一番です。
言葉が持つ重み
言葉は時代とともに変わり、昔は使われていた言葉が、今は失礼になることがあります。国の研究機関であるオーストラリア先住民研究所(AIATSIS)の案内(新しいタブで開く)をもとに、英語での呼び方の基本をまとめます。
呼び方の基本
| 言葉 | 使い方 |
|---|---|
| Aboriginal and Torres Strait Islander peoples | 両方の人々を指す基本の言い方。複数形の「peoples」は、多くの異なる集団がいることを表す |
| Aboriginal peoples / Torres Strait Islander peoples | 片方の人々だけを指すとき |
| First Nations Australians | 多様性を認める言葉として、好む人が増えている |
| Indigenous Australians | 両方の人々を合わせて指すときだけに使う。一般的すぎるとして好まない人も多い |
| Aborigine | 使わない |
| ATSI、TSI などの略語 | 使わない |
ほかにも、First Australians など、先住民の人々が自分たちをまとめて呼ぶ言葉があります。
大文字で書く
オーストラリアで使うときは、「Indigenous」「Aboriginal」「Torres Strait Islander」を大文字で始めます。ほかの民族の名前と同じ扱いです。世界の先住民一般を指すときは、小文字の「indigenous」です。
ひとまとめにしない
AIATSISは、多様性を消してしまう言い方を避けるよう求めています。例として次の2つを挙げています。
- トレス海峡諸島民を全員「Thursday Islanders(木曜島の人)」と呼ぶ。
- アボリジナルの人々を全員「Kooris」と呼ぶ。「クーリ(Koori)」は特定の地域の人々の呼び名です。
多くの人は、一般的な総称よりも、自分の民族・言語グループ・出身の島などで呼ばれることを好みます。たとえば、トレス海峡諸島民は出身の島の名前で名乗ることが多いです。
本人に聞く
名乗り方は人それぞれです。AIATSISは、思い込みで決めず、本人がどう呼ばれたいかを聞くのが一番だとしています。ある人の好みが、ほかの人にも当てはまるとは限りません。
外見や「血」で判断しない
過去には「血の割合」で先住民かどうかを分ける定義が使われていました。こうした分け方は、今も強い侮辱になります。先住民かどうかを外見で判断しないことも大切です。
土地とのつながりを表す言葉
- 伝統的所有者(Traditional Owners):その土地の伝統的な所有者。Reconciliation Australiaの案内でも大文字で書かれています(Reconciliation Australiaのページ(新しいタブで開く))。
- 長老(Elders):アクノレッジメント・オブ・カントリーでは「Elders past and present(過去と現在の長老)」に敬意を表す言い方が使われます。
- カントリー(Country):土地・水・物語・文化的な責任を含む、先祖からの領域。大文字のCで書きます。
その土地の言葉
国立公園では、その土地の人々の言葉が紹介されています。どこでも通じる言葉ではないので、その場所で使いましょう。
| 場所 | 言葉 |
|---|---|
| ウルル=カタ・ジュタ国立公園 | 「パリャ(palya)」:あいさつ。「ようこそ」「ありがとう」「わかった」「さようなら」の意味もある(公園のページ(新しいタブで開く)) |
| カカドゥ国立公園 | 「ボボ(bobo)」:さようなら(公園のページ(新しいタブで開く)) |
日本とのちがいと注意点だよ!
- 日本語では「アボリジニ」という表記も見かけますが、英語の「Aborigine」をもとにした言葉です。このサイトでは「アボリジナル」「先住民(アボリジナルとトレス海峡諸島民)」と書いています。
- 公園の案内では、アナングの人々やビニンジ/ムンギュイの人々の中には、ずっと目を合わせることを落ち着かないと感じる人もいます。また、名前よりも親族の呼び方で呼び合うことが多いです。土地ごとの作法は、訪れる場所の公式の案内で確認しましょう。
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