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離婚の手続き(Divorce in Australia)

在住駐在
ひとことで言うと

オーストラリアの離婚は、結婚が修復できないほど破綻していることを、12か月以上の別居で示して裁判所に申し立てます。離婚の命令は子どもの養育や財産分与とは別の手続きで、財産分与の申立てには離婚後の期限があります。西オーストラリア州(WA)の人は州の家庭裁判所に申し立てます。

目次
  1. 離婚の要件
  2. 州・準州ごとの違い
  3. 手順
  4. 費用
  5. 日本との違い・注意点
ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

離婚の要件

オーストラリアの離婚は、連邦の法律(1975年家族法、Family Law Act 1975)にもとづく裁判所の手続きです。役所に届けを出すだけでは離婚できません。

ビクトリア州法律扶助機関(Victoria Legal Aid)のページ(新しいタブで開く)では、離婚の要件は結婚が「修復できないほど破綻していること(irretrievable breakdown)」だけだとしています。これは、夫婦が12か月以上別居し、元に戻る見込みがないことで示します。

申し立てられる人

12か月以上の別居に加えて、本人か配偶者が次のどれかに当たる必要があります。

  • オーストラリアの市民である
  • オーストラリアに住み、オーストラリアを永住の地と考えている
  • ふだんオーストラリアに住み、申立ての前に12か月以上住んでいる

海外で結婚した人も、オーストラリアで離婚を申し立てられます(クイーンズランド州法律扶助機関(Legal Aid Queensland)のページ(新しいタブで開く))。

別居の数え方

  • 別居した後も同じ家に住み、別々の生活をしている場合でも、離婚できることがあります。
  • 別居の後、3か月までは一緒に暮らしてみても、12か月の別居期間を最初から数え直す必要はありません(Legal Aid Queensland)。

単独の申立てと共同の申立て

項目内容
共同の申立て(joint application)夫婦2人で申し立てる。裁判所に出向く必要はない
単独の申立て(sole application)1人で申し立て、書類を相手に送達(serve)する。自分で手渡しはできないが、郵便で送達できる
18歳未満の子どもがいる単独の申立て相手が異議を出さなければ、裁判所に出向く必要はない

いずれもVictoria Legal Aidの説明です。Legal Aid Queenslandは、子どもがいる場合、裁判所は離婚を認める前に、子どもがどこに住み学校に通うか、生活費や健康の必要がどうまかなわれるか、両親との関係をどう保つかを確認するとしています。

離婚の命令と確定

離婚の命令(divorce order)は、出された日にすぐ確定するわけではありません。確定までには、およそ1か月かかります(Victoria Legal Aid、Legal Aid Queensland)。連邦巡回・家庭裁判所は、多くの場合、離婚の審理の日から1か月と1日後に確定するとしています。確定するまで再婚はできません。最初の審理で離婚が認められるとは限らない点にも注意します。

子ども・財産は別の手続き

離婚そのものは、子どもの養育や財産の分け方を決めるものではありません。これらは、別の申立てや、話し合いによる紛争解決の手続きで決めます。

財産分与の申立てには期限があります。Victoria Legal AidとLegal Aid Queenslandは、離婚の命令から12か月(1年)以内としています。連邦巡回・家庭裁判所は、離婚が確定してから12か月以内に申し立てる必要があるとしています。期限を過ぎると、遅れて申し立てるには裁判所の許可が必要です。

州・準州ごとの違い

離婚の要件は全国共通ですが、申立て先の裁判所が西オーストラリア州(WA)だけ違います。

州・準州申立て先公式ページ
NSW, VIC, QLD, SA, ACT, TAS, NT連邦巡回・家庭裁判所(Federal Circuit and Family Court of Australia)裁判所のページ(新しいタブで開く)で確認
WA西オーストラリア州家庭裁判所(Family Court of Western Australia)WA家庭裁判所のページ(新しいタブで開く)

離婚の申立書は、連邦巡回・家庭裁判所のウェブサイトから入手できます。WAでは、同裁判所のeCourts Portalを使って申し立てます。

手順

  1. 12か月以上別居していることを確かめる。
  2. 共同で申し立てるか、単独で申し立てるかを決める。
  3. 申立て先の裁判所のウェブサイトから申立てをし、手数料を払う。
  4. 単独の申立ての場合は、書類を相手に送達する。
  5. 必要な場合は審理に出る。
  6. 離婚の命令が確定するのを待つ。
  7. 子どもの養育や財産分与は、別に話し合うか申し立てる。

費用

申立てには手数料がかかります(2026年10月時点)。政府の割引カード(concession card)を持っている人や、経済的に苦しい人は、減額を申し込める場合があります。金額は申立て先の裁判所のページに載っています。

Victoria Legal Aidは、多くの人が弁護士を使わずに離婚を申し立てていると説明しています。子どもや財産の問題があるときの相談先は、「無料の法律相談」にまとめています。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • オーストラリアでは、夫婦が合意していても、役所に届けを出すだけでは離婚できません。12か月以上の別居が必要で、裁判所が離婚を命じます。
  • 結婚して2年未満の人は法律の助言を受けるよう、Legal Aid Queenslandは案内しています。
  • 家庭内暴力があるときの相談先は、「家庭内暴力の相談先」で紹介しています。
  • 日本人がオーストラリアで離婚したときは、日本への離婚の届出が別に必要です。「出生・婚姻などの戸籍の届出」を見て、管轄の大使館・総領事館で確認してください。
  • 子どもを連れて国境を越える場合のルールは、「ハーグ条約」の記事で扱っています。
  • 家族関係の相談窓口として、WA家庭裁判所はFamily Relationship Advice Line(1800 050 321)を案内しています。

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