クラゲへの注意(Jellyfish stings)
オーストラリアでクラゲに刺されることはよくあり、多くは痛いだけで済みます。ただし北部の熱帯の海にいるハコクラゲの仲間は、命にかかわることがあります。熱帯の海で刺されたら000に電話し、酢を使います。カツオノエボシなどほかのクラゲには酢を使いません。
刺すクラゲの種類
オーストラリアでは、クラゲ(stingers)に刺されることがよくあります(healthdirectのページ(新しいタブで開く))。多くは痛いだけで、医師にかかる必要はありません。ただし、ハコクラゲ(box jellyfish)の仲間の一部は、重い症状や死亡の原因になります。
主なクラゲと症状
| クラゲ | いる場所・特徴 | 主な症状 |
|---|---|---|
| カツオノエボシ(bluebottle、Portuguese Man-of-War) | 東海岸、特にクイーンズランド州(QLD)とニューサウスウェールズ州(NSW)に多い | 1時間以上続く強い痛み、触れた所の赤い線。ふつうは治療不要 |
| そのほかのクラゲ(mauve stinger、hair jellyfish、jimbleなど) | オーストラリアの海 | 1時間以上続く痛み、赤い線 |
| 大型のハコクラゲ(major box jellyfish) | 北部。オーストラリアで最も危険なクラゲ。触手がとても長い | 激しい痛み、むちで打たれたような赤い線。重いと心臓が止まり、死亡することがある |
| 小さなハコクラゲの仲間(イルカンジなど) | 北部。小さく、刺されても最初は気づかないことがある | しばらくしてから、背中・おなか・胸・筋肉の激しい痛み、脈が速くなる、血圧の上昇、不安、吐き気など(イルカンジ症候群) |
イルカンジ症候群が疑われるときは、病院へ行きます。重いと心臓に障害が出ることがあります。
北部準州(NT)政府のページ(新しいタブで開く)の説明では、ハコクラゲは体が透明に近く、見えにくいことがあります。子どもは体が小さいため、特に危険です。NTのトップエンドでは、1975年以降に14人が亡くなっており、全員が子どもです。
熱帯の海では「ハコクラゲとして手当て」
刺したクラゲの種類はわかりにくいものです。healthdirectのページでは、QLDのバンダバーグ(Bundaberg)、西オーストラリア州(WA)のジェラルトン(Geraldton)より北で、何に刺されたかわからない場合は、ハコクラゲに刺されたものとして手当てするよう案内しています。できればライフガードに助けを求めます。
州・準州ごとの違い
クラゲの季節(stinger season)は、場所や天候で変わります。公式ページの案内は次のとおりです。
| 地域 | クラゲが多い時期の目安 |
|---|---|
| 全国(healthdirect) | ふつう晩春から初秋 |
| クイーンズランド州(QLD) | 熱帯の海には1年中いる。危険が高いのは11月〜5月 |
| 北部準州(NT) | ハコクラゲは10月1日〜6月1日に多い。ただし1年中刺された記録がある |
ほかの州・準州の情報は、各州の公式ページにあります。
- QLD:QLD政府のページ(新しいタブで開く)は、クラゲよけの網(stinger nets)がある浜ではその中で泳ぐよう勧めています。浜に打ち上げられたクラゲも刺すことがあるので、触りません。
- NT:雨の後や海が穏やかなときは、川や小川の河口、ボート乗り場の周りに多くいることがあります。
手順
熱帯の海(北部)で刺されたとき
healthdirect、NT政府、QLD政府の案内に共通する手順は次のとおりです。
- 水から上がる。
- 000に電話して救急車(ambulance)を呼ぶ。ライフガードがいれば助けを求める。
- 意識がないなど、必要なときは心肺蘇生(CPR)を始める。
- 刺された所に酢(vinegar)をかける。真水は使わない。
- すぐに病院で手当てを受ける。
触手の取り除き方と酢をかける順番などの細かい手順は、000の指示やライフガードの指示に従ってください。
そのほかの場所でカツオノエボシに刺されたとき
healthdirectのページの手当ては次のとおりです。
- 刺された所を海水で洗う。真水は使わない。
- 残った触手を手で取るか、海水で洗い流す。
- 刺された手足を45度のお湯に20分つける。やけどをしない温度か確かめる。
- お湯につけられないときは、熱いシャワーや流水をかける。氷より、お湯の方が痛みを和らげる。
酢は使いません。痛みが強くなることがあります。そのほかのクラゲに刺されたときも、同じように海水で洗って触手を取り除きます。45度のお湯に20分つけることも考えます。こちらも酢は使いません。
医師にかかる目安
- 強い痛みがよくならない、ほかの症状がある:医師にかかる。
- イルカンジ症候群が疑われる:病院へ行く。
ここに注意してね!
- 酢を使うかどうかは、クラゲの種類で正反対です。北部の熱帯の海では酢を使い、カツオノエボシやほかのクラゲには使いません。
- 予防の基本は、クラゲの警告が出ているときは海に入らないことです。海に入るときは、全身を覆うウェットスーツや専用のスーツ(stinger suit)で肌を覆います。見守りのある浜で泳げば、ライフガードが応急手当や救急車の手配をしてくれます。
- クラゲに刺されたときの相談は、毒物情報センター(Poisons Information Centre、13 11 26)で受け付けています。healthdirect(1800 022 222)でも24時間、看護師に相談できます。ビクトリア州ではNURSE-ON-CALLと呼ばれています。
- 北部の海の季節については「北部の海のクラゲの季節」、浜の旗の意味は「海の安全(旗の間で泳ぐ)」にまとめています。
この記事をシェアする