解雇と退職(Ending employment)
雇用主が従業員を解雇するときは、勤続年数に応じて1〜4週間(条件により5週間)の予告か、その分の支払いが必要です。整理解雇(Redundancy)では、勤続1年以上で一定の規模の雇用主なら、最長16週分の手当があります。辞めるときの予告期間はアワードや契約で決まり、最後の給料には未消化の年次有給休暇が含まれます。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
雇用が終わる3つの形
雇用が終わる形には、主に次の3つがあります。
| 形 | 内容 |
|---|---|
| 解雇(Dismissal) | 雇用主が雇用を終わらせること。雇用主の行為のせいで辞めざるを得なかった場合も含まれることがある |
| 整理解雇(Redundancy) | その仕事を誰にもさせる必要がなくなった場合や、雇用主が倒産した場合 |
| 退職(Resignation) | 従業員が自分で辞めること |
期間・季節・仕事の内容を決めた契約が、予定どおり終わった場合は解雇に当たりません。
解雇の予告
全国雇用基準(NES)で、雇用主は解雇の予告を書面で渡す必要があります。予告期間は働いてもらうか、その期間分を支払うか(Payment in lieu of notice)、組み合わせることができます。
予告期間は、予告の日の勤続年数で決まります。
| 継続勤務の期間 | 最低の予告期間 |
|---|---|
| 1年以下 | 1週間 |
| 1年超〜3年以下 | 2週間 |
| 3年超〜5年以下 | 3週間 |
| 5年超 | 4週間 |
45歳を超え、2年以上勤めている人は、1週間が加わります。アワード、労使協定、雇用契約で、これより長い期間を定めることができます。試用期間中に解雇される場合も、予告の対象です。
予告期間分を支払う場合は、働いていれば受け取ったはずの全額を払います。割増賃金や手当なども含みます。この支払いは、雇用が終わる日までに行う必要があります。
予告が必要ない場合
NES の予告は、次の人には適用されません。
- カジュアルの人
- 期間・季節・仕事の内容を決めて雇われた人
- 重大な違反行為(Serious misconduct)で解雇された人
- 一定期間の訓練の契約で雇われた人(見習いの Apprentice を除く)
- 一部の建設業・食肉業の日雇い・週雇いの人
重大な違反行為の例は、窃盗、詐欺、暴行、セクシュアルハラスメント、職場での酩酊、合法で合理的な指示の拒否です。この場合も、働いた分の給料と未消化の年次有給休暇は支払われます。
整理解雇の手当(Redundancy pay)
整理解雇で、次の条件を満たす人は手当を受け取れる場合があります。
- 同じ雇用主に1年以上継続して勤めている
- 全国の労使関係制度の対象である
- 雇用主の従業員が15人以上である(多くの小規模事業者は NES の手当を払う必要がない)
NES の手当は次のとおりです。手当は通常の勤務時間の基本給で計算します。
| 継続勤務の期間 | 手当 |
|---|---|
| 1年以上2年未満 | 4週分 |
| 2年以上3年未満 | 6週分 |
| 3年以上4年未満 | 7週分 |
| 4年以上5年未満 | 8週分 |
| 5年以上6年未満 | 10週分 |
| 6年以上7年未満 | 11週分 |
| 7年以上8年未満 | 13週分 |
| 8年以上9年未満 | 14週分 |
| 9年以上10年未満 | 16週分 |
| 10年以上 | 12週分 |
アワードや労使協定に、NES と違う決まりがある業種もあります。整理解雇でも、予告(またはその分の支払い)は別に必要です。
整理解雇が本物と言えるのは、その仕事が不要になり、アワードや協定の協議の手続きを守った場合です。誰かがその仕事を続ける場合や、別の仕事に配置できた場合は、本物の整理解雇ではありません。その場合は不当解雇の申し立てができる可能性があります。
自分から辞めるとき(退職)
退職するときの予告期間は、アワード、労使協定、雇用契約で決まります。口頭でも書面でも伝えられますが、最終日を書いた書面で伝えるのが望ましいとされています。
- カジュアルの人は、予告をする義務はありません。
- 多くのアワードでは、18歳以上の人が必要な予告をしなかった場合、雇用主は最大1週間分の給料を差し引けます。休暇の精算分などからは差し引けません。
- 雇用主が辞表を受け取らない、ということはできません。
最後の給料(Final pay)
最後の給料には、次のものが含まれます。
- 働いた分の給料(割増や手当を含む)
- 未消化の年次有給休暇(休暇の割増 Annual leave loading が付く人はその分も)
- 該当すれば、予告期間分の支払い、整理解雇の手当、長期勤続休暇
病気・介護休暇は、辞めるときに精算されません。多くのアワードでは、最後の勤務日から7日以内に最後の給料を払うよう定めています。
手順
解雇や整理解雇を告げられたときの流れです。
- 最終日と理由を書面で受け取る。
- 勤続年数をもとに、予告期間と整理解雇の手当を Fair Work の予告・整理解雇の計算ツール(Notice and Redundancy Calculator)(新しいタブで開く)で確認する。
- 最後の給料の明細で、未消化の休暇の精算などを確認する。
- 支払いに問題があれば雇用主に確認し、解決しなければ Fair Work Ombudsman(13 13 94)に相談する。
- 解雇が不当だと思うときは、解雇から21日以内に公正労働委員会(Fair Work Commission)に申し立てる必要がある(「不当解雇の相談」)。
ここに注意してね!
- 予告期間は週単位で、勤続年数によって決まります。雇用主は予告期間を働かせる代わりに、その分を払って即日終わらせることもできます。
- カジュアルの人には、NES の解雇予告も整理解雇の手当もありません。
- 不当解雇や、権利の行使を理由とする解雇の申し立ては、解雇から21日以内という短い期限があります。
- 一時滞在のビザで働いている人の権利は「ビザで働く人の権利」にまとめています。ビザへの影響は、内務省か登録移民エージェントに確認してください。
- 最後の給料の税金やの扱いは、税務署(ATO)が案内しています。
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