正社員・パートタイム・カジュアルの違い(Full-time, part-time and casual)
オーストラリアの従業員は主にフルタイム、パートタイム、カジュアルに分かれます。フルタイムとパートタイムは継続した雇用が前提で有給休暇があります。カジュアルは継続の約束がない代わりに、時給に割増(カジュアルローディング)が上乗せされます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
3つの雇用形態
従業員(employee)の雇用形態は、主に次の3つです。
| フルタイム(Full-time) | パートタイム(Part-time) | カジュアル(Casual) | |
|---|---|---|---|
| 勤務時間 | 平均で週38時間 | 週38時間未満。通常は毎週決まった時間 | 決まっていない |
| 継続した雇用の約束 | ある | ある | ない |
| 有給の年次休暇・病気休暇 | ある | ある(勤務時間に比例) | 原則ない |
| 解雇予告・解雇手当(redundancy pay) | ある | ある | ない |
| カジュアルローディング | 対象外 | 対象外 | ローディングまたはカジュアル用の賃金 |
フルタイムとパートタイムは、期間の定めのない雇用か、期間を決めた契約(fixed term contract)が一般的です。
フルタイム
平均で週38時間(通常の勤務時間、ordinary hours)働きます。実際の時間は、アワードや労使協定、または雇用主との合意で決まります。全国雇用基準(National Employment Standards、NES)に基づき、年次休暇、病気・介護休暇、忌引休暇、育児休暇、家庭内暴力休暇、祝日の権利などがあります。
パートタイム
週38時間未満で、通常は毎週決まった時間に働きます。フルタイムと同じ権利を、勤務時間に比例して受けられます。例えば週19時間なら、有給の病気・介護休暇はフルタイムの半分です。家庭内暴力のための有給休暇(年10日)は比例せず、同じ日数です。
カジュアル
働き始めた時点で、次の両方に当てはまる人がカジュアルです。
- 継続した仕事の確かな約束(firm advance commitment)がない
- アワード、労使協定、雇用契約で、カジュアルローディングかカジュアル用の賃金を受け取る
約束があるかどうかは、契約の書面だけでなく、実際の働き方などから総合的に判断します。毎週決まったパターンで働いているだけでは、正社員(フルタイム・パートタイム)にはなりません。
カジュアルが NES で受けられる主な権利は次のとおりです。
- 正社員になる道(pathway)
- 無給の介護休暇(1回につき2日)
- 無給の忌引休暇(1回につき2日)
- 有給の家庭内暴力休暇(年10日)
- 無給の地域奉仕休暇
定期的に長く働いていても、カジュアルには多くの有給休暇、解雇予告、解雇手当がありません。州・準州によっては、長く働くカジュアルに長期勤続休暇(long service leave)がある場合があります。
カジュアルローディング
カジュアルの賃金には、割増(casual loading)が上乗せされるか、カジュアル用の賃金が決まっています。額はアワードや労使協定で確認します。
アワードも協定も対象外の21歳以上の人の場合、2026年10月時点の全国最低賃金は次のとおりです。
| 雇用形態 | 最低賃金(時給) |
|---|---|
| フルタイム・パートタイム | A$26.44 |
| カジュアル(25%のローディングを含む) | A$33.05 |
くわしくは「最低賃金」にまとめています。
手順
- 雇用契約や採用時の説明で、自分の雇用形態を確認する。
- 自分のアワードと、雇用形態ごとの賃金を、Fair Work Ombudsman のPay Calculator(新しいタブで開く)や賃金表(Pay guides)(新しいタブで開く)で調べる。
- 雇用形態を変えたいときは、雇用主と話し合う。カジュアルからフルタイム・パートタイムへは、双方が合意すればいつでも変更できる。NES に基づき、一定の場合にカジュアルが正社員への変更を求める仕組みもある。
ここに注意してね!
- オーストラリアの「カジュアル」は、時給が高い代わりに有給休暇や解雇予告がない働き方です。時給だけで比べないようにしてください。
- フルタイムやパートタイムの人を、同じ仕事のままカジュアルに切り替えるために、うそを言ったり解雇したりすることは違法です(偽装の雇用、sham arrangements)。
- 雇用主が一方的に雇用形態を変えられるのは限られた場合だけです。個別の判断はFair Work Ombudsman のカジュアルのページ(新しいタブで開く)を確認し、Fair Work Ombudsman(13 13 94)か法律の専門家に相談してください。
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