看護師の登録(AHPRA、Nursing and Midwifery Board of Australia)
オーストラリアで看護師・助産師として働くには、看護助産委員会(NMBA)への登録が必要です。海外で資格を取った人は、オンラインのセルフチェックで3つのストリームに分けられ、ストリームごとに必要な研修や試験を終えてから登録を申請します。ビザの申請とは別の手続きです。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
NMBAとAhpraによる登録
看護師・助産師の登録は、看護助産委員会(Nursing and Midwifery Board of Australia、NMBA)が決めます。申請の審査は、保健医療従事者規制機関(Australian Health Practitioner Regulation Agency、Ahpra)がNMBAに代わって行います。
登録が必要なのは、准看護師(enrolled nurse)、正看護師(registered nurse)、助産師(midwife)です。登録はビザの申請とは完全に別の手続きで、片方が通っても、もう片方が通るとは限りません(NMBAの移住と就職のページ(新しいタブで開く))。
登録の条件
NMBAのページによると、海外で資格を取った看護師・助産師(Internationally qualified nurses and midwives、IQNM)は、次の両方を満たす必要があります。
- 一般登録(general registration)に必要な資格があると評価されること
- 基本の登録基準をすべて満たすこと(犯罪歴、英語力、最近の実務経験、職業賠償責任保険)
資格の評価の3つの基準
資格は次の3つの基準で評価されます。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 1 登録に認められた資格 | 資格を取った国の登録・免許機関が、看護師・助産師の登録に使える資格と認めていること。その国の登録前の試験があれば合格していること |
| 2 質の保証と認定 | 取得した当時、教育機関の外の機関が、公表された基準で認定していたこと |
| 3 学位の水準 | 正看護師・助産師はオーストラリアの学士(AQFレベル7)、准看護師はディプロマ(AQFレベル5)と同等以上 |
同じページには、基準2について国別の目安が載っています。日本は、基準2を満たす可能性が低い国(unlikely to meet criterion 2)の一覧に入っています(2026年10月時点)。一覧は、過去の評価と現在の情報にもとづき、Ahpraが更新します。
3つのストリーム
NMBAの評価段階のページの説明では、セルフチェック(Self-check)を終えると、次のどれかに分けられます。
| ストリーム | 主な条件 | 登録の申請までに必要なこと |
|---|---|---|
| A | 3つの基準をすべて満たす | 評価料を払い、オンライン研修「Orientation Part 1」を修了 |
| B | 基準1と3を満たす、など | 評価料を払い、Orientation Part 1、書類の提出(Portfolio)、成果に基づく評価(OBA:多肢選択式の試験MCQと臨床試験OSCE)を順に修了 |
| C | 資格の水準が足りない | 看護・助産の学士やディプロマなど、登録につながる課程で資格を上げる |
Ahpraがまだ評価したことのない資格は、セルフチェックで選べません。その場合は書類の提出の段階でAhpraが資格を評価し、ストリームが決まります。割り当てに納得できない場合は、Ahpraに見直しを求められます。
申請に必要な書類
NMBAの申請のページでは、主に次のものを求めています。
- すべての資格の証明(学位などの証書、成績証明書)。教育機関から直接届かないものは認証(certified)の写し
- 本人確認書類、氏名の変更の証明(認証の写し)
- 過去5年分の雇用主の勤務証明(Statement of Service)
- 英語力の証明(英語で教育を受けた証明か、NMBAが認める英語試験の結果)
- 登録したことのある国外の登録機関から、Ahpraに直接送られる登録状況の証明(CORSかCOGS)。発行から3か月有効
- 資格を取った国の登録前の試験に合格した証明
偽の書類や誤解を招く書類を出すと、登録は拒否されます。登録後にわかった場合は取り消されることがあります。
英語力の基準は、2026年4月23日から英語試験の最低点が変わっています。必要な点数はNMBAの英語力のページ(新しいタブで開く)に載っています。
技能審査(ANMAC)との違い
技術移民のビザのための技能審査は、オーストラリア看護助産認定評議会(Australian Nursing and Midwifery Accreditation Council、ANMAC)が行います。ANMACは職歴も考えますが、NMBAの登録の審査では資格だけで判断します。そのため、移住の技能審査に通っても登録の条件を満たさない人がいます。
手順
NMBAが勧める流れです。
- 登録とビザの条件を満たせるかを確認する。
- オンラインのセルフチェックを行い、ストリームを確認する。
- 評価料を払い、ストリームに応じてOrientation Part 1、書類の提出、MCQとOSCEを修了する。
- 対象者には、IQNM用の画面(candidate dashboard)に申請書が表示される。必要な書類をそろえてオンラインで申請する。
- NMBAが登録の可否を決める。
- 登録を受けてから、ビザの申請、仕事探し、移住へ進む。
NMBAは、登録が承認されるまでは、仕事を辞める・移住するなど取り返しのつかない決断をしないよう勧めています。
費用
NMBAの料金表の主な料金です(2025年9月18日からの料金、2026年10月時点)。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| IQNMの評価料(評価と研修) | A$410 |
| 准看護師のMCQ試験 | A$250 |
| OSCE | A$4,000 |
| 一般登録の申請料 | A$332 |
| 一般登録の登録料(年額) | A$193(NSWが主な勤務地の人はA$189) |
正看護師と助産師のMCQの料金は、試験の実施機関が決めます。申請料と評価料は返金されません。初めての登録では、申請料と登録料の両方がかかります。
日本とのちがいと注意点だよ!
- 看護師として働くには、仕事を始める前にNMBAの登録が必要です。AhpraとNMBAは仕事探しには関わりません。
- 日本の資格は基準2を満たす可能性が低い国に入っているため、個別の評価結果はAhpraに確認してください。
- ニュージーランドで看護師・助産師の資格を持つ人は、両国の相互承認の法律(Trans-Tasman Mutual Recognition Act 1997)による扱いがあります。
- ビザについては内務省か登録移民エージェントに相談してください。登録済みの看護師を調べる方法は「医療者の登録を確認する(AHPRA)」で説明しています。
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