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法律ができるまで(How laws are made)

ひとことで言うと

連邦の法律は、法案(bill)として議会に出され、下院と上院の両方で同じ形で可決された後、総督の裁可(Royal Assent)を受けて「議会制定法(Act of Parliament)」になります。多くの法案は政府の大臣が下院に出します。

目次
  1. 法案が法律になるまで
  2. 日本との違い・注意点
下院 上院

法案が法律になるまで

議会教育局(Parliamentary Education Office、PEO)の説明をもとに、連邦議会で法律ができる流れをまとめます。

政策から法律へ

PEOの「From policy to law」のページ(新しいタブで開く)は、次の4つの段階で説明しています。

  1. 政府(行政)が政策を決め、法案(bill)をつくって議会に出す。
  2. 議会(下院と上院)が法案を審議する。
  3. 議会で可決された法案を、総督(Governor-General)が承認する。
  4. 法案は議会制定法(Act of Parliament)、つまり法律になり、政府の省庁が運用する。

誰が法案を出すか

PEOの「Law-making」のページの説明は次のとおりです。

  • ほとんどの法案は、政府の大臣が出します。
  • ほかの議員も、自分の法案を出せます。下院議員の法案は「private members’ bills」、上院議員の法案は「private senators’ bills」と呼ばれます。
  • ほとんどの法案は、最初に下院(House of Representatives)に出されます。お金と税金についての法案は、上院(Senate)には出せないためです。

法案の通常の流れ

PEOの「The usual path of a bill」のページによる、下院から始まる法案の流れです。

段階下院上院
第一読会(1st reading)法案が出される法案が出される
第二読会(2nd reading)法案の主な考え方を討論し、採決する同じ
委員会(任意)下院の委員会が公の調査をする上院の委員会が公の調査をする
細かい審議(任意)「Consideration in detail」で細かく話し合う「Committee of the whole」で細かく話し合う
第三読会(3rd reading)最終的な形の法案を採決する同じ
結果可決されると上院に送られる可決される

上院は、法案の文章を上院の委員会に送って調べさせることもできます。

議員は、法案を変える必要があると考えると、修正(amendments)を提案できます。

法律になるための条件

PEOが挙げる、法案が法律になるための条件は次の3つです。

  • 下院と上院の両方で、過半数の賛成で可決される
  • 両院で、まったく同じ形で可決される
  • 総督が署名する(裁可、Royal Assent)

裁可を受けた法案は、議会制定法としてオーストラリアの法律になります。総督の役割は「国家元首と総督」で説明しています。

委任立法(Delegated law)

議会がつくる法律のほかに、「委任立法」があります。PEOの委任立法のページ(新しいタブで開く)の説明をまとめると、次のとおりです。

  • 大臣や省庁などが、議会の法律で与えられた権限を使ってつくる法律です。
  • 例として、国立公園でのキャンプについての規則や、内務省(Department of Home Affairs)がつくる渡航ビザの規則が挙げられています。
  • 委任立法は公の登録簿に載せられ、登録された日に法律になります。その後、6回の審議日以内に議会に出されなければなりません。
  • 下院か上院は、委任立法を取り消すことができます。上院の委員会などが内容を調べます。
  • 取り消すには、議員が15回の審議日以内に、上院か下院に取り消しを求めます。求めを受けた上院か下院は、15回の審議日のうちに話し合って決めます。

日本との違い・注意点

  • ここで説明したのは連邦議会の流れです。州・準州の法律は、それぞれの議会がつくります。州・準州の議会は「州・準州の政府」で扱っています。
  • 連邦議会の仕組み(下院と上院の議員の数や任期)は「連邦議会(下院と上院)」にまとめています。
  • 憲法を変えるには、議会での可決に加えて国民投票が必要です(「国民投票(憲法改正)」)。

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