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ダニと蚊(Ticks and mosquitoes)

ひとことで言うと

オーストラリアのダニは東海岸に多く、かまれたら無理に引き抜かず、薬局で買えるエーテル入りのスプレーで凍らせて殺してから取ります。息苦しさなど激しいアレルギー反応が出たら000に電話します。蚊はロスリバーウイルスなどの病気を運ぶことがあり、長袖と虫よけで予防します。

目次
  1. ダニ(tick)
  2. 蚊(mosquito)
  3. 手順
  4. 費用
  5. 日本との違い・注意点

ダニ(tick)

healthdirectのページ(新しいタブで開く)の説明では、ダニは動物や人の血を吸う寄生虫で、クモの仲間(脚が8本)です。皮膚や頭皮にもぐり込み、最長5日間くっついていることがあります。

  • オーストラリアには70種類を超えるダニがいますが、人の血を吸うのは17種類です。
  • ダニは特に東海岸に多くいます。
  • 東部でかまれるダニの多くは、マダニの一種(paralysis tick、学名 Ixodes holocyclus)です。
  • 成虫は血を吸う前で約4mmです。草むらや茂みにいて、通りかかった動物や人に移ります。

かまれると、ふつうはかまれた所が赤くなり、かゆくなり、腫れます。ダニのかみ傷で起きる病気で最も多いのは、アレルギー反応です。

ダニが原因になる主な病気

ダニにかまれて起こりうる病気として、healthdirectは次を挙げています。

病気主な内容
激しいアレルギー反応(アナフィラキシー)命にかかわることがある。息苦しさ、のどや舌の腫れ、ぜーぜーする・せきが続く、めまい・倒れる、小さな子どもが青白くぐったりする
リケッチア感染症オーストラリア紅斑熱、フリンダース島紅斑熱、クイーンズランドダニチフスなど。ダニが24時間以上ついていたときに起こる
ダニ麻痺(tick paralysis)人ではまれ。ダニが4〜5日ついている必要がある。頭痛、目のかすみ、脱力、ふらつき
Q熱(Q fever)まれ。かみ傷、ダニのふんを吸い込む、ペットのダニを取るなどでうつる。ワクチンがある
哺乳類の肉のアレルギーダニにかまれた後、牛・豚・羊・カンガルーなどの肉や、ゼラチンでアレルギーを起こすようになることがある。診断はアレルギー専門医が行う

ほかの国でライム病を起こす細菌を、オーストラリアのダニが持っていることは知られていません。オーストラリア政府は、国内で感染したライム病という診断を支持しておらず、ダニのかみ傷に関連する長引く症状を「DSCATT(Debilitating Symptom Complexes Attributed to Ticks)」と呼んでいます。

蚊(mosquito)

healthdirectのページのとおり、オーストラリアには350種類を超える蚊がいますが、人を刺すのは一部で、刺すのはメスだけです。オーストラリアの蚊の多くは病気の原因になる病原体を持っていません。

刺されると、数分から数時間で赤く腫れ、かゆくなります。腫れが大きくなる、水ぶくれ、発熱が出るアレルギー反応(skeeter syndrome)を起こす人もいます。

蚊が運ぶ主な病気

healthdirectは、オーストラリアで気をつける蚊が運ぶ病気として、次を挙げています。

  • バーマ森林ウイルス感染症(Barmah Forest virus)
  • デング熱(Dengue fever)
  • 日本脳炎(Japanese encephalitis)
  • マレー渓谷脳炎(Murray Valley encephalitis)
  • ロスリバーウイルス感染症(Ross River virus)
  • 西ナイル/クンジンウイルス(West Nile/Kunjin virus)
  • ブルーリ潰瘍(Buruli ulcer)
  • マラリア(まれ)

症状は、だるさ、発熱、頭痛、関節や筋肉の痛み、発疹などです。症状が出るまで最長2週間かかることがあります。蚊が運ぶ病気は届け出が必要な感染症で、診断した医師は地域の保健当局に報告します。

手順

ダニにかまれたとき

healthdirectの応急手当は次のとおりです。ダニは、取り除く前に殺します。生きたまま取ろうとすると、ダニがさらに毒を注入し、激しいアレルギー反応を起こすことがあるためです。

