雇用主スポンサーのビザ(subclass 482・494・186)
オーストラリアの雇用主が推薦して働く人を受け入れるビザには、一時的なSkills in Demand(subclass 482)、地方限定のsubclass 494、永住のEmployer Nomination Scheme(subclass 186)があります。雇用主のスポンサー承認と推薦、本人のビザ申請の3段階で進み、給与には最低基準があります。
条件や金額は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の情報を確認してください。個別の判断は、登録された専門家に相談してください。
雇用主スポンサーのビザの種類
雇用主スポンサーのビザは、オーストラリアの雇用主が「この人を雇いたい」と推薦(nomination)して申請するビザです。現行の主なビザは次の3つです(2026年10月時点)。
| サブクラス | 名称 | 種類 | 滞在 |
|---|---|---|---|
| 482 | Skills in Demand(SID) | 一時 | 最長4年 |
| 494 | Skilled Employer Sponsored Regional (Provisional) | 暫定(地方限定) | 5年 |
| 186 | Employer Nomination Scheme(ENS) | 永住 | 無期限 |
Skills in Demand(subclass 482)
国内で適任者が見つからない職に、雇用主が技能のある人を受け入れるための一時ビザです。内務省の482のページ(新しいタブで開く)では、次の区分(stream)があります。
| 区分 | 主な条件 |
|---|---|
| Core Skills stream | 職業が「Core Skills Occupation List(CSOL)」に載っている |
| Specialist Skills stream | 職業が職業分類ANZSCOの大分類1・2・4・5・6にあり、給与が専門技能の収入基準を満たす |
| Labour Agreement stream | 雇用主が政府と労働協定(labour agreement)を結んでいる |
| Subsequent entrant | 482(または457)の主な保持者の家族が、あとから申請する |
Core Skills streamのページでは、申請者に次の条件を挙げています。
- CSOLの職業で推薦されていること
- 職業の市場給与(Annual Market Salary Rate、AMSR)が支払われ、かつ収入基準(CSIT)以上であること
- 推薦された職業か関連分野で、1年以上の職務経験があること
- 職業によっては、技能審査を受けていること
- 免除を除き、スポンサーか関連する事業体の下だけで働くこと
- 免除を除き、英語力の最低基準を満たすこと
ビザの有効期間中は、何度でも出入国できます。条件を満たせば、永住ビザを申請することもできます。
Skilled Employer Sponsored Regional(subclass 494)
地方の雇用主が、地域で足りない技能を持つ人を受け入れるための暫定ビザです。Employer Sponsored streamのページの主な条件は次のとおりです。
- 対象の職業リストの職業で推薦されていること
- 推薦された職業で3年以上の職務経験があること
- 免除を除き、技能審査を受けていること
- 免除を除き、スポンサーか関連する事業体の下だけで働くこと
- 免除を除き、45歳未満であること
- 英語力の最低基準を満たすこと
住む・働く・学ぶのは、指定された地方(designated regional areas)に限られます。条件を満たせば、ビザ発給から3年後に永住ビザを申請できます。ほかに、労働協定の区分(Labour Agreement stream)と、家族があとから申請する区分(Subsequent entrant)があります。
Employer Nomination Scheme(subclass 186)
雇用主の推薦を受けて、永住するためのビザです。内務省の186のページでは、3つの区分があります。
| 区分 | 主な条件 |
|---|---|
| Direct Entry stream | 原則45歳未満、CSOLの職業、原則3年以上の職務経験、原則として申請前の技能審査、英語力の最低基準、健康と素行の要件 |
| Temporary Residence Transition stream | 457・482か対象のブリッジングビザを持つ。通常、457か482でスポンサーの下に2年以上フルタイムで勤務。申請前6か月以内に承認された推薦がある |
| Labour Agreement stream | 雇用主が労働協定を結んでいる |
186を持つと、オーストラリアに無期限に住み、働き、学ぶことができます。条件を満たせば、市民権も申請できます。
給与の基準(2026年10月時点)
推薦の給与の条件のページによると、482・494・186・187の推薦では、年収がA$250,000未満の場合、雇用主は次のことを示す必要があります。
- 市場給与(AMSR)を正しく決めていること
- 同じ仕事のオーストラリア人より低い給与にしないこと
- AMSRと実際の給与(現物給付を除く)が、どちらも収入基準以上であること
2026年7月1日から2027年6月30日までに出された推薦の収入基準は次のとおりです。
| 基準 | 対象 | 金額 |
|---|---|---|
| Core Skills Income Threshold(CSIT) | 482のCore Skills stream、186 | A$79,423 |
| Specialist Skills Income Threshold(SSIT) | 482のSpecialist Skills stream | A$146,576 |
| Temporary Skilled Migration Income Threshold(TSMIT) | 494、187 | A$79,423 |
収入基準は毎年7月1日に改定されます。住居や車などの現物給付は、基準の金額に含まれません。
手順
雇用主側と本人側の手続きがあります。
- 雇用主が、スポンサーとして承認を受ける。482と494では「標準事業スポンサー(Standard business sponsor)」になる。
- 雇用主が、職(position)と働く人を推薦(nomination)する。給与の基準を満たす必要がある。
- 本人が、ビザを申請する。職業によっては、事前に技能審査や英語試験が必要。
- 発給後は、ビザの条件を守って働く。条件はVEVOで確認できる。
186のTemporary Residence Transition streamは、482などで働いている雇用主から推薦を受けて申請します。
費用
主な申請者の申請料(2026年10月時点)は次のとおりです。
| サブクラス | 申請料 |
|---|---|
| 482(各区分) | A$4,015から |
| 494 | A$6,140から |
| 186 | A$6,140から |
家族を含めると、家族の分もかかります。内務省の「Visa Pricing Estimator」には、2回目の支払い(second instalment)やその他の費用は含まれません。
雇用主の標準事業スポンサーの申請料は、2026年10月時点でA$420です。承認から5年間有効です。
ここに注意してね!
- ビザは特定の雇用主の推薦と結びついています。482や494では、免除を除き、スポンサーか関連する事業体の下でしか働けません。
- 職業リスト、収入基準、英語の基準は改定されることがあります。必ず内務省の最新のページで確認してください。
- 雇用主が手続きを進める場合も、自分のビザの条件は自分でも確かめておきます。
- 給与や休暇など働く人の権利は「ビザで働く人の権利」にまとめています。
- 個別の判断は、登録移民エージェントなどに相談してください(「登録移民エージェントと相談先」)。
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