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TASの賃貸のルール(Residential Tenancy Act 1997)

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ひとことで言うと

タスマニア州(TAS)の賃貸は、Residential Tenancy Act 1997と州の消費者行政の窓口(Consumer Affairs)の案内に沿って運用されます。ボンドは家賃4週間分までで、州の機関に預けます。家賃の値上げは60日前の書面の通知が必要で、借主が知る家賃は少なくとも12か月は変わらない仕組みです。

目次
  1. TASの賃貸の決まりと窓口
  2. 手順
  3. 費用
  4. 日本との違い・注意点
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ここは大事だよ

条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。

TASの賃貸の決まりと窓口

TASの賃貸は、州法のResidential Tenancy Act 1997で決められ、案内は州政府の消費者行政のサイト(Consumer Affairs)にまとまっています。賃貸の窓口は「Rental Services」、家賃や敷金の争いを扱うのは「賃貸借コミッショナー(Residential Tenancy Commissioner)」です。

賃貸についての相談は、州の消費者局(Consumer Affairs Tasmania)が電話 1300 654 499(平日9時〜17時、祝日を除く)とメールで受け付けています(2026年10月時点)。

契約書と(敷金)の一般的な説明は、賃貸契約書の読み方とボンドと預かり機関にまとめています。

入居のときに払うお金

入居のときに大家や不動産会社が求められるのは、次の3つだけです(入居時の費用のページ(新しいタブで開く))。

  • ボンド(家賃4週間分まで)
  • 最初の支払い期間分の前払い家賃(2週間ごとの支払いなら通常2週間分)
  • 空き家を7日を超えて押さえてもらう場合の保留金(Holding fee、通常は返金されない)

申込手数料や物件の紹介料など、ほかの費用は請求できません。

ボンド(敷金)

  • ボンドは家賃4週間分までで、入居中に増やすことはできません。
  • すべてのボンドは、州の預かり機関(Rental Deposit Authority)が保管します。手続きはオンラインの「MyBond」で行います。
  • 大家が借主から直接ボンドを受け取ること、借主が大家に直接払うことは違法です。
  • 不動産会社が受け取ったボンドは、10営業日以内に預かり機関に納めます。
  • ボンドに利息はつきません。
  • ペット用の追加のボンド(Pet bond)は認められていません。

払い方などはボンドのページ(新しいタブで開く)に載っています。

家賃の値上げ

  • 値上げできるのは、書面の契約に値上げの定めがある場合か、契約が書面でない場合です。
  • 大家は、新しい家賃が始まる60日以上前に書面で知らせます。新しい額と開始日を書きます。
  • 多くの場合、契約の途中では値上げできません。値上げは契約の開始時か、更新・延長のときです。
  • 12か月より長い契約では、開始から12か月後に値上げできます。
  • 12か月未満の契約では、更新や延長をしても、入居から12か月たつまで値上げできません。

値上げが高すぎると考える借主は、賃貸借コミッショナーに審査を申し込めます。

契約の終わり方

大家が契約を終わらせるには、退去通知(Notice to Vacate)が必要です。通知の日数は、通知した日と退去の日を数えない「中の日数」で数えます(土日祝日を含む)。

場面大家からの通知
固定期間の契約を更新しない契約の終了日の42日以上前(60日以内)
期間の定めのない契約で、売却・大規模な改修・家族の入居・賃貸をやめる42日以上前
契約違反、迷惑行為(Substantial nuisance)14日以上前
銀行などが貸付金の回収のために売却する60日以上前

固定期間の途中では、物件が売れても、契約違反などがなければ借主に退去を求められません。家賃の滞納で通知を受けても、14日以内に全額を払えば通知は無効です。ただし、12か月の間に3回目の通知では、払っても退去が必要です。

借主が期間の定めのない契約を終わらせるときは、14日以上前に通知します。退去しない借主を出すには、大家は裁判所(Magistrates Court)の命令が必要です。大家が自分で鍵を替えるなどして住まいを取り戻すことは違法です。

通知の種類や数え方は、大家が契約を終わらせる場合のページと期間の定めのない契約のページで説明されています。

固定期間の途中で出たいとき

  • 大家が修理などの義務を果たさない場合、借主は書面の解約通知(Notice to terminate)を14日以上前に出せます。修理が理由のときは、修理を頼んでから28日たっている必要があります。
  • 正当な理由なく途中で出る場合は「契約破り(Breaking the lease)」になります。新しい借主が入るか契約の終了日まで、家賃を払う責任があります。大家は新しい借主を探す努力をする必要があります。

借主側から終わらせる場合の流れは、借主が契約を終わらせる場合のページにまとまっています。

ペット

2025年の改正(Residential Tenancy Amendment (Pets) Act 2025)で、ペットの申請の流れが決まりました。

  • 借主は、州の決まった書式(Form 36R / 36S)で大家に同意を求めます。
  • 大家は14日以内に、書面で同意するか、理由を書いて断ったうえで州の審判所(Tasmanian Civil and Administrative Tribunal、TASCAT)に申し立てます。
  • 14日以内に答えがなければ、同意したものとみなされます。
  • 盲導犬や補助動物は、同意がなくても飼えます。
  • ペットを理由に家賃やボンドを上げる条件はつけられません。

ペットについての問い合わせ先として、州のページには1300 654 499が案内されています。

住まいの最低基準と修理

賃貸物件は、入居前に最低基準を満たす必要があります。基準には、雨風が入らないこと、清潔さ、修理が行き届いていること、水洗トイレ、台所の設備(シンク、湯と水、コンロ、オーブン)、居間の暖房、寝室と居間のカーテンやブラインド、換気などがあります。

修理は、次の3つに分かれます。

  • 一般の修理:借主は気づいてから7日以内に大家に知らせます。
  • 緊急の修理(Urgent repairs):水道、下水、電気、暖房、コンロ、給湯などが止まった場合です。大家はできるだけ早く直します。
  • 応急の修理(Emergency repairs):嵐で割れた窓など、放置すると被害が広がる場合です。

緊急や応急の修理で大家と連絡がつかない場合、借主は大家が指定した業者(Nominated repairer)に頼めます。指定がないときは、資格のある業者に頼んで自分で払い、大家に返してもらえます。大家は、請求書などを受け取ってから14日以内に払い戻します。手続きは緊急の修理のページと払い戻しのページ(新しいタブで開く)で案内されています。

手順

  1. 入居前に、契約書と状態報告書(Condition report)を確認し、ボンドはMyBondで払う。
  2. 大家とのやり取りは、できるだけ書面やメールで残す。
  3. 修理が必要なときは、7日以内に大家か不動産会社に知らせる。
  4. 退去するときは、決められた通知期間を守り、書面で通知する。
  5. 判断に迷うときは、州のRental Servicesや、借主の支援団体(Tenants’ Union of Tasmania)に相談する。

費用

入居時に請求できるのは、ボンド(家賃4週間分まで)、最初の期間の前払い家賃、保留金だけです(2026年10月時点)。申込手数料は請求できません。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • TASでは、ボンドは大家ではなく州の機関(Rental Deposit Authority)が預かります。大家に現金で直接払うよう求められたら注意してください。
  • 日本の礼金や仲介手数料のような費用を、借主に請求することは認められていません。
  • 退去通知の日数は、通知の日と退去の日を含めずに数えます。祝日には効力が生じない決まりもあります。
  • 州のページには、更新日が古いものもあります。契約や通知の前には、最新の案内に目を通しておくと安心です。個別の判断は、借主の支援団体や弁護士に相談できます。

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