  1. 薬局で買えるエーテル入りのスプレーでダニを凍らせて殺す。ふつうは5分以内に落ちる。
  2. ダニが皮膚に埋まっているときは、ペルメトリン(permethrin)入りのクリームをダニに塗る。
  3. ダニが落ちたら、かまれた所を石けんと水で洗う。
  4. ダニが落ちない、または凍らせられないときは、そのままにして急いで医師にかかる。

次の方法は効かず、ダニがさらに深くもぐることがあるため使いません。

  • メチルアルコール、灯油、ワセリン、マニキュア、油、アルコールを塗る
  • 火のついたマッチを近づける
  • つまむ、ねじる、力ずくで引き抜く

ダニのアレルギーがある人

  • ダニがついているのに気づいたら、自分で取らず、すぐに医師の手当てを受ける。
  • アドレナリン自己注射薬(エピペンなど)をいつも持ち歩く。
  • アレルギーの行動計画(ASCIA Action Plan)に従う。

激しいアレルギー反応が出たとき

ダニにかまれた後に息が苦しくなったり倒れたりしたら、000に電話して救急車(ambulance)を呼びます。healthdirectの案内は次のとおりです。

  1. その人を横にする。
  2. 脚を上げる。
  3. アドレナリン自己注射薬があれば使う。
  4. 000に電話し、命にかかわる反応だと伝える。

一人暮らしで症状が出たときは、玄関のドアを開けておき、横になって足をいすの上に上げるよう案内されています。

蚊に刺されたとき

  1. 刺された所を石けんと水で洗う。
  2. タオルや布で包んだ保冷剤を15分当て、かゆみと腫れを抑える。
  3. かゆみには、薬局で買える抗ヒスタミン薬(塗り薬・飲み薬)も使える。説明書に従う。
  4. かき壊して、腫れ・痛み・赤みが出たら、医師か薬剤師に相談する。

刺された後に、発疹、発熱・寒気、頭痛、関節や筋肉の痛み、だるさが出たら、すぐにGP(かかりつけ医)にかかるか、病院の救急外来(emergency department)へ行きます。

予防

対象healthdirectが勧める予防
ダニ長袖のシャツをズボンに入れ、ズボンの裾を靴下に入れる。つばの広い帽子をかぶる。ダニが見つけやすい明るい色の服を着る。DEET・ピカリジン(picaridin)・レモンユーカリ油を含む虫よけを使う。庭仕事などでは服にペルメトリン入りの殺虫剤を使う。雨の後は特に、茂みや長い草むらを避ける。家に入る前に服を払い、肌を確かめる。服を乾燥機で20分熱してダニを殺す
蚊ゆったりした長袖・長ズボン、明るい色の服、靴下と靴を着る。DEET・レモンユーカリ油・ピカリジンを含む虫よけを肌に塗る。オーストラリア農薬・動物用医薬品局(APVMA)が認めた虫よけを使う。網戸を使い、破れがないか確かめる。家のまわりのたまり水をなくす

蚊の虫よけについて、healthdirectは次の点も案内しています。

  • 日焼け止めを塗った後に虫よけを塗る。
  • 目・口・傷のある肌の近くには塗らない。
  • 5歳未満の子どもには大人が塗る。生後3か月未満の赤ちゃんには使わない。赤ちゃんは服で手足を覆い、ベビーカーやベビーベッドに蚊帳をかける。

費用

ダニを凍らせるスプレー、虫よけ、かゆみ止めは薬局で買えます。値段は商品や店によって違います。

日本とのちがいと注意点だよ!

  • healthdirectは、ダニを引き抜くのではなく、先に凍らせて殺してから取るよう案内しています。早く取り除くと、アレルギーになる可能性や、ダニが運ぶ感染症やダニ麻痺になる可能性を下げられることがあるとされています。
  • ダニのかみ傷について、毒物情報センター(Poisons Information Hotline、13 11 26)に相談できると案内されています。
  • 急ぎでない相談は、healthdirect(1800 022 222)で24時間、看護師が受け付けています。ビクトリア州ではNURSE-ON-CALLと呼ばれています。
  • 黄熱と日本脳炎にはワクチンがあります。ワクチンを受けても、蚊に刺されない対策は必要です。受けるべきかは、GPやトラベルクリニックで相談できます。
  • クモにかまれたときは「クモにかまれたら」、ほかの生き物は「注意が必要な生き物」にまとめています。

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